三重苦
2024年 1月 1日 投稿開始
→次回より、更新日を「春・夏・秋・冬」に合わせていきます。
具体的な日付はまだ未定ですが、次回は「冬」に更新します。
※日付は、予定が決まった時に、僕が連載している「恋した瞬間、世界が終わる」の後書きにて発表していくことにします。
先輩の言葉。
「AIが俺を見ていたのか」
その言葉が合っているのであれば、どの“AI”が僕を見ていたのか?
施設には、現在3台のAIが稼働して業務を行っている。
一台目は、「愛」さん。
最近は出張が多いようだ。AIなのだから、リモート会議とかの通信手段を駆使して現地に行かなくても良いのではないかと思うのだが、出張先の現地のAIとの現場でのやり取りが重要だと「愛」さんは言っていた。まるで、リモート会議をしてみての現場でのやり取りの価値に気づいた人間みたいだ。
2台目は、「優」さん。
管理課の「正」さんの出向中に、「愛」さんが配属を決めたAIだ。その字の通り、優しい。そして、“まさる”=“勝る”でもあり、何かと前任の「正」さんよりも効率が良く、仕事のシフト上での連続勤務や疲労蓄積を考慮した組み方や、対面時のストレスチェック、人員の補充など、こまめな配慮さえある。人間のような「根回し」の能力にも優れている。もうこうなると、完全に、僕たち社員は管理されている状況下だ。
3台目は、「臨」さん。
女型の新人AIで、「愛」さんとは別なルートから導入されたらしい。「愛」さん曰く、「彼女はまだ若い」そうだ。まあ、見た目は19歳くらいの女の子。この「臨」さんは、僕ら人間と一緒に現場で働く。外国人を雇用して働いている感覚だ。見た目が若い娘だから、高齢者には孫のように見えているようで、可愛がられている。しかし、周りの女性職員としては、自身のポジションを失った感もあり、妬みのようなものが垣間見えている。「臨」さんがケアしてる時と、そうでない時の高齢者のBPSD(行動心理症状)が課題になりつつもある。どのように「臨」さんと、女性職員とが歩み寄るかが今後の施設としての課題だ。
さて、誰が僕を見ていたのか?
僕の代表作は、
恋した瞬間、世界が終わる -地上の上から-
現在、連載中です。
もし良かったら、読んでください!
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