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昨夜、俺が必ず真昼か一ノ瀬のどちらかと二人三脚をすることが決まった。


どっちを選ぶかなんてもうすでに決まっているも同然だ。


一ノ瀬一ノ瀬一ノ瀬………。


でも、それを一ノ瀬に言うことができない。


授業中も、どうすれば自然な流れで一ノ瀬が選ばれるのかを必死に考えた。


辺りを見渡すと、一ノ瀬がこちらを見てニヤニヤしていている。


流石に、俺が一ノ瀬に気があるとまではバレてないだろうけど、俺がどちらを選ぶか必死に考えてると思われているのだろう。あの顔を見ればすぐにわかる。


結局、なんの解決方法も思いつかないまま6時間目の授業が終了した。


昨日のように俺たちはスーパーへ。


そして、スーパーで買い物を終わらせる。


今日はシンプルに野菜炒めだ。


それと、昨日の反省を生かして、ボールも買っておいた。


買い物が終えた俺たちは、俺の部屋に向かう。


着くと、まずは真昼が一ノ瀬に米の炊き方をレクチャーしてもらっている。


そして、炊飯器までセットし、帰ってきた。


「それで、京くんはどっちと二人三脚をすることに決めたの?授業中も必死に考えてたみたいだけど?」


どうやら本当にそう考えていたらしい。


しかし、迷うことはない!


一ノ瀬一ノ瀬一ノ瀬一ノ瀬一ノ瀬一ノ瀬一ノ瀬一ノ瀬一ノ瀬一ノ瀬一ノ瀬一ノ瀬一ノ瀬一ノ瀬…………


「やっぱどっちでもいいかな」


俺のバカー!ちょっと頑張るだけじゃないか?!


それぐらい頑張れよ!勇気出せよ!


俺は改めて自分の気持ちの弱さを痛感した。


「そうか…、それじゃあこうしよう!」


そう言って、一ノ瀬は10円玉を一枚取り出した。


「今からこのお金を右手か左手に入れます。それで…10円玉がある方を選んだらまっひーで、ない方を選んだら私ね」


「なるほど、わかった」


(よし、勝ちは決まったわ。なぜって?私は今、10円玉を二枚持っているのだから。これを左右の手の中に入れて、選ばれた逆の手の中の10円玉はどこかに隠せばいいだけのこと。これで勝ったわ)


なるほど、二分の一か面白い。(二分の〇です。)


それでは、俺の運試しといこうじゃないか!(二分の〇です。)


一ノ瀬は手を後ろに隠して、どちらかに入れた後、手を前に出してきた。


どっちを選べば一ノ瀬なんだ?(どっちを選んでも真昼です。)


考えてても仕方ない!右だーーーー!


俺は右手を指す。


一ノ瀬はゆっくりと手を開けていく。


どっちだ?どっちだ?どっちだ?………。


「えっと…、右手には10円玉があるから…、相手はまっひーということになりましたー!」


くそ、二分の一の確立で、失敗してしまった。(京が一ノ瀬を当てる確立は二分の〇です。)


「それじゃあ決定ということで、そろそろご飯も作っていこうかな。まっひーいくよー」


「うん」


そうして一人になった。


はぁ、馬鹿馬鹿しいな。


はじめっから勇気出して「一ノ瀬」というだけで全ては綺麗に終わったのに…。


こうして俺はこの日を一生後悔することだろう。



(オリジナル小説)


5話 真昼と一ノ瀬の料理教室


「それじゃあ始めるよ」


「よろしくお願いします」


こうして、昨日同様に料理教室が始まった。


「それじゃあまずはここにあるものを混ぜてくれるかな」


そう言ってくるちゃんは醤油、オイスターソースなどを出す。


私はそれを適当にボールに移し、混ぜる。


「それじゃあ野菜を買っていこうか、包丁を持たない方の手は猫の手にして切ってね」


猫の手?なんなんだろうその…猫の手?


まぁ、なんとかなるでしょ!


「ちょっとまって!まっひー!左手でちゃんと切るものをおさえないと!」


私は言われた通りに、左手は猫の手にして、切ったのに。


(なんなの?まぁ、確かに猫の手にしてとは言ったけど、野菜を抑えれたまで入ってなかったか。流石にそれぐらいわかるでしょ?左手を胸のあたりで猫の手にして、野菜をばんばん切っていくんだもの)


さすがに言われたらわかったけど、料理って難しいね。


そのあとは、くるちゃんの言われた順にヤサを炒めていく。


(なんなのこの子達?!なんで、誰にでもできそうなことはできないのに、意外と難しいフライパンの作業ができるのよ?!)


その後、最後に塩やコショウなどとソースを混ぜ、完成だ。


「「「うめー」」」


今日も美味しい料理を食べることができました。

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