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第18話 おにぎり

金曜の夕方、月夜は学校が終わると一旦家に帰り、

身だしなみを整えてから高坂のお店へと向かった。


店の定休日前が関係あるかわからないが店内は、

たくさんお客が入っていた。


高坂は一人なので接客にレジにと大変そうだった。


月夜はこういう時に手伝いたいのだが、

高坂から接客などは断られている。


そんなに頼りないんだろうか。


それとも別の理由が。


仕方ないので店の外でしばらく待つことにした。


「あら、コーヒー仕入れたのね」


「はい先日から取り扱いを始めました」


「ゲイシャコーヒーがある」


「ゲイシャは入荷が安定しないので、ある時に買っておいた方がいいですよ」

お客はゲイシャコーヒーを買っていった。


そしてお菓子を買っていく人。


グリッシーニ(イタリアのクラッカーのようなパン)と

スパゲッティを買っていく人。


色々みてお帰りになる人。


最後に残ってたお客が

高坂の手が空くのを待っていたかのように質問してきた。

「変わった飲み物ってあります。お勧めがあったら是非」


高坂は答えた

「白樺の樹液なんてどうでしょう。飲用すると、免疫力を高め、

老廃物を体外に排出するデトックス効果や抗酸化作用があるとされ、

肌荒れやむくみといったトラブルにも、効果が期待されます。

また最近では、活性酸素を除去する作用があり、抗疲労やデトックス、

ストレス軽減にも効果をもたらすという事も認められています」

と長々と答え次に


「アリゾナ グリーンティーですね。

アメリカの緑茶でハチミツが入っています。甘いです」


そして

「後はマテ茶ですね。

南米、特にアルゼンチンなどでポピュラーなハーブティーで、

飲むサラダと言われています。

グリーンマテ茶とローストマテ茶と2種類あり、

味はお茶に近いのとウーロン茶に近いのかな。苦いと思ったら、

蜂蜜や砂糖とかで調節して下さい」


お客は

「じゃあ、白樺の樹液とグリーンマテ茶を下さい」

と言って買っていった。


「あき兄すごいねえ。大盛況だったじゃん」


「今日は当たり日とでもいうのかな。いろんなのが売れた」


月夜は店に入り、いつもの奥の席に座った。


そしていつものように今日あった学校での話をし、

高坂が聞いて質問や相槌を打つ。


お客が来ると会話は終了。


いなくなると再び始まる。


「明日は石の展示即売会ってやつだよね」


「そうだな。まあ俺は付き合うだけだけどね」


「あき兄は石に興味ないの?」


「う~ん。あんまりないかな。

あくまで月夜の友達に付き合って行くって感じだ」


「そうなんだ。なんかごめんね。休みなのに」


「いや。でも行くのは楽しみにしているんだ。だから問題ないよ」


「そっかあ。じゃあ良かった」


「ところで月夜。お願いがあるんだが」


「なに?」


「おにぎり2つぐらい買ってきてくれないか。

今日忙しかったからかお腹空いた」


「わかった。お店の方?コンビニ?」


「お店の方で」


「具は?」


「この時間だからたぶん選べないだろう。あるものでいいよ」


「わかった。わたしも買う。一緒に食べよう」


お店の方とは駅の入り口から国道を渡ったところにある、

おにぎり屋のことである。


19時までなので、種類が少ないと予想しているのだ。


「行ってきま~す」


「わるいな」

そう言って高坂は月夜にお金を渡す。


「別にいいのに」


「ダメだ」


月夜はお金を受け取りお店へと向かった。


足取りが軽い。


月夜は高坂の頼み事なので嬉しかった。


そして高坂と飲食店で食べるのも好きだけど、

たまにはお店の奥のテーブルで2人で食べるのも悪くないと思ったのである。


お店に着くとやはり品薄の状態だった。


残っているものの中から月夜は、

とろかつ(まぐろのフライにタルタルソース)と明太子マヨネーズと

高菜としそこんぶの4つを買った。


その後コンビニに寄り温かいお茶を2つ買って店に戻った。


「たっだいま~あき兄買ってきたよ」


「まだ残ってた?」


「少しだけだったけど、選ぶのに迷う程度はあったよ」


月夜はテーブルにおにぎりを置き、高坂に聞く。


「どれがいい?」


「先に月夜が選べ。俺は残りでいい」


「だ~め。お客多くて頑張ったんだからあき兄が先に2つ選んで」


「じゃあ」

と言って、とろかつと、高菜を選んだ。


「はいお茶」

と月夜は高坂に渡して、お客がいないのを再確認して2人で食事にした。


「おにぎり美味しいね」


「美味いな」


月夜は幸せな気分になった。


そして明日はシュシュもいるけど石の展示即売会だ。


楽しみが続くと思ったのである。

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