第6話 ~感染~
「はぁ…はぁ………」
薄暗い裏路地に僕らはいた
「はぁ…げほっげほっ……」
「なんなんだ!あいつらは!?」
走ってきた、息をするので精一杯
「俺に聞くな!」
「ちょっと!喧嘩しないでよ!」
僕らはみた
得体の知れないなにかを
僕と友人とその彼女はみた
人が死ぬ姿を
僕は見た
新しい世界を
そこは地獄だった
「おい!奴等がきた!」
「きゃぁぁぁ」
「う、うわぁぁぁ!」
走ったよ?走ったんだ
でもね?行き止まりだったんだよ?
「あ、ああ、行き止まり?」
「嘘でしょ…」
「…死にたくねぇ…」
…………
「死にたくねぇんだよ!!!」
「僕も同じだよ!!!!」
近くに鉄パイプがあったんだ
「あぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
殴っちゃったんだ、女の子を
んで友達も殺っちゃった
「来るな!!!来るな来るな!!」
「クルナクルナクルナクルナクルナクルナクルナクルナクルナクルナクルナクルナクルナクルナクルナクルナクルナあぁぁぁ!」
モウ、シヌンデショ?ボク
数時間前
雷良「……おかしい…」
雷良はテレビのリモコンをいじっていた
雷良「なぜどの局も、放送してない!?」
今日はなんかの日なのかそう想像していた
太郎に電話をしようかと携帯を握る
友達が少ないため太郎をアドレス帳から見つけるのは簡単だ
電話をかける音
ブチ
つながった音だ
雷良「もしもし、た_」
ーただいま、回線が大変混雑しておりますー
ーもうしばらくお待ちのうえもういちど_ー
雷良「今日は、本当になんの日だ?」
どうも、落ち着かない
いつもならここでPCといきたいが今日は太郎と約束があった
雷良「…」
しばらく、何度かかけなおしたがどうも通話できない
雷良「……うーん…」
もうPCっちゃおうかな
ピンポーン
雷良「太郎かな?」
いつもどうりに、玄関にいき
いつもどうりにあける
雷良「太郎………!? 」
太郎ではない
首から血が出た中高年の男性だ
男性は倒れてしまったがまだ息はあるし
うめき声だが声はきこえる
雷良「え?あ、だ、大丈夫ですか!?」
人としゃべるのは得意ではないが
こういうときの対処方ぐらいはしっている
急いで携帯のところへいき携帯を握り
電話番号入力画面へ
急いで119へ連絡した
だが
雷良「…つながらない?」
またさっきと同じだ
カーテンを開けて外を覗くと斜め前の家がみえた
玄関は開けっぱなし
よく見えなかったがたしか目の前の家も玄関が開いていた
本当になんの日だ?
急いで男性のもとへ戻る
が
男性は立ち上がった状態だ
雷良「だ、だ、大丈夫ですか!?」
男性は顔色は青白く大丈夫には見えない
男性はこっちを向くが白目でいまにも
倒れそうだ
男性「う…が……がぁ…うぁぁ!!がぁ!」
男性は頭を押さえながら暴れる
雷良「だ!?大丈夫ですか!?本当に!」
男性「う゛ぅ゛ぅ゛がぁ゛!!」
男性は自分の顔を引っ掻き回し洋服を破り
頭を壁に打ち付け胸の皮膚を剥がし
暴れまわる
雷良「だ、誰か呼ばなきゃ!!」
その時
男性のお腹が動いた
男性のお腹が膨らむ
男性のお腹がはれつ
血が顔に、服につく
………え?
言葉もでない
目の前の男性は
もがき、苦しみ、あげくのはて破裂?
おかしいのはこれからだ
男性のお腹から
“この世の物ではないなにか”
が
“出てきた”
破裂したお腹から
青白い肌に人の形をしているが血がついた体
少しヌルヌルしているように体がてかっていて目はなく本来あるばしょは空洞
頭に頭髪はなく口からのぞく歯は鋭い
まだ、終わりではない
それは、雷良にきずいていないかのように
男性の体を
たべはじめた
雷良「あ、………あぁ……」
声がでてしまった
すると
それは、僕にきずいた
雷良「あ……あぁぁ!?」
こちらにくる
食われる!!
雷良は、裏口に走り裏口から家をでた
走って路地にいくと
あたりには血が付着し
人の影はない
どうやら家にもいなそうだ
いったいなにが?
ペタペタ…
後ろから音が?
振り替えればやつがいた
雷良「な……なんなんだ!?」
住宅地を走るとほとんどの家の玄関が
開いていた
その中から、やつが沢山…
雷良「やべぇ!」
量が多すぎる
すると目に入ったのは
鍵が入ったバイク
メーターを見るがガソリンは入っている
いける!
雷良はバイクにまたがり鍵をまわす
奴等は一匹ま二匹ではない
ならば、いったん逃げるのがいい
とりあえず、太郎の家に向かおう!
アクセルを回し住宅地を後にした




