ガディンの居場所
なんだかんだ言って1週間半家に着くのにかかった。
けど道路がキレイだったから歩きやすかったな。ぜひこの国にも見習ってほしい。
「ただいま~」
「お帰りなさい。今回は長かったわね。」
今回は、庭の草取りをしているサリニアと最初に合った。
「実はかくかくジカジカで、、、」
「そうなの、クロスケさんと会ったの?元気してた?」
「してたよ。毎食魚食ってるらしい。」
俺のことは心配しないんか、、、
「あと、、、犬は好きか?」
「何?急に?嫌いじゃないわよ。」
「そっか。お~いガディ~ン来ていいぞ~」
しばらくするとガディンが家の門からやってくる。
「紹介しよう。ガディンだ。」
「かわいいわね。なんて犬種なの?」
「砂魔犬で行く途中で出会って手懐けたんだ。」
「ワン!」
「魔物じゃんあんた何連れてきて、、、あんたも魔物か、、、」
そうそう、今さらだよ。
ガディンの吠えた声でサリビアが家から出てくる。
「わーいワンちゃんだ~触っていい?」
「いいぞ。」
恐る恐るガディンに近付き、モフりだす。
「モフモフ~」
あっ、ガディンの目がとろけてらぁ。番犬としての威厳はないのか、、、
「砂魔犬って確か人を積極的に襲う魔物じゃなかったっけ?」
「え?おいガディンお前人襲ったことあるか、、、?」
「…」
おい、明らかに目をそらすなよ。
「ねぇサヴァル?これって人食ったことあるって意味じゃ?」
不味い、このままだとガディンの居場所がなくなる!
「ま、まぁ俺達冒険者は飯食う金のために魔物を狩るわけで、ガディンも狩られそうだったから仕方なく襲ったんじゃないか?」
「ワンワン!」
「あらそう、、、大変だったわね。けど私たちがお世話するから安心してね。早速だけど犬小屋作るわよ。せっかくだしかわいくしないと、、、」
俺は、それから買い物に連れ回された。自分で選べばいいのに、、、
「トントンカンカン」
心地よい音色が庭に響きわたる。
「こっち頼むよサリビア」
「は~い塗るね~」
俺達は今ガディンの犬小屋の建設中だ。
あの後ペットショップで犬小屋を飼おうと思ってたのだが、ガディンに合う小屋がなかったのだ。
だから、ホームセンターに行って釘を買ってきて朝から作り続けている。(木材は俺が魔法で出したぜ)
家の中で飼ってもいいけどそれだと番犬としての意味がないからな。けど、今もすやすや眠ってるガディンを見て番犬としての機能はするのか若干心配になってくる。
「ふぅ、こっちも大丈夫そうだな。」
「塗っても良い?」
「頼むよ」
そして、2時間近くかけ、やっとガディンの犬小屋が完成した。サイズはガディンにぴったりで、回りは白く塗って光を反射して熱がこもらないようにしている。
「ガディン、できたわよ。」
「ワン!」
どうやらガディンはサリニアに起こされたようだ。完成した小屋を大変お気に召していて何よりだな。
余談だが、ガディンとサリニアの仲は仲仲良くなった。サリニアはどうやらガディンは冒険者に襲われてそれを俺が拾ったと勘違いしている。
本当はガディンが襲ってきて俺がボコボコにしてテイムしただけなんて口が裂けても言えない。
俺は、ガディンが気に入ったのを見届けて、家の中へと戻った。
「ワンワンワンワン!ワオォォン!」
むにゃむにゃ、なんだよ朝っぱらから吠えて、ん?ふ、不審者?
俺は不審者が来たのだと思い、寝間着を着たまま外へと飛び出す。
「ワンワンワン」
ガディンが俺へと駆け寄ってくる。
「ワンワン」
ガディンが何かを伝えようとしてるな、、、あ、動き出した。まさかそっちに何かあるのか。
ついていった先にあったものは、ぼろぼろになり、破壊された犬小屋であった。
「すみませ~ん」
「なんでしょうか?」
俺は今日もホームセンターに来ている。
朝、ガディンの犬小屋が壊れていた理由はなんと寝相のせいだ。寝相であそこまで破壊できるとは、、、恐ろしいやつだぜ。
「大型の魔物が暴れても壊れないで、熱の吸収が良くて、加工しやすい材質の物ってありますか?」
店主は深く考えてこう言った。
「ありません。こ・こ・に・は・」
お?そんな都合がいい素材ないと思ってたが、あるにはあるんだな。
「どこにあるんですか?」
店主はまた考え込む。
この店主思考が多いな、、、
「火山ですね」
火山か、、、俺はできるだけ火山の多い場所に行きたくない。
何故なら火属性の魔物が多いからだ。
ん?何で火属性の魔物を気にするか?一応俺は元々サボテンだから何があるか分からないんだ。まだ生まれてそこまでたってないのに死ぬなんて願い下げだ。
「で、何でその素材はここまで輸送されないんですか?」
「色々あるんだが、、、一番なのは、重いことだね。重いからマジックバックを必要とするんだがこの国とかなり離れてるから、マジック目当ての盗賊に良く狙われるし、あちら側に行くと魔物の力がそこそこ強いからね。」
「なるほど。馬車でどのくらいですか?」
ガディンを飼うのにはこの材質は絶対条件だ。
「片道3ヶ月。安くて金貨60枚だ。何しろ距離が国2つ挟んでいるし、魔物も強いし、さっき言ったように盗賊も多いからね。」
ま、まじか。まさかそこまでとはな。さすがに予想外だ。流石にお金をそんなに消費したくないし、歩いていくしかないか。
俺はトボトボ家へと帰った。
「すまんサリニア。メチャクチャ長旅に行くかもしれん。おそらく1年くらいかかる。」
「は?そんなに?」
「いや、盛った。多分半年ぐらい。」
馬車と言っても夜は休むだろうし、俺達は夜通し走るからな(交代で)
「バチン!」
サリニアのビンタが俺の頬に炸裂!普通に痛い!
「嘘はダメよ!」
ごもっともです。けど、雇い主に暴力はダメじゃないのか?
「とりあえずホームセンターの帰りにギルドマスターに伝えてといたから、何かあったら冒険者ギルドに行ってくれ。」
「分かったわ!で、いつ出発するの?」
「あー、お前の給料もあるし、1週間とかかな。ねんのため多めに。」
そう言って、俺の報告は終わった。
今日は家でガディンが寝るから、俺が見張りだ。旅の途中背負ってるときは大丈夫だったのに、、、ぬくもりがあると大丈夫なのかな?
俺はガディンの寝相を一晩中相手した




