また会える日まで 2
私は学校から抜けて走って走って前に拓斗来た河原まで来た。
私は何で光に告白されて嬉しかったんだろう。
拓斗が好きなのに・・・・・
私は考えても考えても矛盾してるこのことがわからなくて、ある人のところに行った。
ピンポーン
チャイムを鳴らして少しするとドアが開いた。
そこには背が高くて、髪はボサボサ、スウェット姿の男の人がいた。
彼は、私の幼馴染で2つ上の新橋光輝。
私はこーきって呼んでるが彼はこう兄と呼んでほしいらしい。
こーきは今は高1なはずなのだが、高校にはいかずに一人暮らしをしている。
親は有名なおもちゃ会社の息子でお金には困っていない。
しかしせっかくのお坊ちゃまなで頭もいいのに趣味はパソコンで色々ハッキングすること。で、
小学生から妹をほしがっていて私が勝手に妹にされている。
「久しぶり!こーき」
こーきとは中1以来会っていない。
「りかちゃん!?」
こーきはあまりの嬉しさに抱きついてきた。
「こーき、苦しいから離れてよww」
「あっ、ごめんごめん。りかちゃん久しぶりすぎて嬉しかったからww
で、どうしたの?学校は??」
私は、こーきの一言に一粒の涙が頬をつたった。
「わぁ、、りかちゃん、、、とりあえず中に入りなよ。」
「・・うん。 グスっ」
私はしばらくリビングのソファーに座って泣いた。
少し落ち着いた頃にこーきがマグカップを二つ持ってキッチンから出てきた。
「はいりかちゃんの好きなココア。」
こーきはそういって私の前に個々の入ったマグカップを差し出した。
正直ココアが大好物だったのは昔のことだったが、今はこーきの優しさと昔と変わらないことに安心した。
「ありがとう・・。」
「なにがあったかは知らないけど、せっかくここに来たんだし、
すっきりしていきなよ。」
私はこーきに今までのことをゆっくりと話した。
こーきは途中私が泣きそうになると背中をさすってくれた。
「そっか、、俺は今話を聞いてて思ったんだけどさ、
恋愛の好きって気持ちりかちゃんはきっと勘違いしてると思うよ。」
「勘違い??」
「うん。苦しくなくて一緒にいて楽しいのは友達として大きい視野でその人を見てるからで、だからその子がほかの女の子と
話してても大丈夫ってことじゃないかな。
でももしそうじゃなくて、その子がほかの女の子と話したりしてて、苦しくて逃げたいって思ってしまう
なら、それはその人を友達じゃなく好きな人として見てるから、、みててつらいんだよ。きっと。」
「・・・・・・。」
わたしはこーきの言ってることが少しわかるが難しくて何も言えなかった。
「要するに、好きになるってことは恋愛をすること。恋愛は苦しい思いや悲しいことのほうが多いんだよ?
だからそれを乗り越えて付き合えたカップルは最大の幸せがおとずれるんだよ。」
「じゃあ、私・・・」
「もう、これ以上答えを言わなくてもわかるよね。
こーきは私にそういってほほ笑んだ。
私はなんてバカだったんだろう。
時計を見るとお昼を回っていた。
「でも、今日は疲れただろうから泊まっていきな。」
こーきは私が学校に今から行こうと思ったのがばれていたみたいだ。
「うん。そーする。」
私はお母さんに連絡をして、こーきの家に泊まることになった。
「なぁ、久しぶりに泊まりにきたんだし晩御飯は豪勢にしようか!」
私が答えなくてももうすでにこーきは実家に電話していた。
「すぐに来るから、それまでテレビ見てなよ!俺はクラックしてくる。」
こーきはハッキングことをクラックという。
なんかハッキングで政府の機密情報などを見ているらしい。
これが一度もばれたことがないんだからすごいww
犯罪だけど・・・・
こうしてしばらくテレビを見てるとチャイムが鳴った。
こーきは部屋から鼻歌をうたって出てきて玄関までスキップしていった。
すると玄関からスーツの人が豪勢な料理をリビングの机にどんどん並べていく。
「ありえない・・ww」
「これで最後でございます。
ではごゆっくり。」
一番年寄りのおじいさんがこーきにそういって礼をして出ていった。
「相変わらずお金持ちはすごいね。」
私が料理を見ながら言うと、こーきはもうお皿に食べたいものをよせていた。
「りかちゃんも早く食べよ!」
「・・・・こーき!」
私はこーきのお箸を取り上げて机に置いた。
「まずはいただきますでしょ??」
こーきの顔を覗いてそういうと、
「ずっきゅ~ん!!」
「!?」
急にこーきが抱き付いてきた。
「我ながらなんてかわいい妹なんだ!かわいすぎて死ぬ!!」
「こーきこっちが苦しくて死ぬから・・」
すると、こーきは慌てて私から離れた。
「じゃあいただきますしよ?」
「しよっかw」
そうして私はこーきとご飯を食べ終えて、お風呂に入り明日に備えて寝た。
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次の日私はいつもより少し早めに学校へ向かった。
こーきにはお礼の手紙を枕元に置いてきた。
なんだかあんなに悩んでたことなのにちっとも怖くなかった。
きっとこれはこーきのおかげなんだね・・・・ありがとう。
学校について教室のドアを開けると誰かが一人で教室にいた。
この子は昔私が座ってた窓際の席の一つ前の席にいた。
そう、あの遅刻魔の拓斗が早朝の誰もいない教室にいたのだ。
「拓斗??」
私が呼ぶと拓斗は何か考えているのか肘をついてぼーっとしている。
「拓斗、おはよ」
今度は拓斗の目の位置に顔をもっていってわざと彼の視界に入るようにして言った。
「!?うわぁ!」
拓斗は驚いてその勢いで立った。
「そんなに驚かなくても・・・・w」
「てか、こんなに早くにどうしたの?」
拓斗は私にそういった。
「それはこっちのセリフだよw」
拓斗は昨日のことがあってか少し目がおよいでいる。
そんな拓斗の目を捕えて私は勇気を出していった。
「拓斗・・・あのね、大事な話があるの。」
「・・・・」
拓斗は少し間をおいてからうなずいた。
「ここじゃなくて屋上で話さないか??」
「うん。そーしよ。」
そして私と拓斗は屋上に行った。
屋上で私がなんて切り出そうか迷ってるとき、先に口を開いたのは拓斗だった。
「俺さ、今りかの顔見て何を言おうとしてるのかなんとなくわかるよ。
でも、あきらめたりはしない。」
「えっ?・・」
私は何も言えずに固まっていた。
「なーんてね。実はさ、りかが宮田と松本さんに会ったときからりかは俺より宮田を見てるんだって思って、
そのあたりからは薄々気づいてた。でも、俺こう見えて寂しがり屋だしダメってわかってても、まだ気づいていない宮田に
りかを渡したくなかったんだ。今もホントはかっこよくさよならって言いたかった。・・・・」
そういって、私は一瞬拓斗の目から涙がこぼれるが見えた。
でも拓斗はすぐに背中を向けて見えないようにした。
きっとこれは彼なりの優しさなんだ・・・私に罪悪感を感じさせないため・・・・
私は拓斗みたいに我慢できずたくさんの涙が頬をつたった。
「こんなにも大切な人を自分から手放すのがつらいなんて・・・思ってなかったぜ・・・」
「拓斗・・・っぐ・・・拓斗ごめんね・・・本当に光と会うまではずっとずっと私の好きな人は拓斗だけだったんだよ。
私に、・・っ・・・幸せで楽しくて明るい毎日をありがとうっ・・・拓斗はこれからも友達の中でも私にとって
一番大切な人だからっ・・・・」
「・・・・っ・・・最後に頼みがある」
拓斗はそういうと私に抱きついた。
「頼み??・・・」
涙でボロボロの私は拓斗の表情は見えなかった。
拓斗はゆっくり私の耳元であることを言った。
「・・・・・・・。」
「っ!?・・・」
私はそれを聞いてさらに涙があふれた。
そして、拓斗は私から離れた。
「さぁ…言って」
「・・・っ・・・・」
私は彼の顔をまっすぐに見た。
『中原からきっぱり俺を振ってくれ。』____________
「嶋崎くん・・・・っ・・・」
彼が私を名前で呼ばなかったのは元通りにしやすくするためなんだ・・・・
今まで楽しかったよ。あなたと付き合えてホントによかったって思ってるから。
「・・・私と・・・っ・・」
これからは友達に戻るけど大好きだからね。
「別れてください・・・っ」
「わかった。・・・今までありがとう。」
嶋崎君はそういってあの、優しい笑顔で笑ってから屋上から出ていった。
私はそのあとから午前中は授業をさぼって屋上で泣いていた。
お昼に泣きつかれて私は顔を洗いに行った。
そして自分のクラスに戻った。
クラスを見渡しても光はいなかった。
「今日は休みかな・・・」
席に座ってぼーぅと光の席を見ていると、ひとりの男子が声をかけてきた。
「中原さん。これ、嶋崎が渡しておいてくれって。」
そういって私に手紙を渡してきた。
「あ、ありがとう。」
私はゆっくりと手紙を読み始めた。
中原へ
今日、俺は中原が話をしてくれてよかったと思ってる。
じゃなかったら、中原が気づくまで俺はずっと付き合ってたから。
それで、中原のことだからせっかく俺とケジメつけたのに宮田とちゃんと話するか
が心配だ。
俺のことはもういいからあとは宮田に一直線でいけよ!
もし困ったことがあったらおれがいつでも相談に乗ってやるしいつでもお前の味方だから!
お前の一番の親友より
______________________
そうだ、光がいなくて安心してる場合じゃない。
ちゃんと気持ち伝えなきゃ!
私は学校が終わってすぐに家に帰って連絡網から宮田 光を探して電話した。
「あっ、もしもし中原ですが宮田さんですか?」
『えっ、りかちゃん?』
電話の向こうは光だった。
「なんで、学校来てないのよ!ヘタレ!」
『はっ!?お前何言って「今すぐ桃ケ丘公園に来て!!」
私はそれだけ言うと電話を切った。
そして、制服のまま桃ケ丘公園に向かった。
私はものすごい頑張って走っのに公園につくと自転車で先に来た光がいた。
「光!!」
光のもとへ走っていくと光は一瞬私を見て目をそらした。
「なんだよ、急に呼び出して。」
「私、今日拓斗と別れたの、」
「はぁ!?」
光は驚いて私を見た。
「私ね、本当に光が転校してくるまでは嶋崎君のこと好きだった。
でも光に会ってどんどん気づかないうちに光に魅かれていって、私より先に嶋崎君のが私の気持ちに気づいてたみたい。
でもね、今はわかるの、嶋崎君やこーきのおかげで。
私ね、、、あのね、、、光のことっ、、す、、すきなっ・・・・・!?」
私が最後まで言い終わらないうちに光が私を抱きしめた。
「俺、昨日、マジで勢いみたいに告白しちまって
本当は今日お前に降られるのが怖くて休んでた。
でも電話で、呼ばれて俺も男だし覚悟決めないとって思ってたから・・・
こんなうれしいことがあるなんて、俺今最高に幸せ。」
光はそういうとまた少し腕に力を入れて抱きしめてくれた。
「私たち付き合うんだよね?」
私はいったん光から離れていった。
「当たり前だろ!」
「じゃあ、このネックレスずっとつけてていいんだよね?/////」
私が光に助けてもらったときに光がくれたネックレスを私はやさしく握った。
「おう!/////てかもっとかわいいの買おうか??」
「ううん。 これでいい。これを持ってると光がいない時も隣にいる気がして安心するから。/////」
「ばっ////んな、恥ずかしいこと言いやがって・・・」
私は照れてる光を見つめた。
光の照れた顔はとってもかわいくてふわふわしてる・・・。
「ばーか、全部声に出てるぞ。」
「えっ!?」
「かわいいって言った罰ww」
光はそういうと私の頬を両手で包みこんでやさしくキスをした。
私と光ははれてこの日から付き合うことになって、嶋崎君とは一番の親友になった。
すべてが幸せで、時々不安になるくらい幸せに過ごしていた。・・・・
・・
だが、それがもうすぐやってくる高校生活で起こるなんて私は予想もしていなかった。