異世界の車窓から①
オッス!おら裕之!
皆元気にしてっか?
俺はあれから錬成で馬車(デザート仕様)を作ったよ。
何がデザートかって?
普通馬車は車輪やけど、デザート仕様はソリみたいな感じに仕上がってる。
しかも、ソリ板に魔法陣書きこんで板の下の部分の砂が若干堅くなるようにしてる。
しかも馬車とは名ばかり!馬いらずの見た目馬車の車だね。
推進力は風魔法。
後方部から風魔法が出て推進力を得る仕様になってる。
幌はただの布だと暑いし、火つけたら燃えるから不燃布で魔法陣で温度調節機能付き。
外気温は50度近いけど、中は23度で快適。
一応ステルス機能もつけといた。
こんなん人に見られたら怪しすぎ。
でも、こんな砂漠での旅もそろそろ終わろうかとしてる。
ウリクルを作ってから1ヶ月間を砂漠で過ごして、だいたい5000kmくらい走ったかな?
その間オアシスは無し。魔物有りの電デンジャラスな砂漠と判断した。
これなら俺の領土(誰も認定してません)も誰かにばれないし安心やわ。
俺「そろそろ砂漠抜けそうやな。もう景色に飽きてきたしちょうどええわ。」
ウリ「そうですね。草が少しずつ増えてきたので、そろそろこの馬車も普通の馬車に戻した方がいいのではないでしょうか?」
俺「そやな。もう少し足場安定したらそうしよか。」
ウリ「そろそろランチにいたしますか?」
俺「わーい!ご飯や!」
ウリ「ふふ。今日も腕によりをかけて作りますね。」
(マスターはご飯の時の返事・・いつもかわいいです。)
俺「何か音聞こえへん?」
フラグ立った?
ウリ「探知してはどうでしょうか?」
俺「そやね。」
うーん・・・テンプレ臭が漂ってきたわ。
魔物反応200・・・・??
え?200?多くね?
この反応は人かな?初めてやからよう分らんけど・・・。
何か襲われてるっぽい。
人(仮)反応は20みたい。
あ・・19になった。
魔物は200のまんまやし。
俺「襲われてるみたいやな。」
ウリ「どうなさいますか?助力なさいますか?」
俺「うーん・・・どんなやつが襲われてるか分らんしな・・・。様子見に行って、助けた方が良さそうやったら助けてくるわ。ウリクルはそのまま料理続けといてや。」
ウリ「承知いたしました。では、行ってらっしゃいませ。」
そう言いながら俺は馬車を飛び出した。
俺「うーん・・残り9か・・やばそうやな。」
ぶつぶつ言いながら走る様は他人から見たら痛い人なんやろな・・。
うわ・・・魔物ってゴブリン・オークやん。
連合艦隊組めば弱い魔も強くなるわけや。
数の暴力ってとこやね。
俺「今まで暇潰しに作った銃で狙撃してみよっと。」
現状は大きな馬車を中心に騎士らしき人たちが半円を組み防御してる状態。
H&K PSG1とバレットM82A1とM4A1を取りだす。
まずは、PSG1で狙撃。やつらまでの距離はおおよそ600m。
ズドン!と体に反動来るね!これは無反動の改良の余地ありやね。
うぉ!オークの上半身吹っ飛んだ!弾も貫通して2次被害も出てる。
ちなみに弾は徹甲弾。
面白いように吹っ飛んでくわ!
鎧着てるけど、紙切れみたい。
次はと、バレっトと・・・。
これも可愛そうなくらいに吹っ飛んでくな・・・。
そんなこんな練習?してたら魔物の数が100まで減ってきてた。
でも、やつら俺に気がついたみたい・・・。
小隊(10匹)らしき部隊がこっちに来てる!
動く的で練習練習。
うむ・・30秒も経たず全滅させました。
この銃達が強力なのか、こいつらが弱いのか分らんようになってきた。
これで残りは90程度で、人は5名か。
残りの5名は精鋭っぽいな。
もう少しは持ちそうやから、狙撃で数減らそっと。
あれから1分・・・残り魔物も残すとこ20匹。
そろそろカービン持って歩きながら狙うか。
ズガガガガと打ちながら歩を進める。
俺が馬車に着く頃には全滅させました。
俺「大丈夫か?」
声をかけてみたけど、俺が来なかったらジェノサイドやったんやねって位に死んだ騎士達の体は細切れにされてた。
騎士①「はぁはぁはぁ・・・助けてもらい感謝いたします・・・。」
肩で息しながら憔悴仕切った声をだして返事してきたね。
騎士①「私はアグリード王国近衛騎士団副団長 アルマ・コンド・フォルンと申します。」
少し呼吸を整えたみたい。
俺「俺の名前はヒロユキ・コニシと言います。旅の途中でこの戦に出くわせただけで感謝はいいですよ。」
声からして女性やね。
アル「いや、そう言う訳にはいきません。今回は護衛任務中の襲撃でしたので、もし全滅していたら・・・。」
はい!フラグ成立!
俺「たまたまですから。」
そう言いながら生きてる人は居ないか探知してみた。
俺「けが人の手当てを優先した方がいいんじゃないですか?」
アル「御気使いありがとうございます。」
そう言うと他の生きてる人に指示を出し始めた。
まぁ探知した限りでは5人+重傷者3名だね。
俺「何してるんですか?」
傷の手当てって言っても空き馬車に乗せてるだけやし・・・。
アル「今はポーションも無くて・・・・。」
俺「それって死ぬんじゃないですか?」
アル「・・・・近くの町に着くまで生きているかどうか・・・神に祈るしかありません・・・。」
そうなんや・・・・ポーション無いって高価やからかな?
俺「何で無いんですか?護衛対象の人が怪我した時はどうするんですか?」
アル「いや・・その場合のポーションしかないんですよ・・・。」
そんな会話してたら馬車から1人の女性と1人の年配の男性が出てきた。
その女性はだいたい年は24・5位で、ブロンドにナイスバディー!
俺のナイスバディー基準は巨乳で細身!
年配の男性はだいたい60位でまんまセバスチャン的な人。
アル「姫!」
そう言うと片膝をつき跪いた。
姫「アルマ、魔物は殲滅できたようですね。」
アル「はっ!こちらの旅人であるヒロユキ・コニシ殿の助力により全滅は免れました。」
姫「それ程の数が襲撃して来たのですね・・・。」
アル「はっ!おおよそ敵の数400程でした。」
姫「400!貴方達護衛数は50人でしたので・・・。数で押されたら危ないですね・・・。」
アル「はい・・・今現在生存しております騎士団は5名と重傷者3名です。」
姫「ポーションを使っても2名分しかありません・・・。」
アル「いえ!それはいざと言う時の為に姫に使用していただくもので、我らにはもったいない物です。」
姫「いえ、人命優先です。」
あぁこのお姫さんってかなりいい人やね。
アル「では・・・・。」
そう言うと、アルマは急いで重傷者のとこに走って行った。
姫「コニシ殿、この度は我らをお助けいただき、ありがとうございました。」
そう言いながら深々と俺の様な何処の馬の骨か分らんやつに頭下げれるって凄いね。
俺「いえいえ、たまたま通りかかっただけですので。」
セバス「王女様の御前で跪かんとは、無礼物!それに王女様に頭を下げさせるとわ!」
えらい剣幕でプルプル震えながら俺に怒鳴るセバスチャン。
もうセバスチャン命名でいいよね?
姫「これ!セバスチャン!我らを助けていただいた御仁に向かって失礼です!」
ほんまにセバスチャンなんや!
それに、この姫さんほんまええ人やわ。その横でぶつぶつ言いながらプルプル震えるセバスチャンはちょいムカつくけど。