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第17話 月夜の料理特訓

学校で月夜達は昼ご飯を食べていた。


月夜とシュシュと鶴瀬(つるせ)ひよりと坂戸美桜(さかどみお)

大山伊月(おおやまいつき)の5人でである。


月夜はシュシュのお弁当をみて


「シュシュのお弁当美味しそうだね」


「ありがとう。美味しそうでしょ」


「うん?」


「これ私が作ったんだ」

月夜は衝撃(しょうげき)を受けた。


シュシュ料理出来るんだ…


「月夜はいつもお母さんが作ってくれてるの?」

とシュシュが聞く。


「うん…」


「自分でお弁当作るのめんどくさいしね」

と横で聞いてた鶴瀬が言った。


「朝は時間ないしね…」

と月夜が言う。


「じゃあ料理は出来るんだ」


シュシュが月夜に聞いてくる。


「少しならね」


「得意料理は?」

坂戸が聞いてきた。


「パンとか使うやつ系、てきな」


「フレンチトーストとかまさかクロックムッシュもできるの?」

とシュシュが言った。


月夜は観念した。


「ごめん。実は全く料理出来ない。」


「全く?」

と鶴瀬が聞く。


「パンにジャム塗るか、ごはんに卵乗っけて、

醤油かけるぐらいなら出来るよ」


「それ料理じゃない」

と鶴瀬がツッコむ。


「そうだ。この前、ハンバーグ作った」


「それはすごいじゃん」

と坂戸が言う。


「そしたら形はいびつだしさあ、中は生で…、それに途中から崩れて…」


「月夜さん料理できないなんて意外」

と大山が言う。


「シュシュ様、料理教えて」


「別にいいけど。じゃあこの後(学校終わったら)うちに来なよ」


「やったあ」


月夜は喜んだ。


これで女子力があがると。



放課後、月夜とシュシュは、

学校の最寄駅から電車で5つ先の駅に向かった。


「先生なにを教えてくれるんですか?」


「そうだねえ。何にしようか。月夜は作りたいのある?」


「女子力高そうなの!」


「なにその抽象的なの。そうだなあオムライスとかはどう?」


「オムライス!それにしよう。どうやって作るんですか」


「簡単に言うとケチャップでチキンライスを作って卵でくるむ」


「オムライスの具ってなんだっけ」


「普通は鶏肉と玉ねぎかな」


「普通はねえ…じゃあ女子力高めでチーズとか入れるのどう?」


「チーズねえ。聞いたことないな。そういう冒険はやめた方がいい」


「えー。良いと思ったのに」


「料理作れない人はすぐアレンジしたがる。基本通り作って覚えるのが1番」


「わかった」


会話してるうちに、シュシュの家がある駅へと着いた。


じゃあお店よって行こう。


帰り道にある小型のスーパーに2人は入っていった。


「米とたまねぎと卵は家にあるから、鶏肉を買おう」


そして精肉コーナーへ。


「胸とももと、ささみってどれ使うの」


「う~ん好みだね。胸ならさっぱりで、ももならジューシー。

でも、ももは高い。ささみもさっぱりかな」


「迷うねえ。でも味重視でももでしょ」


月夜はもものパックを選んでレジでお会計をした。


そして店から数分でシュシュの家へと着いたのだった。


「私の部屋に荷物おいてキッチンで作ろうか」


2人は2階にあるシュシュの部屋に入った。


月夜は軽い衝撃を受けた。


シュシュの部屋は白をベースにかわいい机におしゃれな椅子。


その横にはグレーのソファが置いてある。


そして白のベッドに花柄の毛布など。


脇には白の化粧台があり、メイク道具に薄紫の加湿器、

ピンクのカールドライヤーなど。


お・おしゃれだ…


これに加えて料理も出来るだと。


月夜は完敗した気持ちになった。


「その辺にバッグ置いてキッチンに行こう」

2人は1階のキッチンへと向かった。


まず米を溶いて炊飯器でご飯を炊く。


「じゃあ2人分だから…私たちなら1合半ってところか。お願い」

とシュシュが月夜に言った。


お釜と米の入った袋と軽量カップを渡されたので、

米を計ってお釜に入れた。


「水はどのくらい?」


「まずは研がなきゃ」


「あっそっか」

と言って菜箸でかき混ぜ始めた。


「ちょっと何やってんの」


「これでいいじゃん」


「ちゃんと手で研ぐ。強く押したりしちゃダメ」


「わかったと言って研ぎ始めたが」


「水は完全に流し切る。これを3回ぐらいはやる」


「はい先生」


終わったら


「水の量は?」


「米から中指の第一関節ぐらい。水を入れたら30分以上待つ」


「なんか時間かかるね」


「そうだよ。ちゃんと作るなら時間かかるよ」


材料を切ったりするのもまだ早いので一旦シュシュの部屋に向かった。


「もうすぐ石の展示即売会だね」


「あとちょっと(次の土曜日に行く予定)だね」


「あれから石の展示即売会について調べたんだ。超楽しみ」


「どんなのがあるの?」


「もういろんな石。きれいなのに珍しいのに、

出品してるお店によっては化石や隕石も」


「隕石!」


「まあそれはたぶん高くて手がでないよ。恐竜の化石もね」


「恐竜!」


「石は安いのだと300円や500円ぐらいからあるみたい。

安くても聞いたことある名前の石とか、宝石もあるみたいだよ」


「へぇ~。きれいなのが良いな」


「だね~」


そうこう話しているうちに30分たったので下に降り炊飯器のボタンを押す。


ここから炊き上がるまでまた長い。


「で…オムライス作れるようになったらどうするの?」


「えっ…自分でたまに食べるんだよ」


「誰かに作ってあげたりしないの?」


「しないよ…たぶん」


「ふ~ん。まあいいけど」

と月夜を見てニヤニヤしている。


「そんじゃ、そろそろ下準備でもしますか」


「はい先生」


「まずは玉ねぎをちょっと大きめのみじん切りに」


「どうやるの?」


「ほんとは皮を向いた後半分に切って。

両端を落としたあとに、縦と横に切り込みを加えるんだけど、

無理そうだからいいや」


「え~」


「出来るの?」


「無理」


「じゃあ普通に細かく切っていいや。お約束で切ってる時に涙でるけどね」


「は~い」


「あっ切るとき、気をつけてね。猫の手で」


「左手の指の関節曲げて切るんだよね」


「まあそれでいいや。気をつけてね」


月夜は玉ねぎを切っていった。


切り終わると

「次は鶏肉。理想は1cmのサイコロ状。まあ出来る範囲でいいよ」


「は~い」

どうみても1cm角じゃないけど、まあいいかとシュシュは思った。


「次は火を着けて、フライパンに油をひいて」


「どれくらい?」


「大き目のスプーン1杯ぐらいの感じでいいんじゃない」


「わかった」


「そしたら具材を入れて炒めて」


「どれくらい?」


「色がかわるぐらい」


月夜は木べらを使ってしばらく炒め始めた。


「次はケチャップいれて」


「もう?」


「うん。煮詰める感じで」


ちょうどご飯が炊きあがる音がした。


「じゃあそこにご飯を入れて塩コショウを入れる」


「熱い…」


釜を持ったら思いっきり熱かった。


「ごめん。布巾(ふきん)で持って」

とシュシュが布巾を差し出した。


月夜はご飯を入れ、塩コショウも入れ、木べらで混ぜていく。


「さて、ここまでは誰でもできるわけだが」


「え~」


「別に難しいとこなかったでしょう」


「そうかなあ」


「そうだよ。問題は卵で包むところ。

いくつか方法があるんだけど、どれにしようかな」


「オシャレなやりかた!」


「フライパンを(かたむ)けてトントン叩きながら形整えるの出来るの?」


「無理です」


「やっぱりどっちかだね。先にチキンライスをお皿に乗せて形を作る。

その後、卵を被せてキッチンペーパーで包むようにして形を整える」


「なるほど」


「もう1つが逆で、卵の上にチキンライスを乗せて、

包むようにしていく方法。どっちがいい?」


「どっちが女子りょ…簡単?」


「最初の方かな。こっちの方が失敗が少ないように思う」


「わかった。やってみる」


「じゃあそのチキンライスを皿の乗せて形を整えて」


「は~い」


月夜はチキンライスを皿の乗せていった。


「形整えたけど、なんか汚い」


「ご飯が無い部分はキッチンペーパーで拭きとる」


「なるほど」


「ではフライパンを洗って。溶き卵を作るから」


「は~い」


フライパンを洗い終えると

「ボウルにそうだな卵2個割って入れて塩コショウ。そしたら溶きほぐして」


「溶きほぐす?」


「つまりかき混ぜて」

月夜は菜箸(さいばし)でかき混ぜた。


「そしたらさっきより少なめの油をフライパンに入れ、

溶いた卵も入れる。卵に火が通ったら」


「通ったら」


「フライパンを持ち上げ、

チキンライスの上で反対にして被せるようにする。ここが勝負」


「勝負だと…ゴクリ…」


月夜は慎重にフライパンを逆さにして、チキンライスに被せた。


「キッチンペーパーで包むようにして形を整える!」


月夜はフライパンを置き、

キッチンペーパーを使って包むように形を整えたが。


「なんか見た目悪くね」


「悪いね。卵焦げてるし、ちょっと切れて中が見えちゃってるし」

と月夜は言う。


「卵焼きすぎだね。火が強かった。あと包む時に力入れたから」


「わたしの初めてが~」


「変な事言わない。まあこれで何処がダメだったかわかったでしょ。

次私の分も作って。今度は失敗しないでね」


月夜は半分残して置いたチキンライスを更に乗せて形を作り、

再び卵を2個割って作り始めた。


「卵ボロボロじゃない」


「あっ油引くの忘れてた」


「月夜にはまだ早かったか…」


「とりあえず食べようよ」


「このボロボロ食べるのか」


「いただきま~す」

月夜は椅子に座り先に食べだした。


「美味しいよ。これ」

シュシュも食べだした。


「まあ材料は無難だしね。でもオムライスは見た目が肝心の食べ物でしょ」


「今度はがんばる」


月夜の笑顔を見たらシュシュは応援したくなった。


「次はドリアがいいな」


しかしシュシュは月夜がホワイトソースを作れるとは思えないので


「次は別の人に」

と言って逃げた。

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