設定②
決闘令嬢と言う職業はありませんが、決闘士・代闘士の職業はありました。
彼らはか弱い女性や病人など、決闘裁判を訴えられても戦えない者達の代わりに戦う者でした。やがて条件は緩和されていき、健康的な男性でも決闘士を雇う事がありました。
かっこいい職業のようですが、立場がかなり低かったようです。【名誉なき】存在とも言われて、犯罪者のような立ち位置だったという昔の文書の記述もあります。
ちなみに作中で出てくる修道院の守衛のトムも決闘士という設定です。と言うのも決闘裁判では土地の権利と言う訴えが多く、教会も訴えられることもありました。もし修道院が訴えられたら、トムが決闘士として戦う設定でした。
また今回の決闘裁判で審判の牧師が不正をやっていましたが、現実は神聖なものだったので不正とかは無かったと思われます。そして補足でも書いたのですが、決闘裁判ではフェア・プレイを重んじていました。ガスラのような奴は現実だと審判に怒られます。
決闘裁判では無いのですが作中に出てくるピクシの民についても語らせていただきます。
ピクシの民のモデルは【ロマ】などの民族です。彼らを昔は【ジプシー】と呼んでいましたが、今は禁止用語らしいので、ここでは【ロマ】と言います。
ロマは十五世紀にヨーロッパに来たと言われ、【エジプトからやってきた不思議な人々】と呼ばれていました。彼らはアルコバレーノ・サーカス団のようにサーカスしたり占いをしたりと色んな地域を流浪していたようです。ただ作中でも登場した者達のように、犯罪行為に手を染める者もいたという記録もありました。
ヨーロッパとは違う文化と歴史を持った民族なので彼らの文化は各地でブームも起こりました。音楽や絵画、物語でも彼らは登場し描かれ、私が知っている物語だとディズニー映画【ノートルダムの鐘】の主要人物として出てきています。
かつては流浪して様々な場所へと行っていたロマ達ですが、最近は定住する人たちが多いようです。
参考文献はアンリエット・アセオ著 芝健介監修 遠藤ゆかり訳【ジプシーの謎】創元社とグレゴリウス山田作【中世実在職業解説本 十三世紀のハローワーク】一迅社です。




