ばあちゃん2
「まったくつらこといい、恵美子といい家族に向かってなんなんだい一体 あたしだって苦労してきたんだ男と遊ぶくらいかまわないだろったく」
胸のポケットからタバコを取り出し火をつけた。
とみこは遠い昔の過去を思い出していた
あれはまだ街並みがレトロに輝く
スマホも電話もなかった時代...
バンドマンのヒモをとみこは飼っていた
甘いルックスと口の達者さにとみこは惹かれていったのだ。
「なぁとみこぉ、金貸してくれよつぎ、東京でライブすることになったんだ。俺絶対売れるからさ応援してくれよな」
「もおーたくみくんってばまたお金?仕方ないなーはやく売れて私を楽させてよ」
「当たり前だろ、絶対とみこを幸せにするよ」
そうしてらぶらぶちゅっちゅ、いやコウノトリが運んできた子供が恵美子だった。
当然たくみは子供ができたとわかった途端冷たくなり散々貢いだお金も一銭も返ってこなかった。
かつては綺麗でブイブイいわせてたとみこも歳を取れば価値がなくなり、誰も相手にしてくれなくなった。
「はっ男なんていらないよあたしは金で若い男を買うのさ」
とみこはドキドキしながら電話をかけた。
ガチャ
「もしもし?」
爽やかな若い男の声だ。
「あ、みのるくん?とみこです。また指名したくって電話しちゃった」
「あ、とみこさん?嬉しいなあ、また会えないかなって思ってたから電話くれて嬉しいよ。いつにする?」
「5分後、あのホテルで」
「とみこさんも好きだね」
その後は2人宇宙に発進しましたとさ。