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サボテン生~サボテンマニアは転生したらサボテンでした ~  作者: アジ
第1章 サボテンライフ、サボテン集め

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別れと入国

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 俺達は恐ろしいスピードで空の国に近づいている。

 日中は俺が2人を担ぎながら走り、夜間はガディンにまたがって移動する。

 この方法によって1日中走りながら移動することに成功した。

 目算であと2日程だろう。

 回りには鹿の魔物がうようよいるが、どうやら襲ってこないよう。ありがたい。

 「プギィィ」

 前方にオークがいるが、走りながら【放角】で撃破。

 片手で夕食に使えそうな肉の部分だけ切り取りマジックバックに入れる。これで夕食は安心だな。

 そろそろ日が暮れて、【光合成】が機能しなくなってくる。

 「ゼェゼェ」

 「ワン!」

 そろそろ、代わった方がいいかも。

 よし、その前に腹ごしらえさせといた方がいいな。

 俺はさっき切り取ったオーク肉を取り出し、火炙りにする。

 俺は料理が下手くそだから変に味付けはしない。飯が必要ないスキルを持ってて良かったぜ。

 「うん、このくらいだな。」

 我ながらいい感じに焼き終えた肉をガディンの前に出すと美味しそうに食べ始める。

 俺の料理を美味しそうに食ってくれるのはお前だけだよ、、、ガディン。

 前に、サリニアに食べさせたときは(いつものお礼に)説教くらったからな。

 そんな感じで食べ終えてガディンにまたがり移動を始める。

 ガディンの移動スピードはなかなかで、俺よりは遅いが、歩くよりはましだ。

 走っているあいだも、魔物が襲ってくるが、大抵はゴブリン、ピッグマン、オーク、スライムの面々だ。オークはある程度肉を(朝飯のために)回収するが、他は防具や武器を回収するだけだ。

 「プギイ」「プガァ」

 また現れるが、ガディンがレベルアップのために次々と倒していく。

 俺は少しに肉を出して、火魔法で炙り食べる。味は美味しくも不味くもない。まぁなにも調味料つけてないし。

 「ワン!」

 「お前も食べたいのか?」

 「ワン!」

 どうやら、この不味くも美味しくもない焼き肉を食べたいらしい。

 俺は、新しく肉を炙り走ってるガディンの口付近に差し出す。

 「ガブガブ」

 おぉ、食べてる食べてる。

 しかしこいつ走りながらなのに吐かないのかな?

 俺はそんなことを思いながら眠りについた。




 朝起きると、ガディンはまだ走っていた。

 途中で流石に休憩は挟んでいると思うが、夜通し良く頑張ったな。

 「おはよう」

 「ワン!」

 「そろそろ変わろう。」

 俺は背中から降りてガディンを背負い、走り始める。

 しばらくすると、回りが急に暗くなった。

 上を見ると空の国があるという、空の島が見えた。

 しかしでかい島だな。

 「おい箒くん、ついたよ。」

 「むにゃむにゃ」

 寝てる?幽霊って寝れるのか、、、

 「お~い」

 「はいはいはい起きてます」

 嘘バレバレ

 「ついたぞ」

 「え?もうですか?」

 だよな、俺も驚きを隠せない。ガディンに感謝だ。

 「早速だけど上まで飛んでくれる?」

 「もちろんですよ。これだけ寝たから大丈夫です。」

 あ、やっぱり寝てたんだ。

 「捕まっててください」

 「おう!」

 俺は両手でしっかり箒くんを掴み、草魔法で出した強靭なつたでガディンを俺の背中に固定する。

 「じゃ、飛びますよ。」

 そう言った瞬間ふわっと一瞬浮いた後ものすごいスピードで飛び始める。

 といっても、鳥系の魔物が襲ってくるから俺は魔法で追い払う。

 「ガァ」

 あ、一匹クリーンヒット。

 俺は落ちていく死体をつたでキャッチして吸収する。なにもスキルは解放されなかった、、、

 「そろそろです!」

 だいぶ、空の国が近づいている。

 俺は心残りになっていることを分かれる前に聞く。

 「箒くん、、、お前の名前は名前は何だ?」

 「、、、、、、ぼくの名前はね、トムリネ」

 「分かった近いうち、、、会わないように気を付けるよ。」

 俺は陸地に近くなると飛び降りる。

 「ありがとう、トムリネ~!」

 「ワオォォォォン」

 「サボテン集め頑張れよ~」

 「おう!」

 俺とガディンは箒に憑依した礼儀正しい下級霊と別れを告げた。


 空の島には熱帯雨林が広がっていた。いろいろな植物が生息しているが、まだ風魔サボテンは見ていない。


 しばらく歩くと高い山の上に着いた。


 空の島を見渡してみると、一部都市のようなものが見える。


 そこに行けば何かサボテンの情報があるかもしれない。


 俺は山を降りて都市の見えた方向に歩き出す。


 「ドコドコドコドコ」

 前を見るとゴリラが3匹走ってきている。

 「【分裂】!」

 俺はすぐに3対3の状況を作る

 「【大風刃(ウィンドブレード)】」

 風刃の強化魔法で1匹のゴリラの腕を切り落とす。

 「ウホー!」「ウホウホ」「ウホ」

 切られたやつは猛烈に痛がっており、仲間が心配しているようす。

 めちゃくちゃ心が痛むな、、、

 「ウホー」「ドコドコドコドコ」

 どうやら撤退したそうだ。

 「ドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコ」

 え~と、さっきのゴリラが仲間のゴリラを引き連れてきやがった。

 「ウホー!」

 不味い、突っ込んできやがった。

 「ドコン」

 俺は、ガディンを背負っているため避けきれず、正面から打撃をくらってしまう。

 「ゴホッ」

 【堅力】がなかったらだいぶキツかったな。

 「ウホー!」

 「【牙剣】電竜!」

 俺は手に稲妻をまとった細身の剣を握りゴリラを切り付ける。

 流石にゴリラは筋肉質で攻撃自体は浅いが、剣に魔力を流し込み放電する。

 「ウ、、、ホ、、、」「バダン」

 ゴリラは倒れて動かなくなる。

 「ウホ!」

 新手のゴリラが攻撃してくるが剣で流して切付け、放電。

 「バダン」

 「ウホウホ」「ウホ」

 何が起きているのか理解できなくて、一瞬かたまった後ろのゴリラも剣で切付けて放電!

 いくら体が固くても、電気に耐性はないだろう。

 俺は大量のゴリラを倒して、都市へと向かった。


 3日後


 大変だった。ゴリラの(鑑定したらマッスルゴリラという名前だった。そのままだ、、、)仲間に定期的に奇襲を仕掛けられ、何とかさっき国境に着き入国列に並んでいる。

 俺は、列にいる様々な種族の人達を眺めている。

 翼を持っている人、角が生えている人、トカゲの顔した人、、、

 ちなみにこの空の国の人口の9割は魔族らしい。

 魔族とは一定以上の知性を持った人形の魔物のことで、具体的には会話ができれば魔族と区別される。

 俺の種族のエルフはどちらかと言えば魔族に近いのだが、人族では『エルフは人と森の精霊の子供』という認識だから人の町でも受け入れられている。

 「次の方~」

 あ、俺の番。

 受付は金髪ボブで肌が緑色のかわいいお姉さんだった。

 「種族はどちらの方でしょうか?」

 「エルフです。」

 「あぁ、道理で整った顔、、、」

 やっぱりこの世界でもエルフは美男美女がお決まりなんだな。ダリウスもイケメンだったし。え?俺もイケメンだよ?

 「え~と、従魔の種族は、、、」

 「砂魔犬です」

 「え!つまり、下の大陸からお越ししたってことですか?」

 どうやら砂魔犬は下の大陸にしかいないらしい。

 「え~とこっちの方角から来たってことは、、、魔道ロープウェイはお使いになっていません、、、よね?」

 え?魔道ロープウェイ?何それ?

 俺が混乱しているのを察したのか、お姉さんが説明してくれる。

 「魔道ロープウェイは、下の大陸の国『リスティラ王国』の転生者によって最近開発された乗り物で、下の大陸との貿易や人の移動はそこから行っているのですが、、、」

 「え!そうなんですか!」

 「はい、、、」

 お姉さんが無知な子供を見るような目で俺を見てくる。

 「あ、あの、入国料銀貨7枚ちょうだいします」

 「あ、はい。」

 俺はがっくり項垂れながら入国した。

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