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第十話 国外探索

「ところであんちゃんのスキルってどこにでも行けるの?」

「試してみたけど転移先のイメージが必要みたいだ。今、スキルで国外ってのは無理そう」

「んじゃ、これ見て」


 レイルが見せたのは一枚の絵。

 青々とした平原が広がる丘だろうか、髪を優しくなびかせる風が吹き、マイナスイオンで満ち溢れてそうだ。


「うん。行けそうだ──行ってみよう、手を」

「ネアちゃんもおいで」

「あ……ハイ」


 渋々緑の塊から出てきたネアを含め全員に触れる。


『転移』


 目の前の景色が瞬きの間に変わる。レイルに見せられた絵の場所だ。


「すごい……これが俺のスキル」


 魔法を身体に浴びたり、剣を向けられたりいろいろあったが、異世界に来たと初めて実感できた。

 プラカードが出てきて、テッテレー的な展開があると思っていたわけではないが、実感。そう実感したのだ。

 

「あんちゃんたち!行こうぜ!」


 ネアを引き連れ先行するレイルが俺とアリシアを呼ぶ。国外の植物を探しているのだろうか、ネアは犬のように四足歩行している。


「転次郎さん、あれ……」


 ちらほら立つ木の根本をアリシアが指差す。

 同時に指を差された、緑の肌から小さい角を生やした人形の何かがアリシア目掛けて走ってくる。


「アリシアさがれ!」


 短剣を構えると、対象を俺に変えたようだ。手にもった棒切れを振りおろ──される前、背後に転移し、動脈に短剣をあてがう。


「動くな。行きなり襲ってきて何のつもりだ」

「転次郎さん。言葉は通じません。それはゴブリン──魔物です!」


 ゴブリンと呼ばれた魔物は拘束から逃れようと無理に動く。当然、あてがった剣が首に穴をあけ、血──だろうか、あふれでる緑の液体を撒き散らしながら、反撃をしてくる。


「あんちゃん! 早くとどめを!」

「ギィィイイヤァァアアア!!」


 黒板を引っ掻いたような雄叫びをあげ、ゴブリンは倒れた。


「ギィギィ」「ギィギィ」


 丘の向こうからゴブリンがわらわらと向かってくる。

 仲間を呼ばれたようだ。


「こりゃまずい、ゴブリンの群れがきたよ!」


 アリシアを連れレイルへ、レイルを連れネアへ、転移で全員を集める。


「レイル、アリシアとネアを頼んだよ。力を試したい」

「あんちゃんが、死んだら俺様たちも死ぬんだからね」

「無理はしない、実験だ」


 次の瞬間には、小さいゴブリンの首三つから緑の液体が噴き出した。転移で一気に懐へ飛び込み首を裂く。簡単な作業だ。

 気になるのは、奥にいる他のゴブリンの3倍でかいゴブリンだ。ずっと視線を浴びせてくる。


「お望み通り相手してやるよっと」


 三倍ゴブリンの背後に転移し動脈を──裂けない。なまくらの包丁で鶏の皮を切っているようだ、弾力がありすぎて裂けない。


 三倍ゴブリンはニヤリと唇を歪める。

 瞬間。俺の頭より大きい拳が体側を襲った。


「がああっ! ……意識が飛びそうだ、これまでだな」


 ネアたちの側に転移し、反乱軍基地に戻ろうとした、その時だった。

 三倍ゴブリンの首が跳んだ。空から巨大なカマキリが現れたのだ。


「ソード・マンティスです」

「あんちゃん、はよ逃げよう」


 魔物の名前をアリシアが呟き、レイルに急かされるまま基地に戻った。

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