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転生したらポンコツヒーラーな件について  作者: 音羽 心音
転生してしまったハルキの物語の始まり
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転生してしまった

【惰性でふらり のらり くらり

自信なんてとうの昔にどこかえ消えた

この世界なんて嫌いだ

自分なんて嫌いだ

ゲームの世界の勇者みたいに強ければなんて

神様、明日、変わってますようにって願ってるけど

そんなこと、そんな奇跡、新しい世界なんて…

神様なんて…】


挿絵(By みてみん)

僕は鈴鹿遥輝(すずかはるき)17歳。RPGゲームが大好きでほとんど暇な時間をそこに費やしてると言ってもいい。

費やしすぎたのかレベルもカンスト、まーオンラインの中でも最強と言われてるギルドに入ってて、そこのアタッカーとして勇者を使ってるが、まー重宝されてる。

だって僕最強に強いもん!!


「よっしゃ!ボス倒した!!お、レアアイテムやん!!これ勇者に使えるやん!!えっとここの部分の装備をこうしてスキルをこう組み替えて…」


まぁまぁ、いつも通りゲームに熱中しすぎて寝坊した。



キーコーンカーンコーン


「フーギリギリセーフ…」


おうふ、ま、周りの目が痛い…。またこいつゲームして寝坊したんだろなとか思われてるんだろうな泣


とりあえずいつも通り窓辺に近い端っこの席に座ってぼーっと授業を聞く。

そのおかげでテストもボロボロで…まぁ赤点は何とか回避してるけど…。ほんとになんのために勉強しているか分からないから。夢なんてないから。コミュ障のあまり友達なんて居ないから。学校なんて、行かなきゃ行けないそれだけで行ってるようなもんだ。


よし!学校終わった!やっと楽しみのゲームの時間だ!早く帰ろ!!


急いで帰ってたら途中突然トラックが飛び出してきた。


宙に舞う感覚、真っ青な景色



あれ、僕まだ彼女もできてないのに死ぬのか?ピエン



ドサッ


人々の騒ぎ声がする、遠のく意識…


あぁ、神様もし居たら来世は強い勇者にしてください


なんて呑気なことを考えながら目を閉じた。



目を開けるとそこは真っ暗な世界だった


あぁ、やっぱり僕死んだんだ



「やぁ!はるき君!」



声のする方向を見る。ん???ん???


そこにはずんぐりむっくりした小さな生き物?てか某有名なアニメで見た事ある小動物のようななんというかうさぎのようなとりあえずアニメに出てきたヤツにそっくりなやつがいた。


「トロロがしゃべったぁぁぁぁぁぁぁ!?」


僕は大声で叫びしりもちをついた


うん、これもどっかで見たな



「あははー、僕は神様だよ!ロコって呼んでね!君は勇者になりたがってたじゃないか!だから異世界へ飛ばしてあげようと思ってね!」



「はぁ?まじ?」


こいつが、神様?

異世界へ飛ばす?



…。


「勇者になれんの僕!?」


僕は生まれて初めてウキウキしたかもしれない。

だって無気力で夢もなくただただ生きてた僕が憧れの勇者になれるなんて!


「んじゃ頑張ってねー!」


適当な返事を返されて飛ばされた…。

目を開けるとそこには見たことの無い世界が広がっていた。


あ、あれは遠目に見えるのはゴブリン?


「ま、じ?」


マジで僕異世界転生しちゃったの!?え!?夢の勇者になったの!?え!?


「生きてるってさいこー!!!!」


ドドドド


ん?なんか小さな男の子がイノシシの群れに追いかけられてる?【助けなきゃ】


僕は急いでその群れの近くまで走る。

だが、初期装備がない…。異世界に飛ばされる前のゲームでのRPGでもそうだか初期装備がないのは当然だ。【もしかしてここも同じなのか?】

僕はそこら辺に落ちてた丈夫そうな枝を持った。


イノシシが近づいてくる


僕は小さな男の子を庇うように前に勢いよく飛び出した。


「スラッシュアードノート!!!」


ポキッ…


ん?枝が折れた?ん?これはもしかして…


「やべぇーー!!!!ちょっイノシシから逃げなきゃ!ほら!僕!!君だよ君!行くよ!!」


僕は男の子の手をとり、必死に逃げた。

あぁ、これじゃ追いつかれる、子どもの体力じゃこれはキツイよな…。


「ほら乗って!!」


僕は屈んだ。

男の子はキョトンとしてる。

「はやくはやく!!」


男の子をおんぶして走る。

ゼーゼー言いながら走る。んもー!!!僕普段外に出ないから、慣れてないって!!!てかここ、転生したよな?転生したのになんでこんなに前のときと同じ体力なんだよー!!!


散々追いかけられ、遠くに人影が見えた、とりあえずそこまで!!!


「あの!!!!はぁ、はぁ、た、たすけ」


カキーン


「大丈夫か?少年達。」


た、助かった…。


「僕達はここ友情の街フェルリンの門番だ!」


「あ!ありがとうございます!!!」


「君はどこの街から来たんだい?」


「いや実は…転生してきて…」

信じられないよな…どうしよう入れてもらえながら不安に俯く


「転生者だと!?」


「え?」


「転生者はこの街ではかなり重宝されてんだ!!なんせ冒険者が集まる街でもあるから転生者はまー珍しいししかも強いと来た!!これはいい戦力になるぞ!!歓迎する!少年!」


「ありがとうございます!!!」


心配した僕が馬鹿だった!!なんだ!あのイノシシの時そういえばなんか唱えたけどあれ現実世界のRPGの物理攻撃力upの魔法名じゃん笑もしかしたら物理攻撃が出来ない最強の魔道士かも!!!


「少年この街を案内してやるよ!なんせ転生者様様だからな!」


「お兄ちゃん転生者なの!?すごいね!!助けてくれてありがとう!!」


男の子に近づいてヨシヨシと頭を撫で、街を案内してくれるという門番の方について行った。


「うわぁーこんなに賑わってるんだ」


酒場に市場、交易も盛んらしい。交易の中心地だからこそこんなに色んな食材とか珍しいものが売ってるんだろうなー…。

街並みはレンガでできておりほんとに異世界に来たって感じがまたいい。


「少年が気になるのはこれだろ!!」


「おー!!!!!!これは?」


「ダンジョンさ!」


街の中心部に大きいピラミッド型のダンジョンがあった。話によると下の階層に行く程難易度が高いらしい。


とりあえずここで一旦門番さんとお別れした。


「ありがとうございました!!!」


「おう!頑張れ少年!」


とりあえずゲームを参考にするとまず適性ジョブ探すためにギルドをまとめるところ冒険者協会に行かないとだよな…。


結果…



ヒーラー



…。おいこの適当な神様よ!ロコだっけよ!勇者じゃねーのかよ!アタッカーじゃねーのかよ!なんでよりによってヒーラーなんだよーーーーーーーーーーー!



僕は異世界へ飛ばされて何故かヒーラーになりました。




「てへ、間違ってヒーラーにしちゃった!」


「おいクソロコめ」


「あははのはー!」

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― 新着の感想 ―
[良い点] 良くなったと思います! 男の子の頭を撫でるシーンも一緒に追加されたことで、一層主人公に親近感を覚えることが出来ました。 私的には、プロットや構成はもう大丈夫だと思います。ばっちりです。 …
[良い点] 読ませていただきました。 勢いがあり、ポンポンとテンポよくストーリーが進んでゆくのが心地よい作品ですね。 また、余計な情報を書き連ねたりせず読者に世界観を「分からせる」というやり口も、僕の…
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