第1章 第004小隊隊長 真白若葉1
目覚まし時計が6時を指してジリジリ鳴っている
鳴り始めて数秒後毛布に包まったなにかががモゴモゴと動き出した。
ピタッと動きが止まると
ぬっと毛布から手が出てきてがっしり目覚まし時計をつかんだ
すると次の瞬間目覚まし時計をフローリングに勢いよく投げつけた。
「うるさい」
白銀の長い髪に黄緑色の双眸の少女はそう叫んでガバッと体を起こした。
目覚まし時計を見ると無惨にも粉々になってしまっている。
アチャ~と少し反省したように少女は目覚まし時計を集めゴミ箱に捨てた
ゴミ箱には既に元々目覚まし時計であった物がたくさん入っていた。
それから冷蔵庫から昨日買ったおにぎりを食べながらソファーに座りテレビを見る。
この時間はニュースしかやっていないので適当にニュースを見る
どうやら有名な女優さんが歌手の方と結婚したようだ。
へぇ~と興味なさそうに言う。
その後シャツに着替え、右の太ももにホルスター、左の太ももにマガジンポーチを慣れた手つきで取り付ける。
そしてテーブルの上に置いてある黒い銃にマガジンを一つ差し込むとセーフティが掛かっていることを確認してホルスターに入れた。
2つのマガジンもマガジンポーチに入れ、スカートを履いた。ロングスカートなので太股は隠れ中にある物がなにか外見では判断できない。
テレビの時間を見ると7:30を指している。
時間の流れの速さにおどろきながらもバックの中に教科書と数本のマガジン、お弁当を入れてチャックを閉めた。
スマホを見ると1件の通知が来ていた。
確認するとどうやら近くのスーパーの特売情報のようだ。ハァ~とため息をこぼすとスカートのポケットにスマホをしまい込んだ。
ついでにインカムもポケットにしまう
「任務の通知だったら学校休めたんだけどな~、月曜日はどうにも学校へ行くのがつらい。憂鬱だ~」そう言うとブレザーを着てリュックを背負い靴を履いた。
行ってきますと誰もいない部屋に言うとドアを開け外へ出た。いわゆる高層マンションの比較的上の階なので青空が近く感じる。
鍵を閉め、エレベーターに乗り込み1階へ降りる。
大通りに出ると既に人が多く歩いていた
そのほとんどがスーツか制服に身を包んだ若者であった。
日本の首都東京は今日も平和だな~と考えながら中学校へ足を進めた。




