文化祭最終準備
「気おつけ礼」
日直の人が、授業終わりの挨拶をする。
今日は2時間だけ授業をして、その後は明日の文化祭への最終準備をする時間が設けられていた。
「よーし!俺らは早めに飾り付けして、今日は早めに帰るぞ!」
最終準備と言っても、僕のクラスはメイド喫茶で何か作るものは夏休み中にみんなが作ってくれたらしく、あとは教室を飾り付けするだけだった。
「入口のゲートは当日に置くとして、内装はみんなでやろっか」
それぞれが自分の出来ることを探して、カーテンを変えたり黒板に絵や文字を書くなどして内装の準備を始めた。
「葉月、僕なんかやる事ある?」
「お前か…適当にクラス歩き回ってれば?」
めっちゃ適当なと言ってきたな、まあ周り見て見ても僕の出番はなさそうではあるけど。
「葉月はなすんの?」
「俺か?俺はまあぼちぼち飾り付けを」
「じゃあ、僕もやるよ飾り付け」
「お、そうかじゃあ頼んだ。まあ変にしないよう頑張ってくれ」
てゆうか、最初っから葉月について行って手伝えばよかったのかもしれないな。
「てか、飾り付けって何すんの?」
「簡単に言えば、風船付けたりレースフラッグを天井につけてそれっぽくする感じだな」
「それくらいなら僕にもできるよ」
て言ってもただのものよ設置とかだし、何やっても相当な失敗はしなかった気もするけど。
「そうか、じゃあとりあえず風船膨らませるか」
飾り付けをするのは、僕と葉月合わせて8人。8人全員が、一生懸命に風船を膨らませる。
「うわ、びっくりした」
「白木…」
空気入れで風船に空気を入れている空気の入れすぎか大きな音とともに風船が破裂した。
「だ、大丈夫大丈夫。次こそは…」
気を取り直して、再度風船に空気を入れていく今度はさっきよりも慎重に空気を入れていく。
「白木そろそろ、いいんじゃないか」
「そうかも、じゃあこのくらいで」
葉月に言われてさっきよりも小さいところで空気入れを停めた。
「よいしょ」
「おい白木風船の下結ばないと…」
「ごめん」
空気入れに集中しすぎて、完全に風船の空気を入れるとこを結ぶの忘れてた。て言っても、風船の結び方知らないんだけど。
「だめだ葉月、僕まともに風船すらも作れない」
「かっこよく言うことでもないだろ、わかったじゃあお前は完成した風船を壁にくっつけてって」
「体力は無いけど、肉体労働なら任せてよ」
「少し心配になるようなこと言うなよ」
いくら運動もできないしかもとても不器用な僕でも、簡単な飾り付けぐらいならできる。
「これを最後にここにかければ…はい俺たちの仕事終わり」
飾り付け自体僕が何回か滑って風船を割るとかの事故はありつつ、比較的穏便に終了することができた。飾り付け以外の仕事は、あともう少しで終わるか、もう既に終わっているとこが見受けられる。
「いやー良かった良かった。誰も怪我無しでおわれて」
「まあ、僕は普通に背中から転んだけどね」
さっき言った僕が転んだのは、高いところに飾り付けをしようと背伸びしたらバランスを崩して、風船の上に倒れたことでわあった。幸い風船がクッションになって、背中が痛いぐらいで収まってはいる。
「でも、僕達暇になっちゃったね。帰れるのも午後だし」
今日は授業自体は午前で終わってはいるけれど、文化祭準備が終わっても一応午前の間は学校にいてね、と先生に言われていた。
「手伝えるとこもなさそうだし、ちょっとほかのクラスの準備してるとこ茶化しにでも行くか」
「茶化すじゃなくて、せめて他のクラスは何をするか見るくらいには言おうよ」
まあ、僕も全然暇なので葉月について行って他のクラスの準備風景を眺めることにした。
「とりあえず1年の方から見て回ろうぜ」
うちの学校のクラス配置は、綺麗に1階1年、2階2年、3階3年と言うふうに並んでいて他の学年の教室を探すのにはあまり苦労はなかった。
「てか今思ったけど、準備見るだけで何するかってわかんの?」
「そうとう分かりにくいのやってなければわかるだろ、お化け屋敷とか特にわかりやすそうだし」
「まあ確かに」
1年の出し物を見ていくと、何となくでわかったものは、お化け屋敷、縁日、何かしらの展示などがあった。
「見てみると、結構皆準備に時間かかってるんだな」
「まあ、僕達は簡単な物置くだけだからね」
そんなことを話していると、ポッケに入れていたスマホが通知で揺れた。
スマホを開いてみると、ディグコードから一枚の写真の通知しかもローレルから。
なんでこんな変な時間にと思ったけど、そういえば2人も今日文化祭準備の日って言ってたな。
「葉月ちょっとそこ座っていい?」
「別にいいけどどうしたもしかして、歩いただけでバテたか」
「違うよ、ちょっと用事」
近くにあった座れるところに腰掛けて、ローレルから送られてきた写真を見てみる。
ほんとになにこれ、しかも何も言葉を添えられてないし。
ローレルから送られてきた写真は、綺麗に顔だけ隠れたメイド服を着た2人の女子が写った写真。たぶん僕に送るってことは、ローレルとヘリオスなんだろうけど、どっちがどっちかは分からない。
(なんですかこれ)
(私とヘリオスのメイド服ですよ)
(それは何となくわかってるんですけど、なんで僕に?)
(実は私とヘリオスの中でホワイトさんにメイド趣味あるんじゃないかって、疑念が出てきまして)
この二人の仲で僕はどんな人間だと思われてるんだ、しかも僕はメイド服よりかは執事っぽいタキシードの方が好きだし。
(僕にメイド趣味なんてないですよ、まあ2人のこの写真は似合ってと思いますけど)
実際ちゃんと全身が写ってる訳では無いから、何となくの体つきで判断してるだけでわあるけど。
(そうですか、似合ってますか嬉しいです)
てゆうか今思ったけど、この2人写真の背景見覚えがありすぎるんだけど…いやでもその場合あの2人はうちの学校にいるってことにしかもその場合あげられる人は…
「おい、白木…あ!白木がメイドさんの写真を凝視してる!」
「ちょ、ちょっとこれは違くて」
「何が違うんだよ」
「見てたかもだけど、決して僕がめちゃくちゃ好きって訳ではなく。てか、何急に大声出して」
考え事中に大声で妨害されて、さっき何考えてたか半分くらい消し飛んだし。
「いや、今クラスのやつからの報告で花鶏さんと十山さんがメイド服を着てるらしくてな」
「それなら、僕に一言書けるかフル無視で行けば良かったのに」
「一言かけようとしたら、お前がメイドさんの写真を凝視して話聞く気無かったんだよ」
「それはすみません」
しっかりと話を聞くと、衣装の最終確認程度に花鶏さんと十山さんだけではなく、クラスの女子全員がメイド服を着ているらしい。
「だからとりあえず教室戻るぞ」
「わ、わかった」
別に2人の姿が見たいなら当日にも見れるだろうにとは思うけど、それは野暮ってものなのかな。
写真を送り付けたあと
だいたいの準備を済ませた、千夏と翠々花のクラスは帰れる時間になったため各々が帰宅していた。
「ほら、翠々花みてよさっきの写真のホワイトさんの反応」
顔だけ隠して撮ってもらった写真を送り付けたトーク履歴を翠々花に見せる。
「でも、肉声聞いたわけじゃないからなんともいえなくない?」
「そうかもだけど、ほらここ見てよ似合ってるって」
千夏がホワイトの言った、似合ってるの部分を指さして翠々花に知らせる。
「ほんとだ、これは嬉しいね」
「でしょでしょとりあえずホワイトさん本人がメイド趣味を否定してたし、私たちはそれを信じることにしようよ」
「まあ、それしかないか。じゃあホワイト君はメイドさんの趣味はない!ってことで、私たちは明日を頑張ろう」
そう言った翠々花は、ホワイトのことを確定させて、明日のメイド喫茶への心準備を始めた。
総合評価50Pありがとうございます!一応私の中でのこの作品の目標は100Pで遂にその折り返し地点、これからどうなるのかわかりませんが以後よろしくお願い致します。




