人格を失っていく
2024年 1月 1日 投稿開始
1月13日 次回投稿予定。投稿時間は “午前11時” です ←
人格を失っていく
優しさを失っていく
最近、本多さんの精神状態がさらに悪くなってきた。
原因は「認知症が進んだからじゃないか」と周りで話している。
変わったことは、新しい職員が入った。
その職員の対応が良くないのか。
それが原因なのかは分からない。
ただ、本多さんの腕に痣が目立つようになった。
人格なんてものは必要なのか?
機械のように、感情を欠落して生きる方が楽な気がする。
現場は、AIの「愛」さんに本多さんの対応をどうするか? 回答を求めた。
・精神的な不穏状態が現れる時間帯をデータ化する
(最近は時間に限らず、ちょっとした何かがスイッチになっている)
・現状どのような対応を行っているのかを各職員に聞き取り、データ化する
(個々の職員の対応は確かに試行錯誤しているので差はあるが、誰も成功体験なんてない)
・人員の配置を変えてみる
(それは、シフト上できない)
・本多さんの生活背景から趣味、嗜好を活かしたケアを行ってみる
(それには本多さん個人に時間を割いたケアが必要になり、現場の現状では環境を変えることが現実的な手段)
・声の掛け方の工夫を行う
(これまでも様々な引き出しを駆使してきたが…)
・排泄がうまくできないストレスの現れの可能性
(トイレに連れていくのはできるが、職員が傷だらけになる)
・最終的な手段として、薬の調整を行う
AIが、『薬の調整』というワードを出してきたことが、現場のスタッフの安堵につながった。
「やっぱり、薬を使うしかないよね」と
AIに委ねていくことに抵抗がなくなっていく。
僕の代表作は、
恋した瞬間、世界が終わる -地上の上から-
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