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第10話 シュシュとコーヒーの試飲会

翌、日曜日いつものように高坂(たかさか)月夜(つきよ)は店にいた。


お店は結構な(にぎ)わいである。


そしてあるお客が、

変わったチョコレートはあるかと聞いてきたので、いくつかを薦めた。


「まずはミルカですね。ドイツ国民が大好きで、

カカオ豆を牛乳と砂糖で混ぜたものです。食べるの止まらないですよ」

と言って薄紫のパッケージのチョコレートを見せた。


「次はショカコーラですね。これもドイツで、

カフェイン爆盛りのチョコレートです」

青い色の缶に入っているチョコレートだ。


「後は、国内のなんですが、桜えび醤油チョコレート。静岡産です。

チョコレートに桜えびが入っていて(そのまま)醤油で味付け。美味しいですよ」

エビの絵がかいてあるパッケージが、なんかかわいい。


そのお客は3つとも買って行った。


店内に人がいなくなると

「あき兄お疲れ。今日はお客多いね」


「ああ売れるのはいいことだけど、

大変だ。まあ昨日休みだったし日曜だからな」


次はジャムを買いに来たお客だ。


「変わったジャムありません?それで美味しいの」

と言ってきた。


「ジャムならリンゴンベリージャムはいかがでしょう。

スカンジナビア料理の定番食品で美味しいですよ。

ちょっと酸味がありますが」


そして「日本名でいうとコケモモのジャムになります」


お客はリンゴンベリージャムを買っていった。


そんなこんなで夕方近くになると月夜が

「友達、もうすぐ来るって。わたし迎えに行ってくる」

と言って店を出て行った。


しばらくすると、月夜が友達を連れてきた。


「輸入食品店なんだ。変わったのいっぱいありそう」

とシュシュが言う。


「色々あるよ。変わったの。普通のも多いけど」

と、月夜が返す。


お店に入ってきてお客がいないのを確認すると


「あき兄連れてきたよ」


「はじめまして。月夜の友達の鶴ヶ島朱珠(つるがしましゅしゅ)です。

シュシュって呼んでください」


「はじめまして。高坂亜紀良(あきら)と申します。この店を経営しています」


「高坂さん。タメ口とかでいいですよ。年上なんですし」


「そうは言っても月夜の友達だし、今回頼んで来てもらったわけだし」


「そういうのは無しで。ところで…お2人はどんな関係で」


月夜は学校の友達に高坂のことは、ほとんど話していない。


高坂は

「家が近所の幼馴染(おさななじみ)ってやつです」


シュシュはその時月夜の方を見た。


月夜は少し不満そうだった。


「へえ~それだけなんですか?」


「そうだよ」


月夜をみるとかなり不満そうだ。


シュシュは月夜に

「ふ~ん。なるほどねえ。あの月夜がねえ」

と言う。


月夜はシュシュに

「コーヒーの試飲(しいん)お願いね」

と話題を変える。


高坂も

「すぐ準備できるから」

と言ってコーヒーの試飲の準備をする。


さっき月夜が出かけたとき電気ケトルで

お湯を()かせていたのだ。


「6種類あるんだけど、感想を言ってくれると助かる。あとお菓子もあるよ」

と昨日買った極上バームのプレーンにカルメ焼きを出した。


「ありがとうございます。極上バーム美味しそう」

とシュシュが言う。


夕方で店内にお客がくる様子がないので、試飲が始まった。


6種類のコーヒーを順番に出して、シュシュはブラックで、

月夜は砂糖・ミルク入りだ。


他に水も用意した。


口をリフレッシュさせるためだ。


後は更に先ほどのお菓子2品。


「高坂さんは飲まないんですか?」

とシュシュが言うと


「飲めないんだよ。でもお客からコーヒーの要望が多くてね」


シュシュは納得して、最初のコーヒーを飲み始めた。


コク・苦み・酸味に後味。


でも大事なのは2人の直観だ。


味の苦みとか酸味が強いとかは調べればわかるが、

実際飲んだ感想が欲しいのだ。


シュシュは、1・2・5番目が気に入ったみたいだ。


月夜は1と5番。


1はそもそも決まってるゲイシャで2はブルンジ・レッドブルボンで

5はインド・モンスーン。


3つを比べてバランスも良い。


この3つで決定だ。


2人を見るとお菓子を食べながら、コーヒーを飲んで喋っている。


なんか楽しそうでよかった。


シュシュが

「この極上バーム美味しいですね。どこで買ったんですか?」

と聞いてきたので、買った場所を話し、

当然というか流れで昨日の2人の行動も話すことになった。


シュシュが月夜をジッと見る。


「なに?」

と月夜。


(うらや)ましいかぎりですわ」

とシュシュは冷やかす。


その後シュシュは店内をみて回り、

変わったのを見つけては面白がっていた。


そして

「月夜。またアクセ買うの付き合ってよ。あと、石とか見たい」


「石って宝石?」


「もそうだけど、石は石。最近珍しい石とか興味あってさ。

宝石ももちろん欲しいよ」


と2人の会話を聞いてた高坂が

「今度この電車で大分行ったとこだけど、

石の展示即売会ってのをやるらしいぞ」


「なんですかそれ?」

とシュシュが言う。


「自分もお客に聞いたんだけど、要は石の即売会(そくばいかい)

いろんな石が売ってるらしい。入場料も無料。交通費はかかるけど」


「行きたい。そこ行きたいです」

とシュシュは食いついた。


月夜もちょっと興味あるようだ。


それを見たシュシュが

「3人で行きましょう。そのなんとか即売会」


高坂は2人で行ってくればいいんじゃと言うが

「3人がいいんですよ」

シュシュは譲らない。


高坂は再度断ろうとしたが、今日のこともあるので了承(りょうしょう)した。


開催中の土曜日に3人で行くことが決まったのであった。

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