表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
非現実世界《ヴェルメン》  作者: Tries
27/38

闇に立つ男

深い深い闇の夜。

新月の今日は更に深い闇に包まれる。

その闇に一人、男は降り立つ。

音もなく静かに、静かに地に足を下ろした。

闇色の服に身を包んだ男は何かを呟く。


「      」


うわ言の様に呟き、歩き出す。

男の周りに蒼い炎が現れては消えてゆく。


「アルセイディ」


男は呟く。


「アルセイディ」


男の声は闇にとける。


「なぜ、父を裏切る」


怒りに滲むその声を聞くものはいない。

ただ、闇にとけていく。


「戻って来い」


男の目は虚空を見る。


「お前と一つになるものと共に、父の元に」


男の目は虚空を見たまま、どこか恍惚とした光を宿す。


「アルセイディ」


男はそのまま現れたときと同様に静かに消えた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ