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【転生】と【転移】の二足の草鞋  作者: 千羽 鶴
第二章 エルフ国での脅威誕生
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世界樹 と 異変

ゴゴゴゴ・・・!!


突如として、地響きが鳴り響いた。


「ッ?!」

「きゃああ!!」

「うおっ!」

『なっ?!』

『?!』


俺は咄嗟に傍に居たベルナデッタを支えた。


数分経ってから、その不自然な地震は止まった。


『あ、有り難うございます』


俺は、ベルナデッタの無事を確認してから、すぐに仲間達に声を掛けた。


「アヤメは無事か?!」

「は、はい!何とか」

「ベリアルとアルテミスは?!」

「問題ない」

『大事ない』


ミシディア達も、地面に伏していたが、怪我もないようで無事みたいだ。

とは言うものの、まだ安心は出来ない。


俺はとある場所を睥睨した。


「【世界樹】か……?」


その俺の呟きに答えたのはベルナデッタだった。


『ええ。【世界樹】が苦しんでいます』


ベルナデッタが苦痛に顔を歪める。

彼女は【世界樹】と繋がってる為、【世界樹】の意識と共有できるのだ。


それは兎も角、【世界樹】に何かしらの異変が起こったのは間違いないだろう。


「守備兵!!」

「は、はい?!」

「いますぐに【エルフ王】に伝令を!!俺達は今から【世界樹】に向かう。緊急時に備え、【精霊魔法師】を至急招集!!」

「え?え?」

「いそげっ!!!!」

「は、ははははい!」


俺の今迄に無い程の剣幕に、ミシディア達でさえ驚愕して俺を凝視していた。

だが今はそんな事を気にしている余裕は無い。


アヤメ達は流石で、既に準備が出来ているのか、俺達の傍に寄って来る。

俺はベルナデッタを伴って馬車に乗車し、【世界樹】へと急ぎ向かう。


【世界樹】とは、この世界最高齢の大樹である。


正式名称を、世界樹【ユグドラシル】と言う。


遥か大昔、まだ世界が出来たばかりの頃、この世界の神は、よく地上に降り立っていたと言う。

その舞い降りた地点が、今の【世界樹】であったと聞く。

最初は、他の木々と同じ一本の木でしかなかったが、神の放つ【神気】に当てられ、【世界樹】は【世界樹】とたらしめた。

【世界樹】の根は、この世界のありとあらゆる地に根を張り、この世界を支えてるとも言われてる。

それはつまり、【世界樹】に何かあれば最悪この世界が崩壊する危険性をさえ孕んでいると言う事だった。


だが、真偽は兎も角、【世界樹】がこの世界にとって、どれだけ重要な任を担っているかは分かる。

故に、【世界樹】に何かあると言うなら、それを放って置く事は出来なかった。


程なくして俺達は【世界樹】の前に立っていた。

目視した限りでは、特に異常は見受けられない。


だが俺達は気付いてる……問題は()なのだと……


俺はスキル【魔力眼】で地中の中を視る。

【魔力眼】は魔力の流れや軌道を目視する事が出来る特殊スキルだ。


「?」


だが、俺の目には何も映らなかった。


普通の……いや、若干【瘴気】の濃度が高いだけで、特に『何か』が居る訳では無い。


気のせいだったのだろうか……?


いや、そんな筈は無い。

あの感覚が気のせいである筈が無かった。

何より、ベルナデッタも【世界樹】に『何か』あると言っていたのだから。


それなら…………


「ベルナデッタ」

『はい』

「【精霊眼】で地中を覗いてみてくれないか?」

『分かりました。やってみます』


ベルナデッタは理由など聞かず、俺の急な要望に即座に対応してくれた。

ベルナデッタが【精霊眼】を発動する。


『!!これは?!』

「何か視えたのか?」

『は、はい……ですが、これを何と言えば良いのか……』


珍しくベルナデッタは歯切れ悪く、言い淀む。


「何でもいい。視えたありのままを話してくれ」

『はい……では。何か巨大な……そう途轍もなく巨大な『何か』が、【世界樹】の根に絡みついています』

「巨大な『何か』か……」


その巨大な『何か』が何なのかは分からない。

ただ言えるのは、先程の地震は、間違いなくそれのせいである事。

そして、それを放置すれば、間違いなく【世界樹】が、延いては【アルガナリア】が危険だと言う事だ。


俺は暫く逡巡し、ポンと手を打つ。


「…………よし!世界樹を宙に浮かせよう」

「「『『は?!』』」」


ベルナデッタだけでなく、この場に居るアヤメやアルテミスやベリアルまでもが、突拍子も無い俺の言動に間抜けな声を出した。


「ん?だから、【世界樹】を宙に……」

「いやいやいや。そう言う事じゃなくてだな!!」

『貴様の奇怪な行動には慣れたつもりだが、どうやら我もまだまだのようであったな』

「私は何でも構いませんよ?どんな無茶難題でも、セツナ様の為なら何でも致します!」


皆好き勝手言い出す。


アヤメに至っては、正直に嬉しい以外ない。


場違いに場が和んで、皆の緊張の糸が解れて行くのを感じた。


『全くもう。それで何をしますの?』


呆れた口調であるものの、ベルナデッタも先程までの悲壮感は感じられない。


「簡単な話しさ。【風魔法】と【土魔法】により、一時【世界樹】には宙に浮いててもらうだけだよ」


まるでイタズラっ子のような笑みを浮かべて、事も無げに俺は言った。


言うは易く行うは難し。

それはとても簡単なようで、とても難しい……大掛かりな魔法である。


俺は皆に端的に説明をしたのだった。

もうお気付きの方もいると思うけど…………ここまで同行してきたエルフ4人が全く喋ってない?!

折角名前出したのに…………

途中で気付いたんだけど、もう絡み方が分かんなくて……もういいや!!って感じで放置しました 笑笑

その内ネタ思いついたらSSとして出演させるかも?←未定 笑


活動報告も宜しくですノ

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