第3話 買い物に行こう1
翌日の8時頃、ベッドから起きた浩一は、リビングへと向かうと既に2人とも起きていた。
「2人とも、おはよう」
「おはよう、コーイチ」
「コーイチくん、おはよう」
昨日は、2人と暮らすことを決めてから時間も遅くなってきていたので、細かい話は一旦おいといて寝ることにした。
流石に一緒のベッドに寝る訳にも行かず、2人とも小さいのもあってソファーで寝てもらうことにした。
「どう?ソファーで申し訳なかったけど、よく眠れたかな?」
「あたしは全然大丈夫だよ。最近は野営のほうが多かったから」
「ベッドとは違って少し固かったが悪くはなかった」
2人ともさほど問題無く寝れたようだ。
「とりあえず、朝飯作るよ。簡単なものだけど」
そう言いながら、浩一は朝御飯の支度をする。
朝御飯は簡単に目玉焼きにベーコン、バターロールにした。
「さっきも言ったけど、簡単なものだけどどうぞ」
「美味しそう!いただきます。わー、パンが柔らかくて美味しい!」
「うむ、確かに柔らかくてうまいな」
「向こうの世界のパンって固いの?」
「そうなの。もっとパサパサした感じだし」
ユイもサンドラも美味しそうに食べ、用意した分を全て食べていた。
朝御飯を食べ終わって浩一は片付けをし、2人はソファーに座ってTVを見ていた。
「このTV?ってすごいね!」
「そうだな。向こうの世界にも魔鏡に映像映すことが出来るが家ごとにはなかったな」
「へー。TVに似たようなのはあるんだ」
「とはいえ情報だけの掲示板みたいなもので、このような趣向を凝らしたものではないな」
「ふーん」
片付け終わって浩一は出掛ける準備をする。
「コーイチくん、どこか出掛けるの?」
「ん?いや2人の必要なもの買いに行かないとダメだろ?流石にソファーで寝るのは問題だからベッドは要るし、日用品も要るだろ」
「いいのか?」
「いいも何も一緒に生活するんだからな」
「あたし達も一緒に行っていいの?」
「もちろん。だから2人も準備してくれ。あ、ユイ。剣は置いてくれよ。この世界は魔物はいないし、職質されるのややこしいから」
「職質は何かわかんないけど、わかった」
2人は、準備を済ますと浩一に声を掛ける。
「それじゃあ、行くか」
浩一が玄関に鍵を掛けて、3人は駐車場へ向かった。