表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/44

師匠

俺は翌日の朝、少しハラハラしながらドアを開けた。


何故って?


昨日、学校へ行く際、ドアを開けたら倒れた真昼がいたからだ。


こんなことが毎日毎日続いてたら俺の心臓が何個あっても足りるか?!


恐る恐る開けると…


ほっ、いなかった。


なんかここに引っ越してきてから俺の頭もおかしくなってきている気がするな。


俺は安心したので学校へと向かう。


道中には駄菓子屋などはあるが、高校生が寄り道できるような場所はない。


のそのそと学校へ行く。


そして、下駄箱で履き替えて教室へ向かう。


普通の生徒なら、休んでた子が学校に来たら、「大丈夫だったか?」と言ってくるのだろう。


しかし俺はこういう奴らとは違う。


俺が教室に入っても誰も俺に見向きもしない。

まぁそれは仕方がないのかもしれない。

俺に本当に気がつかなかったのかもしれないしな。


しかし、これよりもやばいやつはいる。


俺が来たことに気がつき、目があったやつもいた。


そいつの反応は…、何かまずいものでも見たかのように目をそらした。


おいおいおい!目そらすなよ!なんだ?!俺は汚物か?!人は見た目で判断しちゃいけないんだぞ!


これから来るであろう隣人こそ、本当の汚物だぞ!


これだから凡人は?!


本当にこの世は不平等だ。


どうせ俺には誰も声なんてかけてくれないし席に座ろうとした時だった。


「変、態、京、くん…」


俺はドキッとした。


何故俺のことを京くんと呼ぶ奴が真昼以外に…?しかもなんか変態って聞こえたような…。


俺は恐る恐る声がした後ろを振り返ると、


一ノ瀬 来未がニヤリと笑っている。


「なんで一ノ瀬さんが俺のことを京くんって呼んでるの?しかも変態ってなんのことかな?」


「なにって?あぁ、宮下さんから昨日のことは全部聞いてるから、嘘をついても意味ないわよ」


「も、もしや…真昼の師匠って…」


「私よ!」


まじかーーーーーーー!それじゃあ俺が真昼の裸を見たのは一ノ瀬には全てバレている?!こ、この情報を学校中に広められたりしたら…、静かに過ごしているこの平凡な生活からいじめられる生活に…。


「そ、そのことは…黙っておいてください!あくまであれは事故なんです!」


「へーーー、そうなんだーーー」


また一ノ瀬がニヤリと笑っている。


なんだかこの先が恐ろしすぎる。



(オリジナル小説)

2話 真昼と一ノ瀬の電話



「ししょおぉぉぉぉぉーーーーーー!私、京くんに全裸の姿みられて、体のあちこち触られたーーー」


「ど、どういうこと?」


(なんか面白そうな話が始まったわね)


「私は今日熱出てて、京くんが看病してくれてたんだけど…、お風呂で気絶していたらしいの。その時に私が濡れてるからって、身体中を拭いたってことにして、全身を触られたの!」


(あー、この子絶対になんか勘違いしてるわね。森木くんがそんなことできる度胸があるとは思えないもの)


「それってなんか勘違いしてるんじゃない?森木くんがそんなことする人じゃないと思うけど…」


「そ、そうだよね…やっぱり私の勘違いなのかな?

で、でも、さっき京くんの家を出てきて…、謝ったりとかできないし…」


「まぁ、明日はひとまず森木くんとは距離を置いて。そして放課後作戦会議ね」


(森木くんと宮下さんってなんかラブコメっぽいなー、見ててめっちゃ面白い)


「うん!わかった。ありがとう一ノ瀬さん!おやすみ!また明日」


「うん。おやすみ」


(やっぱりこの子はちょろいな。これからものすごく面白くなりそうだわー)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ