白木の過去
「白木君おはよー」
「あ、おはようございます…」
クラスの女子に挨拶され小声で去って行く男は、白木豊中学2年。
彼は成績普通運動も普通のごく一般的中学生。しかしそれは仮の姿、よなよな異世界へ飛んでは異世界を救う勇者…という設定の厨二病真っ盛り。
なんなら中学生白木は、塾に行っているのにも関わらず勉強普通何なら運動は苦手と言った感じの、The普通陰キャだ。
「よお、白木元気?」
「やあ我が同胞よ、我は昨夜フローズンワールドでついに魔王の幹部を撃破したところだ」
「あ、おうそうか…」
挨拶を吹っ掛けたクラスメイトは、白木の限度に若干引いている。とは言いつつ、この白木の言動は中二の夏休み行こうからのため、だいたいのクラスメイトは慣れている。
ちなみに仮の姿を学校でも出しているのは、ただの設定でしかないため隠す必要がないからだ。
「はいこれで授業を終わります」
授業が終わると、給食係りの人は白衣に着替えそうでない人は、係の人机と自分たちの班の机をくっつける。
白木は今週係では無いため、1人静かに班の形に机を合わせ、厨二病大好き俺TUEEEE系のラノベを読み始めた。
(そうか、俺もあっちではこうやって戦えば…やはり「転生して何も特典無しかと思ったけど、みんな持ってると思ったスキルが特典だった!?」は、参考になるな)
ここまで来ると何言ってるのかよく分からないが、白木はラノベを読んで戦闘を学んでいた。
「いただきます」
学級委員に続いてクラス全員がいただきますと言って、給食を食べ始める。班の中では、それぞれ仲のいい班員や近くの班員と話して、楽しそうにしている。
そんな中白木は、班員に仲の良かった人はいたもののその人にはそっとしておいてあげようと思われ、軽く1歩引かれていた。もちろんその人だけではなく、それ以外の友達も同様に。
(勇者は孤独に1人黙々と食事を食べる)
明らかぼっちを紛らわすためか、自分の行動に地の文を付け黙々と食事とる。
「それでは皆さんさようなら」
給食の後の授業は、異世界のことや突然教室にテロリストがやってくる想像をしていたら終わっていた。
「明日明後日は土日かその間にあっちの世界を救うとするかな」
そんな独り言を呟いて、教室を出ていく。まあここまで来るとほぼ確定事項なのだが、一緒に帰る人もいないため1人で家に帰ることとなる訳だが、白木の中学は家からさほど距離がないため、1人で帰っても数分しかかからなかった。
「我が生みの親よ今帰ったぞ」
「おかえり、あんたいつも言ってるけどそれ辞めなさいよ」
母親に軽く注意されるも、完全無視で部屋に上がっていく。
まあ、そんな厨二病白木君の趣味はゲーム!今日も今日とて当時人気を博していたMMO(現在はサ終済)に没頭しています!
「早くヒーラー回復しろよ!俺が死ぬだろ」
パーティーを募集して、入ってきたパーティーメンバーには自分の思いどうりじゃなければボイスチャットで暴言、すぐに死ねば煽りなど、普通にいって最悪なプレイヤーだった。
「お前アサシンなんだから後ろから攻撃しろよ。前は俺たち剣士の間合いなんだから」
「雑魚が何言ってんだよ。俺が1番ダメージ出るからお前らが俺に会わせろよ」
このように傍若無人っぷりを発動するやべープレイヤーだった。
そのためか、MMO内では白木についてこんな掲示板が貼られるくらいだった。
初心者、一般プレイヤーに向けて
私たちは、ここの板にて害悪プレイヤーの名前を書いていこうと思います。
経緯としては、害悪プレイヤーによってこのMMOを辞める人を減らすために書かせていただきます。
そして白木は、この害悪プレイヤーの板の1番上にプレイヤーネームが書かれることとなった。
そのため白木の悪評は広まったため、こんな現象が発生した。
「こんにちはー…やべ、害悪だ!」
そう言ったタンクのプレイヤーは、白木のプレイヤーネームを見るなり適当に募集をかけたパーティーから即抜け。その後もそれが繰り返されることとなった。
「別に俺1人でこのゲームのクエストなんか攻略できるから足でまとい飲んでいるかよ」
そう言って意気揚々と、1人で高難易度クエストへ出向いた。
「見つけた、今回のクエストのボスファイアレッドドラゴン」
赤い鱗に綺麗に伸びた長いツノ、白木が挑んだクエストはこのゲーム最大難関クエストの1つに数えられる、レッドドラゴンのクエストだった。
「ま、龍なんて俺の暗殺術にかかれば簡単なものよ」
アサシンをジョブにしている白木は、早速スキルを併用してドラゴンの体に正面から走っていく。
「そんな、なぎ払い攻撃効くかよ。ドラゴンなんだから炎はけ炎」
少しダメージはくらいながらも、ドラゴンの攻撃を避けちゃくちゃくとダメージを蓄積していく。
「こんなんが最難関クエストとか、このゲーム終わってんな。あとゲージ2本分しか体力ないぜ」
その時だった、ドラゴンは空を飛び少しの対空の後鷹のように白夜月を口で掴み、噛み殺した。
「はあ!なんだよこの攻撃!」
ドラゴンの噛みつき攻撃、このドラゴンが最難関と言われる理由の一つ。ドラゴンに食われれば確定で死亡、空を避けるには相当な反射神経またはアイテムしかないと言われるレベル。
「なんでだよ!勝てないこの俺が」
白木は、死んでからも何度もドラゴンに挑んだ。けれども全て敗北。そもそも先頭の基本スタイルがゴリ押しのため、ゲージが半分も削れない時があるし。
それ以前にこのドラゴンは、ほぼ1人では攻略不可なモンスターだからというのもある。
「だめだ、このままじゃさすがに誰かと永遠の誓いを組まないと」
永遠の誓いとは、ただのフレンドの事だ。
「確か、フレンド募集昨日があったはず…」
自分が使うはずないと思っていたフレンド募集機能で、ゲーム全体にこんな募集をかけた。
俺と同ランクまたは上それ以下は認めない、申請も許さない。
これたったの1文でフレンド募集をかけ始めた。
まあ、こんな文で人が来るはずないしどっちにしろ名前が知れ渡っているため来るはずもない。ゲーム内ギルドで白木は完全に孤立していた。
(別にいいけどな、1人でもできるわけだし。それにレッドドラゴンじゃなければ勝てるだろうし)
完全な逃げ腰そろそろ、恥ずかしくなってくる頃だから募集を取り下げようとしたその時だった。
「あのー、君がびゃくやつき?さんであってる?」
「ホワイトダークムーンだ」
「そう、白夜月さん。俺とパーティー組まない?」
その声が聞こえた瞬間、ギルド内は一旦凍り付いた。
声をかけてきたのは、プレーンという名のプレイヤーネームの男。
白夜月な声をかけたプレーンに向けて、ギルド内ではやめた方がいい、後悔するなどと言われている。
「まあまあ、俺がやりたいんだから。で、いい?俺組んでも」
「ああ構わないぞ」
必死に嬉しさを隠しながら、自分の中でかっこいい風にブレーンに受け答えをする。
「てか、プレーンってあれか。最近メキメキと力をつけてるって言う」
「そんなんじゃないけど、最近はずっとここに籠ってるな」
「やっぱそんなやつやめて俺たちと組まない?」
この時からプレーンのプレイヤースキルは高かったのか、白木の乗った板とはまた別の板で名前が上がっていたらしい。
「だめだ、こいつは俺と組むって言ったんだ。いくぞプレーン」
「そうそう、それでは皆さんまたいつか〜」
白木は始めててできたインターネットのフレンドプレーンと共に、とりあえずお互いの実力確認程度に白夜月、プレーン(タンク)という高火力なしパーティーで、簡単なクエストへ赴いた。
「おい!タンクだろ俺の事守れ」
「ごめんごめん、速度が合わなくてね。スピードカバー」
白木の傍若無人プレイを受け流しつつ、白木の前までスキルで移動し攻撃をカバーする。
「パワーポイント。ち、削れねえな」
2人の戦うボスは、防御の高いボスで2人は攻略に難航していた。
「あ、俺高火力スキル1個持ってたわ」
「なら最初から言えよ」
「じゃあこっち来て」
プレーンに言われ一旦ボスへの攻撃を中止して、プレーンの元へ一時撤退。
「で、なんで俺を呼ぶんだよ」
「それはこれを使うために!ソニックブーム」
近くによってきた白木の背中を殴り、思いっきりボスの方向へ飛ばしたプレーン。
「おい!なんだよこの技は」
「とりあえずそれでボスに攻撃をしてみて」
プレーンに言われ、ボスに対して先程と同じスキルを使用しダメージを与える。
「おー!すげーなこれ一気に削れた」
「代わりに殴る分のダメージで、使えるのはあと3回ってとこだから削ってくれ。俺がカバーできるとこはするから」
「任せろ、俺に不可能は無い!」
白木が一定以上削って、ボスにソニックブームを併用した攻撃の繰り返してボスの攻略に成功した。
「やったな、白夜月」
「俺ほどじゃないけど、お前もそこそこだったぞプレーン」
苦しい戦いを乗り切った2人は、勝利を分かち合い仲を深めた。白木自信、あんな噂があるのによく俺に近づいたなとは思いつつも、プレーンとの勝利を喜んでいた。
「ごめん、俺のこのあと予定あるんだった。だから今日は一旦辞める。また今度やりましょう」
「そうだな、お前とならやったって構わない」
プレーンの都合でこの日は一旦白木も切り上げ、1人専用の別ゲーを初めその後白木は眠りについた。
白木の厨二病は、このあとも続くのだけれど受験期に入ると、受験の大変さでそれは落ち着いていき今では完全な黒歴史として、記録されている。
厨二病発言を友達にできる人って、相当強い精神力してますよね。
あと、毎日投稿するとか言って2日時間が空いたのはめちゃくちゃすみません。




