ウィール
ウィールとは輪
「なぁ…みんなに話がある。」
エイトさんにそう言われて、みんな集まった。なんだろう?
エイトさんは、過去の話を簡潔に話してきた。多分思い出すだけでも辛いだろうに。
みんな真剣に聞いている。
話し終えて、黙りこくるエイトさん。
シーンとした世界になった。
「僕は、1人でいいと思ってた。だけど…。」
俯くエイトさん。
「エイトさん。もう仲間ですよ。」
僕がそう言うと。エイトさんは袖で顔を隠した。
「そうだぞー!!!エイト君よ!もう俺らは仲間さ!あん時助けてくれてありがとな!」
ツルギさんは笑顔で言う。
「今更過ぎ」
ボソッと言うロウさん。
「またみんなで美味しいご飯食べましょ!」
優しく微笑むティアさん
「あなたがいると心強いわ」
サバサバしてるが優しさがこもった声で言うエミさん。
「ありがとう、みんな、僕なんかを」
「エイトさん。僕なんかって言わないでくださいよ。エイトさんがいなければここにみんな揃ってたか分かりませんよ!」
こうやって、エイトさんも仲間になり6人になったので、冒険者協会にギルド申請をすることにした。
ギルド名 ウィール
みんな僕がつけろってことで日本語で「輪」という意味でつけた。僕らは小さなギルドだけど、繋がってる、心と心で。
「なな、なんでウィール?」
ツルギさんが聞いてくる。エミさんは多分わかってるからなのか知らないフリをしている。
「秘密です笑」
「えええええー!!!」
ふふと笑うティアさん。僕は本当にみんなが大好きで大切だ。
「おいっこい!」
ロウさんから雑に呼ばれる、相変わらずだ。
「このクエスト行くぞ」
早速ですか汗
【ヒャクズリュウ討伐 高難易度】
…。ほんとに行きたくない!!!
「僕もこれやる」
エイトさんも!?
「お!楽しそうじゃねーか!ギルド生誕祭みたいだな!」
流石ツルギさん
「あ、いいけるんですかね?高難易度だし、そんなみんな体の調子が…」
「わっ…私も行きます!」
ティアさんも!?
「ハルキさんが心配なので…。」
優しい!!そして可愛い!!
「コホン、とりあえず、ハルキさんの魔法具できてからですね。それまで戦闘狂共はお静かに」
「「…。」」
エミさんすげ…。
とりあえず、明日僕の腕輪を貰ってからダンジョンに潜ることになった。
でもこの名前…クエスト名…。嫌な予感しかない…。
「また怖そうなクエスト受けてるよあの人ら!!」
「ビビりだなーハルキは笑」
「警戒心が強いと言って欲しいね!」
「んま、僕だけが知ってるミライもある」
「え!?教えて!?ねねねね対策!」
「ひ、み、つ!」