第2話 2人の日課と月夜の料理
高坂は朝起きると朝食をとる。
パンが多く、飲み物は紅茶やハーブティー。
気分が良いとオレンジジュース。
その後ニュースを軽く観てからお店へ向かう。
店に入るとパソコンを立ち上げ、仕入先などからメールがきてないかチェック。
発注するものがあれば、メールで注文したりもする。
9時になったら銀行へ行き、入金や両替等を行う。
帰ってきたら店の掃除などをしながら、納品を待つ。
商品が届いたら、検品・陳列・値札作りにパソコンに登録。
それが終わったら昼食。
家に帰ったり、お店で食べたり、日によって違う。
開店は12時頃から。
納品がなかったら、11時からと結構アバウト。
一応正式な開店時間は12時。
後はお客様を待って接客。
たまに何時~何時休憩しますと張り紙を出すこともある。
そして夕方月夜を待つ。
そんな毎日が楽しく思う。
月夜の朝は7時に起きる。
普通の高校生より少し遅い。
理由は学校が近いからだ。
朝食はパンにカフェオレ。
砂糖とミルク多め。
たまに紅茶。
特にこだわりがあるわけではない。
その後軽くメイクをする。
メイクといっても最小限。
ファンデとかはしない。
本当はしなくてもいいと思ってるけど、
家に帰らず直接あき兄のところへ行くこともあるので。
7時50分ごろ登校。
これでもかなり余裕がある。
基本自転車だけど、雨の日はバスにしたりする。
自転車だと15分ぐらいで着く距離だからだ。
学校は8時30分に予鈴が鳴り、5分後にSHR。
1時限は8時50分からだ。
お昼はお弁当。
親が作ってくれる。
7時限まであると16時30分頃終わる。
終わったら友達と軽く喋って家に下校する。
家に荷物を置いたら、必要なものを入れ替えて、鏡でチェック。
制汗スプレーを軽くふりかける。
そして歩いてお店へ向かう。
そんな毎日が楽しく思う。
月夜は高坂に向かって声をかけた。
「あき兄お腹空いてない?」
「別に空いてないけど」
「いいからいいから。何か作ってきてあげる。
私最近料理出来るようになったんだ」
高坂は驚いた。
月夜が料理だと…。
お腹はあまり空いていないが月夜の料理というのに興味がある。
恐ろしさもあるが興味の方が勝って
「じゃあ頼む」
と言ってしまった。
さてどうなることか。
月夜は喜んで家に帰る準備をした。
読んでた本をしまい、ブラブラさせてた靴をちゃんと履き、
「じゃあ行ってくるね」
月夜はウキウキで店を出て、家に向かって行った。
月夜の家は店から歩いて15分ぐらいのところにある。
商店街を歩いてるとラーメン店やカレー店がありいい匂いがする。
食べたい誘惑を我慢しながら、脇道へ逸れ踏み切りへと向かう。
月夜が渡ろうとした時ちょうどカンカンと警報機が鳴りだし、
遮断機が下りてきた。
「あ~ついてない」
警報が鳴り遮断機が下りてきても電車はすぐに来ない。
仕方なく料理のことを考えた。
あれとあれとを使って…。
私の女子力みせちゃうから!
電車が通り遮断機が上がると再び歩き出し坂道を下りて行く。
そして途中ジムやコンビニを過ぎたあたりが月夜の家だ。
家に着くと真っ先に台所へと向かう。
まずヤカンに水を入れお湯を沸かす。
その間に8枚切りの食パンを取り出し片方にマーガリン、
もう片方にイチゴジャムを塗って挟んだ。
次は片面にピーナッツクリームを塗って2枚のパンを挟んで…
2組のパンを縦半分に切り出来上がりである…。
お湯が沸いたので、持ち運び用のタンブラーに入れ、蓋をしめた。
そしてパンをサンドイッチケースに入れて、スクールバッグに入れ、
ティーバッグと、レモンの輪切りを別の容器に入れる。
袋に入った砂糖を2つと紙コップ2つを掴んで、
タンブラー達と一緒にバッグにしまう。
以上である。
同じ道を辿り、高坂がいる店へと歩きだした。
店へ着くと
「あき兄、お待たせ」
と元気に言う。
高坂は思った。
早すぎる…。
嫌な予感しかしない。
店の奥にはちょっとしたテーブルと椅子が2脚ある。
そこに月夜は、スクールバッグからサンドイッチケースとタンブラー、
紙コップと砂糖・レモンを置いた。
「召し上がれ」
月夜は笑顔で言った。
サンドイッチケースを開け中身を確認した高坂は驚愕した。
「パンにジャムを塗っただけでは」
「いやりっぱな料理だから」
「月夜…これは料理でなくただの調理だ」




