第12話 月夜の試験後
「終わったー」
どこからともなく声が聞こえてきた。
月夜達の試験が終わったのである。
鶴ヶ島朱珠が月夜に抱き着き
「やっと終わった」
と言ってきた。
「離れなって」
と月夜はシュシュは自分から離し
「やっと終わったね」
と言った。
「ねえ月夜。この後何処かに食べに行かない?」
「いいねえ。何処行こうか」
時刻はもうすぐお昼である。
そんな2人の会話を聞いていたのか鶴瀬ひよりと坂戸美桜も
「「わたしたちもいい?」」
と言ってきた。
月夜とシュシュは顔を見合わせ
「「もちろん」」
と答えた。
更に大山伊月も
「わたしもいいかな」
と言ってきたので5人でお昼を食べに行くことになった。
場所は値段も考えお手頃な価格の、チェーン店のイタリアンになった。
徒歩10分と近いのも決めての1つだ。
5人は自転車を押したり、歩いたりでお店に向かった。
お店に着くと6名席に案内され、
月夜とシュシュが隣通しで逆側に鶴瀬・坂戸・大山が座った。
メニューをみんなで見ながら、注文票に番号を書いて店員に渡した。
その間各自頼んだドリンクバーに行き、
それぞれ自分の好きなものを入れて席に着いた。
「テストどうだった?」
と鶴瀬が言う。
「まあまあ」
「あんまりよくない」
「そこそこです」
「赤点は避けたい」
とみんな微妙な返事。
今回全体的に難しかったからだ。
「試験のことはもういいじゃん」
と坂戸は言う。
「そうだね」
とシュシュが返事をする。
「シュシュは彼氏と別れたんだっけ」
鶴瀬がシュシュに聞いてきた。
「そだよ」
「ひょっとしてみんな彼氏今いないの?」
と坂戸が言う。
全員だまりこむ。
しかしシュシュは月夜をみてニヤニヤしている。
それをみた大山が
「若葉さん彼氏いるの?」
「いないよ。あと月夜でいいよ」
2人はそんなに話さないので苗字呼びをされたのであった。
「寂しいねえ。受験前にいないとこの後無理じゃない」
鶴瀬が言う。
みんな再びだまりこむ。
「ごめんごめん。そんなつもりはないんだよ。
シュシュ最近なにハマってる?」
「アクセかな。あと石」
シュシュが鶴瀬に返事をする。
「石って宝石?」
「もそうだけど、石全般。でもきれいなのがいいな。
安いのだとシトリンとか水晶とか」
「わたしはサファイアが好き」
と大山が話に加わった。
「パワーストーンのブレスレットとか欲しい」
坂戸も話に加わった。
月夜は宝石とか綺麗だとは思うが、拘りはない。
4人の会話を聞きながらちょっとだけ羨ましいと思った。
シュシュが
「月夜は好きな石とかないの?」
「うんわたしは。もちろん綺麗だとは思うんだけど、
これが欲しいとかってのは。詳しくもないし」
「そっかあ。興味湧いたら教えてあげる今度月夜の好み探そう」
と言った。
たぶん今度行く石の展示即売会のことだろう。
そんな話をしてるうちに注文が届いた。
みんな別々のを頼んだけど
「ちょっと食べていい」
「それ食べたい」
という感じで結局シェアする形になった。
ただシュシュだけは不満だった。
シュシュはハンバーグランチを頼んだのだ。
「ハンバーグ食べられたらライスのおかずないじゃん。
スパゲッティやドリアもピザもおかずにはなんないんだぞ」
その後はファッションだったり、
進路だったりの話をして時間がすぎていった。
月夜は思った。
卒業したらあき兄の傍にいられるのかな。




