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第13話 カレーと占い

ある日の夕方、いつものように店内で接客する高坂。


「これってどんな味ですか」

とお客が聞いてくる。


「ライオンバーですね。イギリスで人気のチョコバーで、

サクサクのライスパフという、

まあウエハースみたいなものをチョコレートでコーティングしたものです。

中のミルクチョコなどが美味しいですよ」


お客はライオンバーも5つ買っていった。


お客がいなくなったタイミングで

いつものように奥に座っていた月夜が高坂に言った。


「あき兄、占いに行こう」


なんでも月夜のクラスで占い師に占ってもらうのが、

流行(はや)っているのだとか。


その占い師はとてもよく当たるとのことだ。


「行くのはいいけど、俺は占ってもらうことないからなあ」


「店のこととか将来のこととかあるでしょ。あと恋愛とか…」


「う~ん。月夜だけ占ってもらって横で見てるよ。」


「あき兄も占いやらなきゃダメ」


次の定休日の土曜日に占い師のところへ行くことになったのである。



土曜の昼前、月夜が高坂の家に(むか)えにきた。


ピンポーンとインターホンを押す。


「あき兄おはよう」


ドア越しに月夜が呼びかけてくる。


高坂は準備が出来ており、ドアを開けて

「じゃあ行こうか」

と言って月夜と一緒に私鉄の駅に向かった。


駅で電車に乗り上りの終点駅へと向かう。


そこが今回の目的地である。


電車内は結構混んでいて座ることが出来なかった。


仕方なく2人とも立ち、吊革につかまり、

10分ちょっとの移動を車内で過ごした。


目的の駅に着くと、まずは昼食をとろうということになった。


駅前をぶらぶらして裏道に入ると気になる看板が。


「変わった名前のカレー屋だな」

と高坂がいうと


「メニューあるから見てみようよ」

と月夜が言う。


「あき兄、なんかメニューすごいよ。

牛や豚の他に鹿や鴨にカンガルーやラクダのお肉まである」


高坂は食いついた。


「ここにしよう」

と言って一緒になってメニューを見る。


「カンガルーやラクダのお肉ってどんな味なんだろうね」


「その2つもそうだけど、鹿も捨てがたい」


「ベースのカレーもオリジナルレシピだって」


「それにこの肉類のチョイスとは」


「あき兄、別々のを頼もうよ」


「もちろん。月夜は決まった?」


「わたしはカンガルーで」


「じゃあ鹿にする。ラクダも捨てがたいが、なんとなく」


店の外には10数人のお客が並んでいたので、

2人も一緒に並んで待つことにした。


しかしお客の人数の割には10分ちょっとで店内に入れた。


入ったら券売機があるのでさっそく購入。


席に案内されてテーブルの上に食券を置いて待つと店員が来た。


量と辛さを聞かれたので2人とも標準と思われる中盛と中辛にしてもらった。


しばらく待つとカレーがやってきた。


丸いお皿にキーマカレーみたいな水分少な目のカレー。


そして中央にそれぞれのお肉がデンと乗っかっている。


鹿肉は脂身が少なく臭みもなく食べやすい。


カレーにも合っていて美味しい。


てかカレーが美味しい。


横を見ると月夜も満足そうだ。


ただ他の席の人のを見て焼きチーズを

トッピングしなかったことに後悔していた。


途中でお互いのを交換。カンガルー肉は見た目ボソボソしてそうだけど、

こちらも脂身と臭みがなく美味しい。


テーブルには途中で紅ショウガを入れて食べてみて下さいという張り紙が。


そこで紅ショウガを少しかけて味変。


紅ショウガのシャキシャキ感と爽やかさが絶妙に合ってて美味しい。


2人とも完食。

「美味しかったねえ」

と月夜も満足そうだ。


ちょい値段は高かったけど、

今度は違うお肉を食べてみたいと思わせるお店だった。


そして2人は階段を上り店の外へ出て、

目的地である占い師のところに向かったのであった。



目的地へ着いて占ってもらおうとしたが、1時間ぐらい待ちとのこと。


椅子に座り順番がまわってくるまで待つことになった。


「流石人気のお店でしょ」

と月夜は得意げに言う。


「そういえば月夜は何回も占ってもらってるんじゃないのか?」


「わたし初めてだよ。多い人は4回ぐらい来てるみたいだけど。

シュシュちゃんも占ってもらって、当たったって言ってた」


「そうなんだ。占ってもらえるのって20分ぐらいなんだろ。

店のことしか占ってもらうことないからなあ」


「それなら全体運みたいのを占ってもらえば?」


「わかった。そうしてもらう」


「あと恋愛運とか…」


「それは別にいいや」


月夜は不満げになった。


「月夜は何占ってもらうんだ?」


「ひみつ~。そういうのは聞くもんじゃないよ」


「俺の占い内容知ってるのに」


「それは別にいいじゃん」


勝ってな話だとは思ったがまあいいやと。


それからも月夜の学校のこととか、

高坂の毎日の食事事情などを話してるうちに月夜の番がきた。


「それじゃあ行ってくるね~」


月夜はドアを開け部屋に入っていった。


20分後。


月夜は満面の笑みで出てきた。


どうやら満足のいく結果だったらしい。


「はい、あき兄の番」

と言うので中に入ろうとすると


「わたしも着いてく」


「おい」


「いいじゃんいいじゃん。先生知り合いなんで、いてもいいですよね」


占い師に確認をとったところ問題ないとの返事だった。


占い方法はえき占いと呼ばれる方法と

オラクルカード占いという2つを使うらしい。


まず名前と生年月日を聞かれてから質問を(うなが)された。


「お店の今後を占って欲しいのですが」


「何処でどんなお店ですか」

というので返答をすると


「順調ですね。飲み物に力をいれると尚良い」

とのこと。


「全体運みたいなのって占ってもらえるんですか?」


「もちろん出来ます。ちょっとみてみましょう」


その後易やカードを使い、こちらもカードを指したりして…


「まずまず良い運気ですね。努力次第でかなり発展します」


高坂と月夜は満足したようだ。


店を出た後思った。


全体運で発展って何がだろう…

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