『愛ある暮らし』
どんな人が使っていたのか
どこの国の
いつ頃のものなのか
想いをふくらませる
アンティークは
夢や想像の扉をひらく片道切符♪
幼いころから古いものに
囲まれて暮らしていたせいか
古い家具や古い道具が
身近にあって
飾って置くだけでなく
ふつうにそこにある。
毎日ネジを巻かないと
止まってしまうアナログ時計に
刻まれた幾年月を思う。
「マリアが生まれた記念に
なにか買いましょう、あなた♡」
「ああ、そうだな、なにか記念に残るもの。
うーん、時計なんかいいんじゃないか?」
「そうね、それがいいわ♪」
「ありがとう あなた♪」
とかね♪
猫足のコンソールの傷に
前の持ち主の人生を重ねる
いつ、この傷がついたのか……。
もしかしたら、引っ越しのときに
手伝いに来た友達がどこかに
ぶつけたのかもしれない
「やべぇ~、ぶつけちゃった、、、
わりぃ、わりぃ。」
「いいって、いいって、
傷もあじのうち、
味のうち、(笑)」
「助かったよ、Thank you♪」
な~んてねっ♪
誰かが刺した薔薇の花の
刺繍いりの布は
いまは、くすんでセピア色だけど
もとは美しい純白で
花嫁の持ちもの用に
母親が想いをこめて
刺したものかもしれない。
「まだ、やっているのかい?
根をつめると疲れるよ……。」
「ええ、あなた 。(笑)」
「でも、もう少しやっちゃうわ。」
「昔の言い伝えでね♪
結婚式に人から3つ借り物をすると
しあわせになれるって、
言われてるの♡」
「あの娘に、これは私から
持たせてあげたいの」
「そうか、」
「でも、はやく寝なさい。
君も、
丈夫なほうじゃないんだから、」
「ええ、ありがとう(笑)」
なんて
会話が聞こえてきそうでしょ?
アンティークを見ていると
お家にいながら
こころは海のかなたへ
______旅にでかける。
アンティークの時計、家具は現役です。
布は、電話カバーにしています。
”ありがとう”で繋いでみました。
日本人が古くもない道具や家具たちを
「ポイポイ」捨てちゃうのを
毎日、見ています。
そう、我が家は古物商。。(笑)
古い道具には依然持ってた人の思いや不幸まで
引き継ぐみたいで嫌だという人もいますし
なんでも安く買えるんだから飽きたら買い換えればいいし
古道具なんて”貧乏ったらしい”と思う方もいるでしょう。
海外では使えるうちは何でも丁寧に長く使うし
アンティークのよさを上手に生かしながら暮らします。
価値観の違いかもしれないけれど
あんがい古道具はやさしい肌触りがします。