表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハルへ  作者: はるのいと
1/43

「プロローグ」

 僕は夢を見る。

 

 真っ暗な部屋に煌々(こうこう)と光る、ノートパソコンの液晶画面。

僕は机に腰を下ろし、静かにその画面を見つめいていた。

そこには幸せそうに微笑む、一組の家族が映っている。

優しそうな両親と利発そうな幼い娘。

コマーシャルなどで見るような、絵に描いたような理想の家族。

本当に幸せそうだなあ……。

 

 机の上には今しがた書き終えた、遺書が置かれていた。

因みに遺書は遺言書とは違い、法律的な制約はない。

だから基本的にはなにを書いても構わない。

例えば両親への思い、恋人や友人たちへの感謝の気持ち……だがそのどれもが僕には欠落していた。


 恥ずかしながら、取り立てて書くべき事柄がない。

だがこの先、自分がやろうとしていることを考えると(つたな)い遺書でも残さずにはいられなかった。


 よし、これでやり残したことはもうない。あとはその時が来るのを、只じっと待つだけだ。

ふと、時計に目を向けると時刻は午前1時を少し回っていた。

今日はカウンセリングの予約が入ってる。そろそろ、寝よう。

ベットに寝ころびながら瞼を閉じると、途端に眠気が襲ってきた。

そしていつもの夢が、ゆっくりと近づいてくる。

だがそれも、もうすぐ終わりを迎えることだろう。


 そうだろ? **ちゃん。

 うん、そうだね。


 僕は夢を見る。

 

 そしていつものように黒い世界に包まれながら、静かにそしてゆっくりと堕ちてゆくんだ。

どこまでも、そう、どこまでも…… 。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ