インテリア
「ギャ~助けて~」
俺は抵抗するがこの男の人強すぎ!暴れてもびくともしない。
そう、俺はおじさんのボディーガードに担がれて移動させられている。
俺がこうなった経緯を話そう。
俺は冒険者ギルドの役員らしい人おじさんと話すと、どうやら冒険者ギルドに来てほしいと言われた。だから俺は、「ちょっと今日は立て込んでまして~(嘘)」と丁寧にお断りしたらボディーガードに担がれ今にいたる。
「ふぅ、ついたぞ。」
気付くと冒険者ギルドの一室にいて、おじさんにギルドマスターが茶菓子出したりして媚うってる。
てかこの人、人を担ぐの上手すぎる。ついうとうとしてしまうほどだ。
「まずは腰を掛けたまえサヴァル君」
あ、名前ばれてる。てか俺の家に来たってことは家もばれてんな。なんて思いながらイスに腰を掛ける。
「まずは急に来てもらってすまないな。」
いや来たんじゃなくて、あなたたちに無理やり連れてこられたんだからね。
「君、Bランク冒険者になる気はあるかね?そうかそうか、君もBランク冒険者になりたいか、、、」
え?なんで勝手に俺がBランク冒険者になりたいことになってんの?ちょっギルドマスター、ヘルプゥ
俺の戸惑いを感じ取ったのかギルドマスターが耳打ちしてくる。
「すまないここはどうか、これで手をうってくれないか?」
そういうと、ギルドマスターは金貨10枚とセンスの悪いピンクのお花模様のバックを俺の手に握らせた。
花柄って、ん?何かこれ魔力がこもってるような、、、
【鑑定】
マジックバック
馬車の荷台にのせられるほどの量のものを入れられる。またバックのなかでは食べ物は腐らない。
え?いいの?じゃあBランク冒険者になってもいいかもな、、、
「2ヶ月後、王都の冒険者ギルドで昇級試験がある。是非来てくれたまえ」
俺はマジックバックと金貨10枚を握りしめ、得した気分で家へと帰っていった。
とりあえず俺は家に帰り、サルニアにまたしばらくしたら王都に行き昇級試験を受けることを伝えた。
俺は、いま王都に行く前にすべきことをまとめている。
1、金集め(あればあるだけ良い)
2、マジックバックの柄を何とかする。
うん、このくらいか。1はまあ最悪しなくてもいい。
だが重要なのは2だ。このマジックバックの柄、恐ろしくセンスがないのだ。ピンクの生地に黄色い花柄、、、人によっては許せる人もいるかもしれないが、俺はかなり嫌だ。
しかし、元々の柄だからな、、、なんて思ってサルニアに相談すると「染め物屋に頼めばいいじゃないですか」と言われた。
ということで、俺は明日染物屋に行くことにした。
「えぇ?マジックバックは金貨1枚?」
「そうだな」
店員のおっちゃんが答える。
俺は染物屋に行ったが染める値段が高い。
しかし、このダサい模様が変わるなら、、、
「じゃあ、緑色でお願いします!」
「まいど」
この話は後から聞いたのだが、本当はマジックバックを染めるのには金貨4枚ほどかかるらしい。要するにいい店員だったってことさ。
次の日、俺は昨日の染物屋に来ている。染めたものを受け取りに来たのだ。
開店時間になると昨日のおっちゃんが出てくる。
「いらっしゃい、おっ、昨日の子だな確かあの恐ろしくダサい花柄のマジックバックだったよな。」
「はい、そうです」
「わかった、ちょと待ってな」
やっぱあのバックの花柄は、、、恐ろしくダサいよな。なんて思っているとおっちゃんが出てきて俺に深い緑色になったマジックバックを手渡してきた。
「どうだ、お気に召したか?」
「す、素晴らしいです」
そう、あの花柄からこんないい緑色のバックに変わるなんて、、、正直驚きを隠せない。
「そうかそうか。それは良かった。またなんか染めるときは頼ってくれよ。」
「はい!」
次染めるときはここ以外考えられないな。
俺は、おっちゃんにお礼を言い、軽い足取りで帰宅した。
俺は、朝起きてしばらくサボテンを眺める。
うん素晴らしい。さすが世界のアイドルサボテンだ。
「おはよー、はいおきておきてー」
そういいながら、サリニアが俺の掛け布団を無理やり剥いで、起こしてくる。こいつ俺が雇い主だってわかってるのかな?だんだん遠慮がなくなっているような、、、
さて、今日は冒険者ギルドでクエストを受けることにしよう。
「何を買おうかな、、、」
買うものが決まらないまま俺は冒険者ギルドへ向かった。
冒険者ギルドへ入ると人は思ったより少なかった。
俺はクエスト掲示板へと向かう。
「う~ん、あれ、なにこれ?」
掲示板には他のクエストの紙よりひときわ大きい紙に、『王都近くに電竜の目撃情報あり。討伐した者に賞金金貨35枚贈呈。』
ドラゴン?さすが異世界だ。
俺も王都に行くから注意しないとな、、、
まぁ今日するのクエストは「ピッグマンの群れの討伐(銀貨6枚)」でいいや。
俺はピッグマンの討伐へ向かった。
町の外へ出ると砂漠、こんな環境も結構なれたな、、、なんて思いながらピッグマンの群れの偵察をする。
数は13匹でどうやら狩りをするための準備をしているようだ。
そこをすかさず、
「【放電】」
「プギィ」
まずは一匹
「プギィィ」
ピッグマンの一匹が奇襲を仕掛けてくるが、風魔法を利用して避ける
「【放角】」
これでもう2匹
「「「「プギィ」」」」
3匹同時に剣とおので襲ってくるが、全て俺の剣で弾き、【巨木鞭】をぶちかます。
残る6匹は逃げようとしたが【砂嵐】で一網打尽。俺の戦いは3分もたたないで終わった。
「ただいま~」
「お帰り~お兄ちゃん」
俺が帰るとたまたまリビングにいたサリビアが迎えてくれる。
人がいるっていいね。
少し遅れてサリニアが迎えに来る。あっそうだ、今のうち聞いとこ、
「金があるんだけどさ、何かったらいいと思う?」
そう俺が言うとサリニアは迷わずこう答えた。
「家具を買いましょう!」
俺たちは、インテリアショップに来ている。まぁ、インテリアショップと言ってもたいした広さの店じゃないけどな。
「やっぱり洋風の家だからこういう照明とかの方が、、、いやこっちか、、、ブツブツ」
ここ一時間サリニアが家具を選んでいる。
いや~どこの世界の女の子も買い物の時間長いんだね、、、世の中のリア充の気持ちがわかるよ。まぁ俺も彼女いたけどデートなんてしてないから、、、
「ということで、どっちが良いと思う?」
なんて言いながら、二つの照明を持ち聞いてくる。
おいおい知るかよ、サボテンしか脳のメモリーを使ってない俺に判断をゆだねるな、
「俺は、家にいること少ないからサリビアに聞いたらどうだ?」
彼女はしばらく考え込む。
頼む、サリビアに聞いてくれよぉ、俺には荷が重すぎる
「それもそっか、じゃあ私たちで決めるね。」
俺はこの地獄のショッピングを切り抜けた。
家に着き家具のセッティングを行うこれは俺の作業だ。
俺がしたのはお会計だけだからな、
まずは照明をセッティング、、、って天井高っか届かねえよ。業者に頼むしかねえか、いや草魔法だったらいけるか?「【草操作】」
そうそう、最近草聖級法をちょこちょこ覚え始めたんだよね。
ん?セッティングは大丈夫だったのかって?余裕だったよ。
俺は魔法を駆使し、全ての家具をセッティングし終えた。
「ふぅ、終わっぞ~」
俺は、サリニアに声をかける
「だいぶ綺麗になったわね」
まったくその通りだ。家具だけでこんなに雰囲気が変わるとは。
前は歴史ある洋館みたいな雰囲気だったけど、今ではおしゃれなカフェみたいな雰囲気だ。
俺はそのカフェみたいな雰囲気のなかでサボテンを眺めながら1日を終えた。