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【創作の種その2】小説の基礎の基礎って?

こんなことわかっているぞ。俺/私はお前のエッセイなぞいらぬ、いらぬのだ! という聖帝サウザーのような方は読まなくても大丈夫です。

 さて、今回のお話は「小説の基礎の基礎」というところで、本当に基礎のところから考えていきたいと思います。


 小説を初めて書く方にありがちなことをひとつ。恥ずかしながら、私も時折忘れることがあります。


 段落です。この段落を設けることを忘れる方(もしくは設けないのが自分のスタイルの方)が多い印象があります。


「横書きだから段落いらねぇよ。そんな作法知らなくても小説が書けるわ」という方。ちょっとお待ちいただきたい。「読みやすさ」という点で段落があったほうが読みやすいのですよ。


 以下に具体例を示してみますね。


私は説家せついえなろう。将来の勇者候補だ。私は必ず、魔王を倒してみせる。そのためにはまず剣の勉強をしなければならない。

私は近所で剣術の道場を開いている割烹かっぽう氏に弟子入りすることにした。




 私は説家せついえなろう。将来の勇者候補だ。私は必ず、魔王を倒してみせる。そのためにはまず剣の勉強をしなければならない。

 私は近所で剣術の道場を開いている割烹かっぽう氏に弟子入りすることにした。




 いかがでしょうか。段落があると、どこで文章が終わっているのかわかりやすいのではないかと思います。読みやすさも断然後者ですね。また、大きく文章の意味が変わるときに段落を設けたりします。皆様学校で習ったことのある「意味段落」というものです。(あくまで厳密な定義ではありません。ざっくりとした定義です)

 なろうで投稿している人気作家の方にも、段落を設けていない方がいらっしゃいましたが、書籍化した本を店頭で手にとって見ると、段落が設けられていました。一応、出版会では段落は設けるもののようです。


 ただし、詩はこのかぎりではありません。私個人の好みを言えば段落があったほうがいいのですけど、詩歌はそういうわけにも参りません。


 さて、次。句読点をつけようということです。あと、場所を間違えないようにしようということ。これも個人的な文章のリズムがありますので、一概には言えませんが、あるなしだと読みやすさがだいぶ違います。上の文例を下に作ってみますね。


 私は説家せついえなろう将来の勇者候補だ私は必ず魔王を倒してみせるそのためにはまず剣の勉強をしなければならない

 私は近所で剣術の道場を開いている割烹かっぽう氏に弟子入りすることにした


 これはもっとも極端な例です。さすがにここまでのものをみることは早々ありません。


 私は説家せついえなろう、将来の勇者候補だ、私は必ず、魔王を倒してみせる、そのためにはまず剣の勉強をしなければならない。

 私は、近所で剣術の道場を、開いている、割烹かっぽう氏に弟子入りすることにした。


 これもどうでしょうか。文章の呼吸として、息苦しく感じませんか? こういう文章の方けっこういるんですね。句点は1つじゃないといけないという意識でもあるのか、句点を使ってもよいところで、読点を使ってしまっているという部分が目立ちますね。

 第2段落の部分は逆のパターンです。本来いらない(もしくは減らす)部分で読点を使ってしまっている例です。これは本当に難しいので、個人のリズムというものが大きく影響してきます。一概によいわるいと言い切れませんが、自分で読み返して違和感がある読点は削除するなどの方法をとるのが良いでしょう。


 これらを踏まえて、文章を手直ししてみると、以下のようになります。


 私は説家せついえなろう。将来の勇者候補だ。私は必ず、魔王を倒してみせる。そのためにはまず剣の勉強をしなければならない。

 私は、近所で剣術の道場を開いている割烹かっぽう氏に弟子入りすることにした。


 これですっきり読みやすくなりましたね。


 さて、次は1人称と3人称について。2人称は非常に特殊なうえ、ネット小説では極めて珍しいものなので、ここでは割愛します。2人称につきましては、私も上手く説明ができません。各自検索等をしていただいたほうが有意義な結果を得られると思います。


 1人称とは。

 作中の1人(9割方は主人公です)が語り部となって叙述しているものです。上にあげた例文はそうですね。有名作品ですと、『涼宮ハルヒの憂鬱』とかがあたります。拙作では、《Liberty of Life》がそれにあたります。


 私は説家せついえなろう。将来の勇者候補だ。私は必ず、魔王を倒してみせる。そのためにはまず剣の勉強をしなければならない。

 私は、近所で剣術の道場を開いている割烹かっぽう氏に弟子入りすることにした。


 こちらが1人称の例文ですね。


 1人称にもスタイルがあります。主人公に名前はあるけど、自分では名乗らないタイプ(作品を通して「ぼく」とか「私」とか「俺」とか書かれているやつですね)と、普通に自分で名前を出すタイプ。大きな違いはありませんが、頭の隅にでも置いておくと役立つかもしれません。


 3人称とは。

 こちらは、作中の人に語らせるわけではなく、神の視点で語るものですね。有名作品としては、『坂の上の雲』などがそれにあたります。拙作では『自領に引きこもりたい貴族と押しかけ系令嬢』がそれですね。


 彼は説家なろう。将来の勇者候補であった。彼は、必ず魔王を倒して見せると心に決めていた。そのためには、剣を修行しなければならないとなろうは考えたのである。

 そこで、なろうは近所で剣術の道場を開いている割烹氏を尋ねようと思った。


 3人称だとこのようになります。(もしかしたら厳密には異なっているところもあるかもしれませんが、ご容赦ください)


 どちらがよいかというのはまったくなく、好みとか、どちらが得意なのか、など、そういった点で異なるでしょうが、これは自由です。


 


 ちなみに。


 慣れていない方がやりがちなミスということでいくつか紹介しておきます。


そうゆうものがあった。


「い」を「ゆ」にかえて文章にしている方が非常に多いです。「そうゆう→そういう」でいいとと思います。


彼は、どんな生活を送って行くのか。


「行く→いく」でいいと思います。「繁華街へ行く」とかならば問題はないと思いますが。


 どういうことだろう・・・?


これも「・→……」に変えると良いと思います。人によっては、「これで沈黙をより効果的に表現したい」という方もいらっしゃいますので、好き好きだとは思いますが。


「わたしゎ」、「おかしぃ。。。」

 あくまで私見ですが、女性の作者の方に見られる表現です。本能的な拒否感が私には。私的な通信に使うなとはいっていません。小説ぐらいは普通の文章を書いてみたらどうでしょうか、という提案にとどめておきます。


よい執筆生活を!


次回は、プロットってなんぞや?というところをごく簡単に(私見ですが)述べていきたいなと思います。


飽くまで個人的意見ということをお忘れなきよう。それではまた次回。さようなら。

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