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転生したらポンコツヒーラーな件について  作者: 音羽 心音
新しい魔道士との出会い
17/61

頼ること

ロウが変わろうとしてる理由とは?


ーロウsideー



「まだまだだな…」


「ん?何がです?」



-------------------------------------------------------------------------


俺はハルキとの特訓が終わったあと、色んなギルドに人数合わせとして入っていた。

まぁ、だから忙しかったんだが。

もちろん俺が強い噂を知ってるから、入れてはくれるんだけど


実は、ハルキにツルギが過去の話をしてたのを影で聞いてた。

たまたまだけどな。


ツルギにも戦うことに対しての意味があり

ハルキが特訓するために言った言葉も俺の中で引っかかってた。




俺はなんのために戦ってるんだろう。




ツルギやハルキのように守るためじゃなかった

ただ、自由のため。

そう、誰かの為じゃなくて自分が生きていくためだけだった。


でもあいつらといると、変わらなければいけないと思った。


色んなギルドに参加してるとやっぱりパーティーによって戦い方が違い、ソロでやってきた俺からするとかなり戦いづらい。


俺の勝手な行動で人が危険な目にあうことも学んでしまった。


今まで3人で上手くいってたのは、2人が俺に合わせてくれてたからかもしれねぇ


情けなかった。それと同時に、変わりたいと思ってしまった。義務とかじゃなく、心から変わりたいと。


まーそういうわけで、色んなチームに入り、俺は人の行動を見て、次どうするか。この場合引けばいいのかとかを学んだわけだ。


それでまー、エミ?とか言うやつも加わったことだし、チームワークが必要な高難易度クエストを受けた訳だが


まだまだ、俺が周りのことを見れてないことに気付かされた。エミに対する敵の攻撃を弾いてはいたが、ほかまで頭が回らなかった。

そして最初に戻る訳だが…


「まだまだだな…」

「ん?何がです?」

「いや、エミへ向けての攻撃を弾くのでさえ精一杯だったし、自分のダメージ稼ぎが上手くいってねぇーし…。俺ってマジで周りのヤツらのこと見えてないんだなって。」


「んー…。正直僕はロウさんがどこを目指しているのか分かりませんが、自分一人で背負う必要性はないと思いますよ?

あのとき、ロウさんに今は頼むってお願いしたじゃないですか!エミさんのことは守り抜いたじゃないですか!今までのロウさんだったら、誰かしら死んでたかもしれない。僕は人のヒールしか出来ない。でもそれを悪く思ってません!これで命を繋いでるのは変わりないから。

ツルギさんもエミさんも、そしてもちろんロウさんもみんなの命を繋いでる。何一つ欠けてはいけないと思うんです。

1人でみんなを守るんじゃないんです。みんなでみんなをそれぞれの役割で守るんだと思いますよ笑」



初めてよく分からない感情に襲われた。


今まで1人で背負い込んできた。何もかも。誰も頼らずに。

多分俺は俺しか信じれなかったんだと思う。

他人を信じられなかったんだと思う。


信頼して任せれる仲間がいるというのは、なんだか心地よかった。


「人を信じるのも悪くねぇな」


まだアイツらのように人のためにとかは思えねぇーけど、俺はあいつらを信じたいと思った。

ハルキみたいにお節介野郎じゃないからな!

大切な人だけ、守れればいい。今はそれでいい。

そう思った。


小さい頃の自分が言う。


「ひとりじゃないんだよ、もういいんだよ」


俺は初めて1人っきりだけど泣いたかもしれねぇ


ぬぐえなかった孤独感が消えていった気がした。



「大切な人を守れる力が欲しい」


夜空の星を見ながら呟いた。

昔ならこんなこと言わなかった。



誰一人として欠けちゃいけない。

みんなでみんなを守る。


本当にハルキらしいなと笑ってしまった。


「みんなでか…」


ずっと一人だったから、正直、どの様にすればいいかもわかんねぇーし、信じ方もわかんねぇ、一人の方が死んでも自己責任だし、邪魔もねぇーから、周りも考えなくていいから楽ではある。


だけど、何故かわかんねぇーが俺は、ハルキの言葉に惹かれしまっている自分がいた。

「はいはーい!ロウってね本当に放浪人なんだよね!あと一匹狼ってことでロウって名前なんだよ!しってた???」

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