第19話 石の展示即売会
高坂のお店が定休日にあたる土曜の午後1時、駅前で待ち合わせをした。
月夜は朝起きて、
朝食を食べた後、服選びと身だしなみに時間を費やした。
今日は友達であるシュシュも一緒だ。
なんだか負けられないと何故か対抗意識を燃やす。
そして昼食を食べた後最終チェックをして、高坂の家に向かった。
「あき兄、お待たせ。準備はいい?」
「大丈夫だ。駅に行こうか」
高坂は答え、月夜と一緒に駅前へと歩きだした。
一方シュシュは前日からちょっと興奮してて寝つきが悪かった。
石の展示即売会が楽しみでしかたないといったかんじである。
朝起きて朝食を食べ、何の石を買うかイメージして、
早めの昼食を食べた後、電車とバスを乗り継いで、
月夜達との集合場所に向かった。
高坂と月夜がちょっと早めに出たこともあり先に着く。
そして少し経ってからシュシュがやってきた。
「お待たせしちゃいました?すいません」
「いや時間通りですよ」
と高坂が言う。
「高坂さんは敬語禁止で」
「わかった。じゃあ行こうか」
「はい」
と言ったあと、シュシュは月夜を見た。
なんか妙に気合入ってるなと。
3人は駅の中に入り下り電車に乗り、1時間弱で目的地の駅へと着いた。
ここから開催場所まで20分ちょっと歩く。
都心から遠い駅で、更に駅近辺ではない。
石の展示即売会は全国の栄えている場所でやるのがほとんどだ。
だから何処もかなり混んでいる。
そこでこういう立地なら栄えている場所よりは空いているだろうと、
高坂は思ったのだ。
駅を出ると横に少し歩き、後は基本一直線。
なので道を間違うことはない。
歩きながら、月夜とシュシュが学校の話などをして、
時々高坂が会話に加わるかんじだ。
高坂達が住んでいるところと違って人はほとんどすれ違わなく、
全体的にのどかな雰囲気の道を歩く。
こういうところもいいもんだと高坂は思った。
道がT字路になった。
ここを左に行ってすぐが開催場所だ。
「「着いた」」
月夜とシュシュが言う。
入り口を探して中に入るとシュシュのテンションが上がった。
「展示がいっぱいある。石いっぱい。端から見ていこう」
3人は端の店から順番に見て回った。
シュシュはまず、デザートローズという石に興味を示した。
「これかわいい。しかも500円だよ」
店の人が言うには砂漠から発見される薔薇の形をした石なのだそうだ。
月夜も
「かわいい」
と言って興味を示した。
シュシュは次のお店では水入り水晶に興味を示した。
「この水晶、古代の水が入ってるんだって。でも1番安いので5000円かあ」
こちらは希少性が高くて、
天然水晶の中でも数万個に1個しか見つからないとのこと。
高坂はそう聞いて、5000円なら欲しいかもと思った。
次の店では水晶が多い。
ただ2万~30万と値段が高く手が出ない。
シュシュは残念がっていた。
次の店ではローマングラスと言うものに食いついている。
こちらは説明文がある。
「なになに、
紀元前~4世紀頃ローマ帝国で作られたガラスが銀化したものだと」
と高坂が読み上げた。
しかし値段が。
手が出ない。
次は大きな石が1/4に切って置かれている。
断面部分がすごく綺麗だ。
アゲートと書かれている。
シュシュが
「これ綺麗。ねえねえ値段見てよ」
高坂と月夜がいくつか値段を見ると、1200円~3000円だ。
「「安い」」
と2人同時に声がでた。
月夜が
「安いし綺麗だけど、これ重そうだね。でも部屋に飾るにはいいかも」
と言う。
店の人が言うには別名瑪瑙と言うそうだ。
シュシュは買うか迷っているようだ。
ここまでまだ数店、見ただけだ。
入り口の展示地図を見ると2階にも店がある。
これはやばい。
シュシュと月夜はテンション高く見て回っている。
「ポークストーンだって。
豚肉石って書いてあってほんとの豚肉みたい。1000円だ」
とシュシュが言うと
「これ石に正方形の石が付いてるよ。ビスマス?」
と横にいた月夜は別のものを見つけた。
店の人が
「これは鉱山でこのままの形で採れたんですよ。
加工も磨きも一切していません」
自然てすごい。
その後もネックレスや指輪なども見たり、
箱に入っているルースと書かれたコーナーを見たりした。
そして…
「くじやガチャもあるよ」
とシュシュが言う。
「この鉱石くじ500円だって。1回引く」
シュシュがお店の人にお金を払ってくじを引いた。
結果はハズレ。
「こちらから1つお選びください」
と言うのでハズレと書かれた場所を見てみると10種類ぐらいから選べた。
シュシュは迷いながらブルーレースアゲートという水色の綺麗な石を選んだ。
「この石500円で買ったと思えばかなり安く感じる」
この石はコミュニケーションの石と呼ばれているそうだ。
コミュ力おばけのシュシュには必要ないのではと月夜は思った。
シュシュはしばらく見て回って、ある店の前で足を止めた。
ジオード割りである。
ジオードは中が空洞になっている石のことで、
内側は水晶などで覆われているそうだ。
つまり割るとめっちゃ綺麗。
「私これやる」
シュシュは言って店の人に声をかける。
まずは割る石を選ぶ。
軽い方が中が空洞になっていて良いとのこと。
シュシュが迷いながら石を選ぶとお店の人が台の上に石を置き、
くいを持って石に当てている。
シュシュは安全の為にゴーグルをしてトンカチで、
くいを叩いて石を割るのだ。
シュシュがトンカチで、くいを叩いたが中々割れず、お店の人が
「もっと強くでいいですよ」
と言ったのでシュシュはさっきよりも強めに叩いた。
すると石は2つに割れ、中は綺麗な水晶の結晶が。
「きれい」
シュシュが言った。
お店の人が袋に入れてくれてシュシュに渡した。
シュシュは嬉しそうだ。
横でみていた月夜もちょっと羨ましがっている。
その後は月夜も瑪瑙のペンダントトップと
ハウライトターコイズのブレスレットを買い、
高坂も大きな石にアメジストが付いているのを買い、
シュシュもいくつか石を買ったようだ。
こうして3人は会場を出た。
シュシュは大満足の様子だ。
明日昼と夜に投稿します
夜の投稿が最終回です




