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毒・毒・毒!!  作者: マネージャー
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やり直しみたいです

「HPは完全回復してるな。それに状態が……酔っ払い中? 敏捷が-2……なのは仕方ないか」



 酒を飲んだせいなのか、状態が【酔っ払い中】。体は軽く感じけど、敏捷は-2なのは、少し足がふらついてるからだな。まぁ……これは一時的なものだと思うし、HPが回復したんだから納得しよう。



「あれ? けど、何か違和感があるような……何かが無くなってるような……」



 酒を飲み終えたから、すぐに吸収缶を装着。酒場に臭いが充満したら申し訳ない。酒とどちらの臭いがキツいかは判断出来ないし。ポイは……腕から離れただけで、酒が入ってた空のグラスに触れ、臭いを嗅いである。嫌な臭いだったのか、すぐに興味を無くしたようだ。



「毒が。消えてる」



「毒? 酒の中に毒は入ってないから……って、ステータスの状態で【ランダム毒】が無くなってるんだ!!」



 ポイの言葉で思い出した!! 【ランダム毒】で死にそうだったのに、それ自体が消えてるじゃないか!! 『取り込みが完了した』という合図もなかったぞ。



「もしかして、ポイが噛んだから……それなら、今より前に毒が消えてるはずだよな」



 半裸男がポイが噛みついた事で毒が消えたとか話してたが、【ガナガナ蛇】の戦闘時、俺に噛みついていたからな。毒が消えてたら、死ぬ事も無かったわけだし。



「何を言ってるんだ? 毒が消えたんだから喜ぶべきだぞ。薬草と毒消し草、忘れなさ草を混ぜた酒、【薬酒(やくしゅ)】を飲んだわけだからな。まぁ……薬酒でも飲み過ぎると危険なんじゃが」



 爺さんはマスターに【薬酒】をもう一杯頼んだ。



「【薬酒】の効果はこの人の言った通り、【HP回復】と【毒】と【忘却】の治療だな。突然、体力が減ったのも、毒になっていたからだろ?」



 そうなんだけど、ありがた迷惑です。一からやり直しだったら、【薬草(食用)】を買う方が高くつくかもしれないのに……なんて思っても仕方がないか。そんな事でいちいち腹を立ててたら、楽しめないもんな。というか……今回は【薬酒】だったけど、本当に取り込み中の毒が消えるんだな。



「そうなんですけどね……クエスト全部引き受けます」



 気持ちを切り替えるためにも、早めに【ガナガナ蛇】の毒を取り込んでおくか。殆どが【イチバン山道】で事足りるもんな。【獣肉(生)】もそこにいる魔物が落とすんだろう。最悪、【原初の森】で【ウルフ(森)】を探せばいい。【夢キノコ】入手の事を忘れたわけじゃないし。



「いや……流石に全てのクエストを引き受けるのは無理だぞ。他に冒険者がいないとはいえ、いつ来るかも分からないからな。同時に引き受けられるのは二件までだ。他の冒険者とクエストと一緒になる事もある。そこは人数制限が表示されるから注意するといいさ」



 クエストを引き受けられるのは同時に二件までか。確かに全部引き受けて、他のプレイヤー達が出来ないのは……自分に置き換えても嫌だからな。人数制限、他プレイヤーと一緒に攻略するのもゲームの醍醐味でもあるから大丈夫。



「それなら、【イチバン山道の薬草採取】と【戦闘経験】の二つをお願いします」



 この二つは【イチバン山道】と条件があるわけで、【女房に財布をプレゼントしたくて】と【酒のツマミに】は【ガナの蛇皮】と【獣肉(生)】を持ち帰ればいいだけ。クエストを引き受けてなくても【ウルフ(森)】が【獣肉(生)】を落としたから、この二つのクエストしている最中に拾える可能性もあるわけだ。



「その二つだな。手数料が10G貰うぞ。それとお前の名前と職業も記入するのが必要だ。それによって他の街の酒場やギルドに登録され、専用のクエストも用意される時もあるからな」




 マスターは登録書を渡してきた。専用クエストが用意されるなら仕方がない。名前【ヤク中】と職業【毒】をペンで記入。マスターや女性店員が【毒】の事を言い回す事はないはず。



「お前の名前は【ヤク中】で、職業は……すまない事をしたな」



 と、マスターに神妙な面持ちで謝られた。【毒】がそんなに悪い職業というわけじゃないよな? さっきの【薬酒】によって毒が消えた事を謝ってるんだよな?

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