world.25
んー...久しぶりに太陽光を浴びる気がするなぁ。
とりあえずはギルドだよねー。ちょうど噴水広場には観光地にあるような大きな地図があったはず見てみましょう。
「んー...ギルド...ギルド...」
ギルドの場所を探しているのですが、ゲームの時より街が二回りくらい大きくなっていてどれがどれやら...。
『お、おいあの子超可愛くね?』『すげぇ...外人プレイヤーか?』『外人さん初めて見た』『おいお前声かけてこいよ』『えええ?おれ外国語喋れねーよ』
んー...この噴水広場は人がたくさんいますねえ。まあそれは活気があっていいね。露店もでてるようだしいい匂いがしますねえー。この地図全部絵でどれがどれだかわからないしとりあえずご飯を食べたいな。
この麻袋にはお金がたくさん入ってるけどどれがいくらなのかね?3種類入ってますね。この麻袋もマジックアイテムのようですねえ。とりあえず3種類全部出して鑑定してみましょうか。
金貨
価値1万ゴールド。一般的な金貨の一種。
聖銀貨
価値10万ゴールド。取引に使われる貨幣。
白嶺宝貨
価値100万。
...うん。これ小娘にもたせるものじゃないよねこれ。やっぱ親バカ?
金貨なら大丈夫だよね?
とりあえずさっきから良い匂いをばら撒いているけしからんお店に行きましょう。そうしましょう。あ、そうそうこの広場には2種類の人がいます。頭の上に緑の三角形がある人とない人。ある人は巻き込まれた人たちですかねえ。みんな順応はやっ。ギルドは後回しとしてご飯を食べましょ。ついでに場所聞けたらいいな。
「いらっしゃいま...せ?え、えーとハロー?ボンジュール?」
「あ、日本語で大丈夫です」
「あ、そう...いやーおっちゃん日本語しかしゃべれへんから焦ったわぁー。んでお嬢ちゃん何処の人?災難やったなぁこんなことになって。日本からインしてたん?日本語流暢に喋るなぁ。それにしてもえらいベッピンさんやなぁ。その目からーこんてすとっちゅーもんか?おっちゃん若いもんのアイテムはようわからんけどゲームは好きやねん。で、何処出身なん?イギリス?アメリカ?もしかして日本育ちかいな」
「あ、えーと、まあそんなところです」
「そないでっかー」
なにこのマシンガントーク。あとおっちゃん。多分からーこんてすとじゃなくてカラーコンタクトやで。いいかげんにしーや!
「ところでこの串焼きなんですか?とても美味しそうな匂いがしたので」
「おっ。お嬢ちゃんお目が高いで。さっきコイツ狩って来たばっかりやからピチピチやで。お嬢ちゃんみたいに。ガハハハハ!この肉はデスウルフの肉や。ちょっとばかし筋が多いが美味やでぇ」
「へえー。おっちゃんこれ2本くださいな」
「まいどありぃー。お嬢ちゃん可愛いから1本おまけしといたるわ。旨かったらこれからも贔屓してやぁ。とりあえずたべてみ?騙されたとおもて絶対旨いから!」
「あ、はい」
ぱくっ...モッシャモッシャ...ふーむ凄く甘辛く味付けされていて旨い。だけど筋が多くてかみきれませんねぇ。もぐもぐもぐ。
「どや。旨いやろ?おっちゃんいろんなとこ転々としとるからフレンド登録しとくか?」
「ふえんほほうほふ?ほほひほうっへはふはっはんは?」
「なにゆっとるかわからへんがな。とりあえず呑み込んでから喋り」
もぐもぐ...もぐもぐ...ゴックン。
「えーっとフレンドとかギルドのところ全部灰色になっていてアクセス出来ませんよね?」
「ああ、まだお嬢ちゃんギルドいってないんか?」
「はい」
「ギルドに加入するとそれ使えるようになるねん。場所わかるか?」
「いえわからないです」
「えっとな、この大通りをぐぃーっといってやな、そこのかどをシュッと曲がってちょっと進んだ所に兵士詰所があるからまたそこをこうグィンといってやなぁそこをぎゅーんといったらでっかい白い建物があるからそこがギルドや。お嬢ちゃんわかった?」
「...すみませんわかりません」
「あーもうしゃあないなぁ。ギルドまでの地図書いたるわ。ちょっとまっとれ」
「あ、はい。ありがとうございます」
「ええからええから。困った時はお互い様やろ?ところでお嬢ちゃん名前はなんちゅーん?」
「あ、ナーシャです」
「ナーシャか。おっちゃん覚えとくでぇ。しつこいでえー?あ、これお釣りな」
おっちゃんちょっと変な人やけどええ人ですわぁ。とにかくギルドの場所がわからなくて困っていたしありがたい。お釣りはジャラジャラ麻袋に突っ込んでおきました。
「ほらこの地図の通りに行くんやで。変なおっちゃんみたいな人にお菓子あげるから着いておいでって言われても着いてったらあかんでえ?」
「はい、肝に命じておきます!ところでお名前を伺ってもいいですか?」
「そんな他人行儀にせんでええがな。おっちゃんはオッチャンやで。名前がオッチャンのおっちゃんやで。ガハハハハハ!」
「あ、はいありがとうございましたオッチャンさん!」
「オッチャンでええがな。あと今んとこ笑う所やで?やっぱ若いもんには通じへんのかなぁ...ブツブツ......」
まあちょっと変なおっちゃんのオッチャンに教えて貰った地図のとおりに行くと白い大きな建物を発見出来ました。早速中に入りましょう!
エセ関西弁になってないかな...。ドキドキ。
ちなみにオッチャンはそこそこ上位のギルド【おっさん大臭合】というギルドに所属しています。いつかまたでてくるかも?




