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第九声‥僕が居なくなった後
ずっとずっと先、僕が居なくなった世界では、誰も僕を知らないだろう。
僕は世界の一部で、何かの欠片で……。
それは、僕なのだろうか。
人生を終え、再度ばらばらになった僕は、
僕で居られるのだろうか。
「僕」という意識は、直に消えるだろう。
僕の心臓が、時を刻む事をやめて、
僕の呼吸が、命を刻む事をやめて、
僕の脳が、僕を留める事をやめる。
もう僕は、君を護る事が出来ない。
もう僕は、君を温める事が出来ない。
もう僕は、君を見守る事が出来ない。
もう僕はーー
君を愛する事も、叶わない。
いつの日か、ばらばらになった僕が、
また君と出逢えると良いな。
それはもう僕ではなくなって、
でも変わらず、世界の欠片なんだ。




