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家庭環境が特殊な私は週一度のサークル以外はすべてバイトに明け暮れていた。
週に一度のサークルは、私の癒し。
バスケットボールは中学生までしか部に所属して活動していなかったけれど、それでも楽しく活動出来た。
ふざけて取り組んでいるわけではなかったけれど、走り込みや筋トレをするわけではないので、厳しくはなかった。
試合形式が多くて、男子との混合チームで練習することもあった。
ユキさんが同じチームでやっている時はパスする時すらドキドキしたし、敵チームの時はボール運びをするユキさんを見るだけでうっとりする。
サークル活動がある水曜日があるから、頑張れたんだと思う。
ただ、始めの頃はその後開催される飲み会には一切参加することはなかった。
そんな暇があったら眠りたかった。
ユキさんに恋心はあったけれど、恋愛をする身分ではないと思っていた。
それに、あんなキラキラした人、私とは交わることはないと思っていた。
本人は言うことはなかったけれど、おそらく、モテたと思う。