『猫のワルツ』『ノクターン第十三番』【冬の詩企画】
フレデリック・ショパンの音楽を聴いて。
※ 『猫のワルツ』は、ワルツ第四番、『華麗なる円舞曲』作品34-3(ヘ長調)の通称です。
『猫のワルツ』
黄色いケトルがぷしゅぷしゅぷしゅう
仔猫がよろよろ小鳥みたいに
踊るよワルツだちっちゃな波に
優雅によろけてこまごまダンス
お窓のお外はチューチューカラー
こっちはあったかニャンニャンライト
仔猫ジャラシのこやつめこやつめ
すってんころんのバシバシにゃあ
ご主人みかんだくれくれにゃんにゃん
パソコンラックにねこねこパンチ
ねこねこにやにや紅茶の香りに
ちょこんとお膝のべにいろ毛布
ターンターン
タッタッタッタッタッタッ
ターンターン
トットットットットットッ
ターンターン
タッタッタッタッタッタッ
まだまだ踊るよ仔猫のダンス
お窓のお外はチューチューチュー
今夜はシチューとご主人エプロン
仔猫ジャラシのこやつめこやつめ
ミルクだミルクだバシャバシャにゃあ
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『ノクターン第十三番』
かわいた雪がさらさらと
帽子越しに呼びかけて
白い夜空を見あげれば……
幼いころの
チャペルの香り
ステンドグラスに小さな灯
まぶたの奥にこみあげてくる
あのころ素朴な情熱の日々 ――
雪道の向こうに車のライト
都会の炎に身体を焼かれて
それでも必死に、僕は空気を吸おうとしてもがいてもがいて、
あがいて……!
それでも必死に、僕は空気を吸おうとしてもがいてもがいて、
あがいて……!
道は、まだ続いて ――
本作は「冬の詩企画」参加作品です。
企画の概要については下記URLをご覧ください。
https://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/1423845/blogkey/2157614/(志茂塚ゆり活動報告)
なお、本作は下記サイトに転載します。
http://huyunosi.seesaa.net/(冬の詩企画@小説家になろう:seesaablog)