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龍と獅子と猫の物語  作者: Neight
第2章 サウスノール商業都市国
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第9話 会合②

投稿詐欺を前話でして1年以上も経過してしまいました…。

あの後、描かなきゃとは思ったのですが、二次ファンが閉鎖すると聞いて、他の小説を書いていたので、気力が一気になくなってしまったんです。

それに、この小説、結構ネタ要素をあまり隠さずに堂々と書いてしまったので、修正しなくてはと考えてしまい…。


結果、現実逃避気味にこちらのサイトに出没せず、他サイト様で二次やら夢やら書いてたんです(もちろん恋愛要素希薄)。

だらだらpkmやらFF12やらToAやらBSRやら書いてたんですが、いい加減こっちに戻んなきゃーとなった訳です。


そして書こう、思い出そうと思って読み返して、昔の黒歴史流出にもっと萎えました。

…復活に1週間掛かりました。


…本当に申し訳ないです。いくら趣味でだらだら書いてはいるとはいえ、半ば投げ出してしまったんですから…。


そんな私、Neightによるこの小説ですが、再復帰と言うわけで書き続けたいと思います。

暫くの間、この小説から離れてしまったわけで、書き方とか雰囲気が変わってしまってるかもしれません…。

こんな駄作ですが、皆さんの時間が宜しければ、暇つぶし程度に眼を通してくだされば僥倖です。



…さりげなく、ポチとヴァルを描きました。

余裕がありましたら一番下まで閲覧してもらえると嬉しいです。

《side:璃音》


「さて、反省したか」



ズン…と威圧を放ちながら父さんが見下ろす。


今まで彼の事を忘れていた事を表に出さずに、さも「今出してやったんだ、はけ」と言いたげな表情をしている。


…裏を知ってる僕らからしたら酷く滑稽な光景なんだけれども。


そんな睨みつける様な眼光に「ヒィ」とビビるミカエル。


…凄く雑魚臭がするよ…うん。



「な、何言ってんだよ。オレは別に何も隠してなんか…」


「言え」


「いやだから何も知らねぇって」


「言え」


「だから何も」


「…言え」


「はぃぃ!言いますっ、言いますからソレしまって下さい!!」



父さんが何かを取り出して(丁度裏手からだったので何かはわからない)、ソレを見せ付けた途端、素直になったミカエル。


心なしか苛酷な環境にいて血の気が失せた顔色が更に悪くなっていた。


何見せたのか凄く気になる所ではあるけれど、きっとはぐらかすだろうしね…父さんの事だから。


と、そんな下らない事よりももっと大事な事があったんだっけ。


僕は、父さんの横に出ると、澪羽には見せられない様な悪どい笑みを浮かべた。



「ねぇ、本当はあんな下らない理由じゃないんでしょ?」


「俺には何を言ってるのか…」


「君は確か"視察"と"幼女漁り"だったよね」



「それ違げぇ」と言い掛けたミカエルを物理的に黙らせた兄さん。


こちらに素晴らしい笑顔でサムズアップをしてくる兄さん。


ありがとう、GJだよ兄さん。


コイツ、何時までも白を切ってウザかったし。



「目的は何だったの」


「いや、前にも言ってた通り"その方"と個人的な理由で…」


「確かに、ミカエルと"長"の目的の"僕達の力量計り"の事を言ってるの?


 でもそれを命令された、若しくは自分から志願したにも拘らず、僕達を捜さなかったよね。

 それも父さんが調べた所、"こっち"から一度も他の世界に渡ってないらしいね。"僕達の力量計り"をするなら、まず僕達を見つける事が先決なのに、この世界に留まるのは何故?君は、僕達が"こっち"に来るって言うのは事前に分かっていたとでもいうの?

 

 確かにウェスタリアには20年に1度僕達が"こっち"に来れるチャンス…"勇者召喚"というシステムがある事は実体験したし知っているけれど、あんなの不完全過ぎて、他世界から僕達だけをピンポイントに呼べるかどうかも不明じゃないの?それこそ天文学的な確立だと思うんだけど。


 そもそも、"あっち"にいた時からあれだけの刺客を僕達に送りつけてるんだ。僕達の居場所なんて端からバレてる筈。僕が"天界の長"だったら弱体してる内に畳み込む…だからミカエルに命令したのが"新しい天界の長"だと不自然な点が多過ぎるから、第三者が口出したと考え出したんだよ。


 …それに澪羽が違和感を感じてたみたいだから。ね?」


「うん。じぇ…ミカエルさんが言った時、何となく"誰か"と"新しい天界の長"同一人物を指してない気がしたの」


「澪羽、こんな奴に"さん"付けしなくて良いんだぞ?後、直視するなよ?目に悪いから…」


「分かったよ、リュウ兄ー」



振り返って同意を求めると、澪羽はこくりと頷いてくれた。


兄さんが澪羽の"さん"付けに注意を促したした直後、ミカエルが「うわコイツら超ひでぇ」とか呟いていたけれど、今度は僕が精神的に黙らせた。


便利だよね、口動かすだけで相手を痛めつけれるんだよ。


…何をどう言ったのかはご想像にお任せするよ。



「…で、誰の差し金なの?答えないと…」


「…わかったよ、話しゃあ良いんだろ?」



僕の精神攻撃に参ったのか、はたまた周りの扱いの悪さにグレただけ(僕としては後者だと吐き気を催すので却下。誰得なの…)なのかよく分からないけれど話す気になったらしく、ミカエルは溜息を吐いて、最早機能していない眼鏡を中指と人差し指で押し上げた。



「"誰か"ってーのは、"新しい天界の長"じゃねぇ。"魔界の主"だよ」



もったいぶってそれだけ口にして得意げに口角を上げるミカエル(だから誰とk(以下略)に、ほぼ全員が白い目で見た。


………ん?ちょっと待って…"魔界の主"だって…!?



「ほー、お前、俺ン所の"主"に指令貰ってたのか…」


「…ああ、そうさ!」



ミカエルが父さんの亜空間から引っ張り出されてから、ずっと壁に持たれ掛けて此方を眺めていたヴァレリーが初めて開口した。


相変わらず憎たらしい表情で僕の脇を通り過ぎる。


でも何処か影がある表情だった。


そして、ミカエルのそばに立ったヴァレリーは…首を掴んだ。



「おいテメェ…俺様の"主"に何唆してんだ!?あの方はああ見えて繊細なんだぞ、あぁ゛!!?」


「ちょ…やめ…うががががががg!!?」



目が座ったまま前後左右にシャッフルするヴァレリーを必死に止めようとするミカエル。


でも、流石魔神の1人と言うべき…?なのか高速過ぎて制止出来ないみたい。


取り合えず、兄さんとポチと三人でミカエルを指差して「ざまぁw」と鼻で笑っておいた。…少しだけ気分がスッキリした。



「何が…ざまぁ、だ……うぇっぷ…お、覚えてr…おえぇえ」


「…うわ」



暫くシャッフルして気が済んだらしいヴァレリーは、突き放す様にミカエルの首を囲んでいた両手を開放した。


ヴァレリーのシャッフルは吐き気を催す程の高速だったらしい(実際、見てる側からでもミカエルの頭部の残像が見える位だったから相当だと思うけど…)。


本来ならリバース…だろうけれど、亜空間にいた所為でまともなモノを口にしていない様で、濃度の濃い胃酸が食道に上がりかけただけで済んだみたいだった。


…水すら飲んで無いからね、喉、焼け爛れたかな?酸で…。


案の定、あまりの痛みに声も上げず床転がっていたけれど。




―☆―★―☆―★―☆―★―☆―★―☆―★―☆―




…僕が前に出た事によって空気になってた父さんが、あまりのカオスさに呆れたのか、肩をすくめて仕切りなおそうと声を上げた。


…最低限にだけど、ミカエルの喉も喋れる程度に治された辺りで、そういえば話はまだ始まったばかりだったと言う事に気がつく。


…うわぁ、僕とした事が、当初の目的を忘れるとは…!


とか内心自己反省会を開いていたかどうかは置いといて。



「…もしかしてテメー、スパイか?」



椅子に縛り付けられたヴァレリー(罠抜け防止に父さんが後ろで待機中)が、睨み付ける勢いでミカエルをに目を細める。


アレだけ僕達の前で余裕そうな表情だったのに、ミカエルの前で不機嫌な表情になってる原因は…ほら、馬鹿にするので僕達必死になってたけど、"俺様の主"的な発言をヴァレリーがしてたよね?


…つまり、ただの嫉妬だったと。…うわー、マジでキモイんだけど…。


それだけ"魔界の主"だっけ?を慕ってるから良い事なんだけど…慕い過ぎも端から見ると行き過ぎだよね…。



「…ああっ、そうだよ。俺がついてるのは"主"側だ!

 

 "主"に「この世界に"お前ら"が飛ばされたら報告しろ」って言われてたんだ!


 表は一応"長"側だから都合合わせる為に"長"ん所に行って、口八丁と"主"の力を借りて此処の見張りの権利を捥ぎ取ったんだよ!!」



ぎゃあぎゃあ喚き散らすミカエル(同じく椅子に拘束中。後ろで兄さんが監視)を見た瞬間、僕は澪羽の傍にまで非難して、ハンカチを広げた。


僕の大事な妹の顔に(物理的な)唾が掛かったらどうするのさ。汚いなぁ、一応天使の癖に。ダメガネの癖に。




「そもそもてめー、何で此処にいんだよ!?聞いてねぇ!!」


「…ふーん?あの方律儀だしなぁ…見捨てられたんじゃねェの?」


「この…イフリートが…!」


「はいはい、それ褒め言葉だからなー。熾天使おっつー」


「う、煩い!」




…やっぱりそうだったんだ。


天使や神に役職名があるんだったら、魔神にもあるかなとは思っていたけれど…。



「なぁ璃音」


「うん?」


「確かイフリートって…ほら、よくあのゲームとかに出てくる奴だよな?」


「じゃないかな」


「何か俺の中の格好良い破壊神像が音を立てて崩れ去ったんだが…」


「…ドンマイ、兄さん」



ミカエルという前例がいるので、僕はそう大してショックを受けなかった。


まぁ、この辺が砂漠で赤髪だし、魔神って辺りからまさかとは思ってたけれどね。


だけど、僕よりも"イフリート"に思い入れが有ったらしい兄さんは、頭を抱え込んでいた。


…まぁ、某最終幻想シリーズをかなりやりこんでたからね…特に14番目とか格好良いしね…。




椅子に縛られたままギャーギャー騒ぐ赤緑コンビと溜息ばかりの僕達兄弟に、父さんの堪忍袋の緒がキレたのはこの後1分後だった…。

1年以上越しですが、これからもよろしくお願いします。

挿絵(By みてみん)

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