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ソルトファミリー〜少数精鋭の義賊団〜  作者: radada
白と紅〜赤い衝動を搔き消す白銀〜
8/26

白き刀狼協奏曲

何もない真っ白な空間で睨み合う男女がいた



白のシルクハットに白の執事服、白のステッキを持ち立つ男、名はフェンリル



白のロングヘアに白のワンピース、白のハイヒールを履く女、名はソルティドッグ



ひとりの少女をきっかけに再会した二人の行く末は、、、



「ねぇ、あんたさ、久しぶりに私にあってなにかゆうこととかないの?」



「あの時はすまなかった」



「いや、まぁ、そう素直に謝られると調子が狂うんだけどさ、、、」



「そんな無駄話をするためにわざわざ来たのか?」



「はぁ、、、ほんとあんたは変わんないわね」



「其方こそな」



「はいはい、、、じゃなくて!あんたさっき我らもって言ったでしょ!!」



「間違いは無いはずであるが、問題はあるか?」



「大アリよ!まだあの子にその事実を伝えるのは早すぎるのよ!」



「なぜだ、我にはわからぬ。遅かれ早かれ知ることではあるまいか?」



「そうなのよ!だからこそ、今教えるべきではないのよ!」



「理解ができぬ」



「あなた、そんなとこまで昔のまんまなんてね、、、」



「それは置いておくとして、我からも話したいことがある」



「腑に落ちてなさすぎる、、、はぁ、もういいわ、どうしたの?」



「我に未来予知能力があることは知っているか?」



「あぁ、確かあの時の戦いでも言ってたわね。そのおかげでえらく軍に重宝されたのも知ってるわ」



「その未来予知がおかしいのだ。なぜか予知しても予知しても何も見えないのだ。いや、何も見えないわけではないがな」



「あら、珍しいわね、そんなこと過去にあったかしら?」



「無い。故に我も驚いている」



「何も見えないわけではないってことは何かみえているのね?」



「あぁ、、、」



「どうしたの?」



「説明がしづらいのだ。我が未来予知を使うたびにある場面から赤くなる」



「あんたが?誰かに惚れたの?」



「予知が赤一色になるのだ、血のように赤い」



「えっ、、、それって、、、」



「詳しくはわからぬ、ただ近々アイトーンの身に何かが起こると考えている」



「それは、、、早く知らせないと!」



「待て。アイトーンにはこの事実を知らせるでないぞ」



「はぁ!?何を言ってるのよ!」



「知らせてしまえば、未来は変わってしまう、だが、変わった未来が良くなったことを我は未だ見たことがない」



「今回は良くなるかもしれないじゃない!」



「それにその赤は決して冷たい赤ではない。赤は赤ではあるのだがな。例えるのであれば血液の赤と木の実の赤の違いのようなものだ」



「意味がわからないわよ、、、」



「それに、アイトーンはそんなやわな子ではないことは其方も知っておるだろ?」



「たしかに、そう言われればそうか」



「我らが信じずして誰が信じるのだ」



「、、、そうね」



「もし、何か起きたとしても、あの子は一人ではない、我もいるし、其方もいる」



「そうか、そうよね、うん、たしかにそうだわ」



「ところでどうする?そろそろ時間を止めるのも限界なのであるが」



「じゃあ、そろそろ出るわね、とにかく今話したことも含めて全てあの子には言わないようにね。次言ったらあんたの毛全部刈ってやるんだから!」



「承知した」



「相変わらず即答ね」



「これからは仲良くやろうぞ、『コリンズ』」



「その名は捨てたわ、じゃあね」



「あぁ」



そして、女は消え、男だけが残された



「相変わらずお前は綺麗だな、コリンズ・ソルト」




最後にそう呟き、男も消えた



消える瞬間の顔は、優しい顔をしていたと言う


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