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一目惚れ

初めまして。投稿の仕方を間違えるかもしれないのでよろしくお願いします。ラブコメでファンタジーでホームドラマでゆっくりすすむのでお付き合いくださると嬉しいです!

 人が恋に落ちる瞬間を初めて見た。


   見つめ合う二人の人影。

 少年と言えなくなってきた青年は薄い緑色の髪は背中まで真っ直ぐ長い。

 日に焼けた肌の色。

 目の前の愛しい相手を見つめる瞳は金色。

 その正面に同じように声も出せず身動きもできない少女。

 薔薇色の髪は強く巻いている。

 瞳の色は青空の色。

 日に当たっていないような白い肌は柔らかそうで頬は朱に染まっている。

 時が止まったかのように見つめ合う絵になる二人。


 美青年と美少女に見えるがハーフドラゴンとハーフエルフだ。

 しかも、俺の異母兄と異父姉だ。

 俺はもう四十歳近いのだが俺より十歳年上のはずの異母兄と異父姉はまだ若い美少年から美青年になろうかという外見と文句なしに美少女だ。

 バジリスクかメドゥーサににらまれて石になったかのような二人をどうすればいいのか。

 とりあえず声をかけるか。

「兄さん、姉様、家の前ではなんだから中に入ってゆっくりしようか?」

「兄さん?」

「姉様?」

「「聞いてない!」」

 うん、多分誰も言ってないと思う。

 ちょうど帰ってきたら兄さんと一緒になり家から姉様が出てきて2人が止まってしまったのだ。

「説明するから家の中に入ろう」

 二人を中に進める。

「あらムリーヤを迎えにリュボスラーヴァちゃんが表に出たと思ったらボルィムィール君も一緒に帰ってきたの?」

 母のムィロスラーヴァが出迎えてくれた。

 八十歳だけど魔法が使えるヒューマンは長寿で若々しい。

 使えないヒューマンは老化するしそこまで長く生きない。

 黒髪だったけど今は白い。

 まあ、それは俺もなんだけど。

 童顔を隠すため前髪は眼まで隠してるくらいだ。

「いや、偶然家の前で会っただけ。ただいま。」

「三人ともおかえりなさい。」

「ただいま母さん。」

「ただいま戻りましたお義母上。」

「なんであんたが母様のことそんな風に呼ぶのよ?」

「あ~どっちにも説明するから、座ろうか」

「そういえば二人は初めて会うのかしら?」

 普段は両親と俺の三人家族だが客が来ることもあるのでテーブルは大きい。

 椅子も6脚出てるがまだまだ奥にある。

 姉さんは母さんの横で兄さんと正面になるのが恥ずかしいのか席をかわってもらってた。

「じゃあまず紹介するね。」

 兄さんに視線を向け手でも紹介する。

「こっちが父さんとドラゴンの女性との子供で俺の異母兄になるボルィムィール。こう見えて俺より十歳上。ハーフドラゴン。最近たまに泊まりにきて街の見学してる。」

 この辺境の村よりヒューマンが多い街に行ってきたところだった。

「ボルィムィールだ。ヒューマンの研究にきてる。」

「そしてこっちが母さんとエルフの男性との子供でおれの異父姉になるリュボスラーヴァ。俺より十一歳上だけどまあハーフエルフだから。十年に1回くらい父親と一緒に会いに来てたけどもしかして今日は一人で来たのかな?」

「そうよ。もう1人前よ。」

 そうなのか?

 見た目年齢ギリギリ15歳か16歳だが。

 姉様は兄さんを見て

「ムリーヤの姉のリュボです。」

 姉らしくしたいんだろうけど赤くなってるよ。

 兄さんも改めて

「ムリーヤの兄のボルィムィールだ。」

 カッコつけてるつもりだろうけど同じく顔が赤いよ。

「あら」

 母さんが気が付いたみたいで笑顔になる。

 頼むからややこしくしないでくれ。

「二人は血がつながってないけど仲良くしてね。」

 自然にまかせるつもりらしい。

「はい」

「よろこんで」

 姉様は照れてるけど兄さん本当に喜んでるな。

 まあ一応は産みの母から仲良くする許しをもらったことになるのかな?

 階段から足音がして父さんが下りてきた。

 父のヤロスラーヴも八十歳なので白髪だがもとは茶髪。眼も茶色。

 魔法が使えるから若く見える。

 姉様が泊まる部屋の準備してたのかな。

「なんだ三人とも帰ってきたのか。リュボちゃんの部屋しか用意してないぞ。」

「自分でするからいいよ。兄さんもできるでしょ?」

「ああ」

「おかえりボルィ」

「ただいま父上」

 父さんと兄さんが抱き合う。

「本当に親子なんだ」

 姉様、心の声が出てるよ。

 まあ似てないよね。

 兄さんは母親似だから。

 ちなみに俺の目の色は姉様や母さんと同じ空色だから親子に見えるかな。

「ムリーヤ、ポチとタマは元気にしてた?」

「元気だよ」

「夕食のあとにしてね」

 食事前に動物は駄目だよね。

「俺も夕食の準備手伝おうか?」

「リュボちゃんがいるから先に自分の部屋に準備してきたら?」

「そうだね。兄さんもそうしようか」

「ああ」

 父さんはテーブルの椅子に座り母さんと姉様は台所に行き俺と兄さんは二階の自分の部屋にそれぞれ入る。


 外着を部屋着に着替えてベッドにシーツを準備する。

 ドアをひっかく音に開けてやると猫たちが入ってきた。

「シロ、ミケ、ブチ、トラただいま。」

 アイテムボックスから猫のおやつになりそうなものを出す。

 この世界の魔法のひとつであるアイテムボックスは品物を中に入れると時間が止まるから食品でも大丈夫だし持ち主の能力によりその大きさはかわるが俺のは大きいので家くらい入る。

 いつも思うが某未来猫型ロボットの四次元ポケットみたいだよな。

 猫の名付けから異世界からの落ち人とか転生者とか見る人が見るとばれるだろうが俺の前世は地球令和日本からの転生者だ。

 はっきり思い出したのは十歳くらいだがその前からポチとかタマとか名前をつけてた。

 おやつをかじりながらまだ俺を見てる猫たちに

「わかったよ」

 ベッドに腰掛て

「ポチ、タマ」

 名前を呼ぶと俺の足元に白い子犬と黒い子猫が現れる。

 周りの猫たちが喜んですりよる。

『遅いぞ主』

『着いたらすぐに呼ぶはずであろう?』

「悪い悪いでもそれどころじゃなかったのわかるだろう?」

 同じようにおやつをわたす。

『まあいつか会うとは思っていたが』

『予想外であったな』

「まさかラブコメになるとは」

『ラブコメとは?』

「ああそれは気にしないでいいから。・・・巻き込まれるかな?」

 他人事ならいいけど身内だから嫌な予感がする。

 ポチとタマは見た目のままじゃない。

 ポチは本当の姿は魔獣の白い狼。

 タマは本当の姿は魔獣の黒い豹。

 他人が居そうなところでは小さい姿にしてもらってる。

 怖がられるより可愛いほうがいいだろ?

 二匹は俺の影に入っていて外の様子を見てる。

 俺に危険があったら出てこれるようになってる。

 ベッドに寝転ぶと猫たちとポチとタマも飛びあがってきた。

 順番に撫でていく。

 ポチとタマも気持ちよさそうだ。




 約三十年ほど前の事だ。

 まだ前世を思い出す前の九歳の俺は一人で森に入ってしまった。

 そこで戦っていた白い狼と黒い豹を見た。

 ただの獣ではない。魔法を使って戦っていたのだ。

 魔獣だとわかっても動けない。動いたら見つかったら殺されるとそう考えた時に。

 何故か二頭は俺に甘えてきた。

 すりよって舐めて腹を見せ俺は混乱しつつ撫でていた。

 そしてつい

「ポチ」

「タマ」

 そう呼んでしまった。

 すると頭の中に

『われはポチか』

『わらわはタマか』

 従魔契約してしまっていた。

 こんな簡単だと知らなかったんだよ!







読んでくださりありがとうございます。

またよろしくお願いします。

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