閑話:とある村の壊滅(通称、紅の夜)に関する考察及びその事件の首謀者(通称、紅の鬼姫)の人物像について
こけおどしですが残酷な描写あります
ある日、とある村が突如壊滅した。
生存者はなく、遺体はすべて損傷がひどい状態だった
損傷?いやこの場合は崩壊と表現した方が良いのだろうか
遺体はすべて鈍器のようなもので殴られ続け、肉塊のようになり原型を留めていなかった
救助隊が駆けつけた時にはまだあちこちから火が上がっている状態だったらしい
村一帯から上がる赤い火に照らされたまたは村人であったであろう赤い肉塊
文字通り赤に染められた光景を目の当たりにし、救助隊は動けなかったそうだ
しかし、ここでいくつかの疑問が生じた
まず、この村の特性である
王都に近い村などは開放的ではあるが、辺境の村などは封建的でその村独自の習慣などがあることもある
この壊滅した村(ここではこの村を仮にアルファと命名する)は後者に近い形であったと文献には記されている
しかし、残念なことにアルファの詳しい文化や伝統、習慣については詳しくは書かれてはおらず、代わりに興味深い内容が書かれていた
いわゆる、異能の存在についてである
アルファでは、何十年から何百年に一人ほどのペースで異能と呼ばれる異様な能力を持つものが生まれていたそうだ
しかしながらその異能者は皆女性であり、原因については明らかになっていない
そしてその異能と呼ばれる存在がどのような扱いを受けていたかについても明らかにされていない
優遇されていたのか、
それとも逆か
アルファが無くなった以上確かめる術は今のところ無い
次にこの事件の首謀者についてである
この事件は紅の夜と呼ばれ、この事件以降王都への襲撃を
恐れ、王令により厳戒態勢を敷かれた
そして、その事件の残忍性から首謀者は紅の鬼姫と呼ばれた
しかしだ、
アルファ自体そこまで小さな村ではなかったはずだ
それに、この事件が起きる前日もアルファからの商人が近
くの村に来ていたという情報もある
誰がどのようにして一晩のうちにこのような事件を起こしたのだろうか
そして、全員を残酷な方法で殺すほどの動機とはなんなのだろうか
また、どれほどまでに強大な力を持っているのだろうか
真相は闇の中である
「ふぅ、ここもようやく片付いたかねぇ」
全身が赤く染められた少女が一人呟く
その赤は装備や武器だけではなく、ほとんどが返り血のよ
うに見えた
「あの日からどれだけの血に塗れるんだろうねぇ」
少女はそう言い残しながら歩き始める
元は人だったものを背後に残して




