商業作家希望なら、座してオファーを待つより Kindle Direct Publishing で実績を示した方が良いのでは?
作家志望でないものが何を言っても説得力がないのですが。
なろうの作家志望の方の中には、ランキングやポイント至上主義の方が見受けられる。面白いと感じても星5つけないと文句言われそうで躊躇するし、「あと○○ポイントで〜」とやられると萎えてブックマークを外したくなることもある。「新連載です!」「新連載です!」と今まで読んでいた作品を後回しにされて(挙句、エタったり)、ブックマークを外したこともある。
折角、「命をかけて書いた作品」を「命の次に大事なお金」に換えたい、というのは分からなくも無いけど、それならもっと積極的に「商品」にすればいいんじゃ無いのかな?とも思うのだ。つまり、
【Kindle Direct Publishing で自費出版すればいいのに】
と、外野は無責任に考えるのだ。
Kindle Direct Publishing(KDP)はAmazon限定で自費出版できるサービスで、電子書籍とペーパーバックなら初期費用はかからない。①著作権を自分で持っていて、②EPUB形式の原稿を用意すれば、出来るようだ。このうち②が面倒といえば面倒だけど、有料で代行してくれる業者さんもある。あと、ラノベで大変なのは、③表紙デザイン(イラスト)を準備する、かな。絵師さんに有料で書いてもらうか、ファンアートがあればこれを使わせて貰うか(ギャラは払いたいよね)、できない事はない。商業出版社の印税率10%と言われる中、KDPは30%だからね。
「こうして出版したKDP本がこれだけ売れました!」という実績があれば、商業出版社の首根っこを捕まえることができる、また電子書籍だけじゃなく印刷物でも勝ち目ありますぜ、と押し切る材料になると思うのだが。
また、商業出版社と縁がなくなった作品(=打ち切られた作品)も、版権を回収してKDPで続きを出せば、今までの読者にも続編を届けられる。「打ち切られて筆を折った」「創作界隈から姿を消した」なんて話も少なくなるんじゃ無いかな。
さて、ここに「ヒナプロジェクトさん、ちょっと絡まないかな」という話を繋ぐ。
「小説家になろう」サイトのトップページ下側に「書報 - 出版作品紹介」があるのだが、このリンク集、運営にお金が落ちるようになっていない。これ、Amazonアソシエイトを契約しておけば、なろうサイトを通して売れれば書籍で3.0%、KDPなどKindle本で8.0%のマージンが入る(上限1000円)。それ以外の執筆に必要な道具やデバイス購入や、読者側ならアマゾンのサービス(Kindle Unlimited や Prime など)の契約を経由してしてもらえれば、これもマージンが入る。Amazon側の諸経費を差し引かれるが、収入になるのは変わらない。
じゃあ、運営としても作者に KDP を紹介、支援して扱う作品を増やせば、Amazonアソシエイト経由の収入を増やせるし、商業出版社側に対しても「良い条件を提示しないとKDP や他社に逃げられるよ」とプレッシャーをかける効果が期待できる。「グループ内に商業出版社を持たないヒナプロジェクト」だからこそ出来る施策。
どうよ。
前述③表紙問題も、月間ランキング上位作品限定で「ヒナプロ選書」みたいな共通フォーマットを提供するとか、表紙用フリー素材(ラノベ版「いらすとや」的なもの)を提供すれば、KDP本を作りやすくなると考えるのだが。EPUB変換含めて、有償で請負っても良いのだし。
後日、商業出版社が食いついたら、大幅改稿して絵師さんに美麗な表紙を描いて貰うんだっ!。