美術の時間
ある美術の時間のことです。
その日は、絵を描く授業でした。
お題も特になく担当の教師は自分の好きなものを書くように言いました。
私は、あまり絵が得意なわけではないので、適当に描いてすぐに終わらせてしまいました。
暇になったので、以前から絵がうまかった隣の人の絵を見ることにしました。
隣の人が描いている絵は、とても奇麗な女の人でした。
私が見ているうちにもみるみる描き上げていき、あとは左腕を残すだけになりました。
でも、その子はそこまで書きあげるとぴたりと手を止めました。
考え中かな?そう思ってしばらく見ていたのですが、一向に進める気配がありません。
私は不思議に思い、その子に聞きました。
「完成させないの?」と。
そしたらその子はこっちを向いてにっこりと笑うと、こう言いました。
「これで完成だよ。」
私は不思議に思いながらも
「そっか。」
と答えました。
作者の茂吉です、夏も終わりなのでホラーっぽいものを書いてみました。