第4話 買い物に行こう2
駐車場へ着くと浩一は、1台の車の前に立つ。
「この車ドアが大きくて開けにくいから、ちょっとそこで待ってて」
そう言うも、車を見たことがない2人は何のことか分からない顔をしたが、言われる通りその場で待つことにした。
2人が待っているのを確認すると浩一は、ドアロックを解除させ車に乗り込みエンジンを掛ける。
エンジンがかかった時にユイとサンドラは音にビックリする。
浩一は、車を少し前に出すと一旦降りて、助手席側のドアを開けシートを前に倒した。
「ごめんな。驚いたか?とりあえず、1人が前で1人が後ろに乗ってくれ」
「あたし前がいい!」
「なら、私が後ろだな。ユイ、帰りは替われよ」
そう言ってサンドラが後部座席に座る。
浩一は、サンドラにシートベルトを掛ける。
シートを起こしユイを助手席に座らせるとユイにもシートベルトを掛ける。
そしてドアを閉めると運転席へ戻る。
「それじゃあ行くぞ」
「うん!」
助手席にいるユイはノリノリで腕を上げていた。
浩一は、ギアを1速に入れて発進させた。
「コーイチくん、何なに?凄い!馬より早いんだけど!?」
「これは、車って言って、ガソリンってのをエンジンで燃やして動力を得て動かすんだよ」
「なんかよくわからないけど魔法は使ってないのかな?」
「そうだよ」
「へー」
「ところでコーイチ、これからどこへ行くんだ?」
「とりあえず、ショッピングモールかな?ベッドや日用品まとめて買えるからな」
そう答え、浩一はショッピングモールへ車を走らせた。
ショッピングモールに着き、2人を車から降ろすとユイは、今にも走りだそうとしていた。
「こら、ユイ。勝手にどっか行こうとするなよ。迷子になるだろ」
「ごめん、コーイチくん。でも、凄いんだよ!凄くおっきいんだよ!この中にお店があるの!?」
もはやユイのはしゃぎっぷりは、子供そのものだ。
サンドラは、大人しくはしてるが興味津々の様子が簡単に分かる。
「まぁ、落ち着けよ。人も多いし、はぐれたら大変だから俺から離れるなよ」
「「わかった」」
2人が浩一の横について歩いて行く。
端から見たら2人の娘を連れたお父さん見たいなんだろうな、と思うと少し笑ってしまった。
「どうした?何か面白いことでもあったか?」
「いや、なんでもないよ」
そう言いながらショッピングモールの中へ3人は、入って行った。
最初は、ベッドの売ってる店へと来た。
「とりあえずベッドから買おう。俺の車じゃ運べないから送って貰わないといけないからな。2人はどんなのがいい?」
「ユイ、お前にまかせる」
サンドラがそう言うとユイは一通り見て周り1つのセミダブルサイズのベッドを選んだ。
「いいのか?2人一緒なベッドになるけど」
「特に問題はない。昨日も一緒には寝ているからな」
「まぁ、確かに。わかった。じゃあこれにしよう。あとは、枕とかだな」
そうして2人分の寝具一式を揃え会計をする。
幸いにも夕方には届けて貰えるようなので、今晩はソファーで寝ることは回避出来そうだ。