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偽りの招待  作者: Than Nen
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『全て罠だったの…!?』


『いや、そうでもないさ…』



そう、保険が効いたとでも言うべきか。


初めて会う人物に用心したことはない。



僅かに蒔いていた罠に勝手にかかってくれたようなものだしね。



『一応説明しておくよ』



そう切り出す。


今まで張っていた罠と、彼女の正体を暴くために。


これは屋上での再現だ。



しかし、決定的に違うことがある。


それは、立場が逆転していると言うことだ。



『まず、何故僕が味覚障害のフリをしたか…』

『それは、こんな状況を作り出すためさ』


『どういうことなの??』


『ああ、簡単に説明すると、あのコーヒーを飲むためだね』



彼女はイマイチ理解出来ていない様子だ。


無理もない。


あのコーヒーになんの関係があるのか、今の話だけでは意味が分からないだろう…。



『あのコーヒーを飲むと、とある症状の人物は君のような反応をする』


『…まさか!?』


『そう、マリアを飲んでいる人物がすぐ分かるんだよ』

『マリアを飲むと五感が研ぎ澄まされる。味覚も例外じゃないさ…』

『ちなみにあのコーヒーはただのブラックコーヒーさ』

『ラベルだけ張り替えた、市販のね』


この言葉に、彼女は困惑の表情を浮かべた。


ここまでの情報で何故、マリアを飲んでいることが分かったのか、分からないのであろう。



『マリアを飲んだと確信したのは、コーヒーの一件だが、予兆は他にあったんだ』



先ほどまでとは違い、彼女の表情は徐々に感情をなくしているように見える。

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