足とダンジョン
結果からはなそう。
想像と違った。みんなが思い浮かべる俺の姿はきっと美男子の緑色の髪の男の子、しかしそうこの異世界は甘くない。
俺の姿は、かの有名な教育系番組のキャラクターのサ○サンそっくりである。彼と違うところは若干小顔で人間風というところだけだ。正直子供の前で歩いてたら全員泣くであろう。いや、大の男でも泣きかねない。もはやホラーだ。
しかし歩ける!、俺には今足が着いているのだ、おまけに腕も。耳も聞こえてるっぽい!素晴らしい限りだ。
俺は全力疾走し、砂漠を駆け回る。
ある程度走ったら、盗賊のところに行き防具をもつ。
「これサイズ合うかな、、、」
泣いた。多分小一時間は号泣しただろう。なぜかって?声が出たからだよ。『声が』
これで俺みたいなサボテン人があるいていても言い訳できる。やったね!
そういえば人形になったしステータスはどうなったんだろうか、、、よし!声に出して言ってみよう!
「ステータスオープン」
名前 水原 流輝
種族 サボ人間LV34
HP 400
攻撃力 1257
防御力 400
スピード 600
魔力 1000
固有スキル 【眼魔粘サボテン時 超再生 視力強化】
スキル 光合成 進化(統合進化解放済み)【眼魔粘サボテン】角放 吸収 分裂
称号 転生者【攻撃力20UP】スライムハンター【スライムサボテンにならなくてもスキル【分裂】が使用可能】
うーむHPと防御力が下がったが、攻撃力と魔力は大幅に上がってるな。あとスピードって言う欄が追加されてる!動けるって素晴らしい!
結果としては、減ったステータスもあるが全体的には大分強くなったと考えられるな。
俺は、盗賊の持っていた革防具を着て何となく砂漠を疾走する。
ん?スライムだ!少し前までは俺と近しい身長だったのに、、、!少し感激。
「ブチュ!」
俺はそんなことを考えながらスライムを踏み潰した。思った通り簡単につぶれた。少し潰す感覚が楽しい
俺はスライムを見つけるたびに嬉々として潰していった。サイコパスとかそういうことは言わないでくれ、足が生えて少しハイなんだ。
しばらくすると、地下に続く洞穴の言うなものが見えてきた。
そこに人が二人ほど。おそらく冒険者といったところだろう
「なにしてんの?」
俺は今、サ○サンモードだから見た目怖いし、できるだけ優しく話しかけてみた。
「%#%*+&&/7+*&&fe」
なに言ってんだこいつ。全く分かたん
「%1_&_*_%6*7%264@*@38%#8%/3」
もう一人目の冒険者もなに言ってるかわからんな。
あー、もしかしてあいつらが変なんじゃなくて俺が分かってない?良く考えればここ異世界だし、俺この世界の言葉わからんわ。まいったな、、、
(称号【転生者】の能力解放 言語理解が解放されました。使用しますか)
待ってました~。もちろんYES。
おっ、二人の少年の言葉がわかるように、、、
「こいつなに?これ着ぐるみ?マジックアイテムか?」
「人形の魔物じゃねないの?」
不味い!こいつら俺のこと殺す気だ!
「ちょ、たんま!話を!話を聞いてくれ」
「「うぉ」」
「しゃべれるなら言えよな」
思ったよりいい反応だ少なくとも急に殺してこなさそう。さてどうやってこの状況を説明しよう。
「いいか、俺は魔物だ。だけど俺は転生者だ。」
ひとまずこれで通す
「マジかよあんためっちゃレアじゃん」
え?通った?もうちょっとは疑われると思ったんだけどな。レアってことは俺以外にも転生者はいるのか?
「ところでこれはなんだ?」
これとはもちろんこの洞穴だ。
「そうだった、転生者はしらないんだな。ここはダンジョンだよ。って言ってもこのダンジョンは初心者向けで10階しかないけどな。」
ダンジョン、男の夢がつまった場所、、、いや俺の場合サボテンの群生地なのだが、この世界を知るためには情報収集も必要だし、戦闘を経験しといても損はないだろう。
「そうか、ダンジョンかよかったらさ、、、一緒にもぐってくれない?」
「いいぜ」
おぉ快き冒険者達よ、そうしておれたち2人と一匹?は共にダンジョンにもぐることになったのだ。
2人と共にダンジョンを進めて3日目まだ2階層だがたくさんのことがわかった。
1めは彼らのことだ。彼らは砂漠の国ラールという国の騎士団の一員らしく練習のためにこのダンジョンに来たらしい。
背が高く金髪の美男子はダリウス、無口でムスッとした茶髪の少年はガヴァルだ。
2つ目はダンジョンについてだ。どうやらこの世界のダンジョンはレベルがつけられておりS~Gまでで、このダンジョンはEレベルダンジョンらしい。
3つめは魔法。この世界の魔法は大きく分けて2つ一般魔法と、固有魔法だ。一般魔法は、火、水、雷、草、風、地、回復魔法が主で、初級、中級、上級、聖級 神級と魔法レベル振り分けられるが、固有魔法は、幻覚、洗脳、撹乱、光、闇、崩壊魔法という一定の種族しか持っていないものだ。
ダリウスが火魔法を使ったときは驚いたよ。剣と魔法の世界では当たり前かもしれないが、間近で見るとやはりすごい。
ちなみに俺も一般魔法は中級まで全て使えるように特訓してもらった。得に草魔法は上級まで使えるようになったのだ。なんでかって?サボテンが産み出せるかもしれないからだ。ちなみに俺事態がサボテンになり、サボテンに対する執着は収まりを見せているが、好きなものは好きだ。
そして最後は転生者についてだ。転生者は100年に一人程出没し、戦争に加担させられるそう。しかし、彼らの国のラールでは戦争は行わない決まりとなっておるので、大丈夫だそうだがサボ人間の俺が何を言ったって無駄だろう。なぜなら魔物に転生したケースは一度もないからだ。まぁけど後の事は今は考えないようにしよう。
ちなみに今は食事中だ。俺はスキル【光合成】のおかげで食事は必要ないけど。彼らの料理は上手いからついでにいただく。
どうやらダリウスはとんでもなく料理が上手いらしい。日本の美味しいご飯に馴れた俺の舌をここまで唸らせるとは、、、やりおる。
食事を取ったあとはダンジョン攻略の続きを行う俺のはガヴァルとペアで戦っている
「大地よ鳴り響け【地震】」
恐らくガヴァルは魔術師かなにかだろう。全て上級魔法を使用しているからだ。
魔法を放った直後に角兎の奇襲、しかしそれは俺の分裂体に阻まれ、殴られ失敗に終わった。
「ありがとうございます」
「え、あ、うす。」
最初は俺に対して遠くから見てなにも言ってくれなかったガヴァルが、ありがとうと、、、俺たちの絆も大分深まったようだ。
数分後
「おぉー暴れてるねー」
どうやら別の部屋に突撃していったダリウスが帰ってきたようだ。
「3階層への階段見つけたぞ。」
やるなダリウス、飯だけかと思ったぞ。
「じゃあいきますか。」
「そうだな」
俺たちは3階へと足を踏み入れた。