儚き笑顔
ティアさんとのデートで見せる儚き笑顔
「ティアさーーん!3人知りません?」
「あ!ロウさんが特訓とか言って御二方連れてかれましたけど…」
「な、か、ま、は、ず、れ、、、」
がーーーん、やっぱり僕ポンコツだからいらないんじゃないかー!!!3人のばかぁぁぁ!!
しくしくと泣く僕を見てあわわとするティアさん。
うん、今日も可愛い。
「あ、あの、多分皆さんハルキさんのこと大好きだと思いますよ?そんなに落ち込まないで?」
「うん…」
「あ!良ければこの間果物摘みにいった時、綺麗な湖あって、サンドウィッチ作ったので私といってくれませんか?」
あぁ、神様ロコ神様ありがとう。初めて感謝したよ!!!
「もちろん!喜んで!」
2人で果物をとりながら湖まで歩いていった。
「1人だと結構な時間でしたけど、ハルキさんとおしゃべりしていると楽しくてあっという間に着きましたね笑」
にこやかに言う彼女に僕は少し頬があつくなった。
かわいい!!!
「そ、そうだと嬉しいんですけどね笑」
他愛もない話をしてるうちに、その湖へ着いた。
ほんとに澄んでいてエメラルドグリーンに近い色でキラキラと輝いていた。
澄んだ空気を感じる…。
そこには動物が沢山いて、ティアさんは何故か動物に好かれる。
まるで小鳥と会話してるように微笑んでる。
それとは真逆に僕はひたすらリスにすら威嚇される状況…
動物って本能的に素敵な人とか分かるらしいから、僕ってそんなに悪いの!?
うん、ここで悩んでもしょうがない。少しでもいいから話したい。ティアさんと
「ティアさんってホント優しいですよね、いつも治療してくださってありがとうございます!」
「優しいのは、、、ハルキさんですよ」
なんだが悲しそうに微笑むティアさん
「私は呪われた疫病神なんで…」
彼女がなんでそんなことを言うのかわからなかったが、そこには嘘偽りなく、本当にそう思っていることを感じてしまった。
何も知らないけど、でも僕は…
「そんなことない!!ティアさんは優しくて、あったかくて、頑張り屋で、疫病神なんかじゃない!」
「ありがとう…」
なんだが彼女の心が泣いてる気がした。
そっと抱きしめてしまった。というかそうなるほど心が痛かった。全てを分かってあげられない悔しさ。
そして、少しでもいいから、彼女にここに居ていいんだよと思ってしまったからだ。
なぜそう思ったか分からない。でも、なんだか、彼女の心が«私はいてはいけない存在»と言ってるようだったから。
「何があるかは知りませんが、何があっても僕はあなたを…ティアさんを守ります、幸せにしてみせます」
クスッと笑う声がしてハッと我にかえった
ややややってもうたーーー!!!思わずうわぁぁぁ僕って!!
顔が真っ赤になるのを感じる
「ホント変な人…笑」
それから他愛もない話をし、2人で家に帰宅した。
もちろん3人に茶化されましたが…
でも僕は何があっても守ると決めた。
どんな事情だろうとも、儚く微笑むあの顔を
思いっきりの笑顔に変えたいと思った。
独りよがりかもしれない、ティアさんは望んでないかもしれない。
それでも何度転んでも、諦めないで立ち上がって、笑わせたい。心からの笑顔を見たい。
これは僕のワガママだと分かっている。
だけど思うんだ。幸せになってはいけない人は誰一人いないと。
この世界から、1人消えようとも確かに回っていく。
でも、消えなきゃいけない人なんていない。
いいんだ、生きてて。いいんだよ。
僕は僕に誓った
何があろうとも彼女を守り抜くことを。
「やるじゃん!臆病boy!」
「うっせぇ!ロコ!!」
「あんな大胆なことしちゃってー笑」
「もーーー!!」