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神帝との契約  作者: レビウス
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6.未知の才能

今日は1話の新編集版と合わせて2話更新です。


「ほぉ、ここがお前の学園か。なかなか良い所ではないか」

「お褒めに預かり光栄ですよ。くっくっ」


俺は馬車から学園を眺めているアンドロメダを見て、思わず

笑ってしまう。


「どうしたのだ、シリウス?」

「いや、神が馬車に乗って、のんびりしているなんて、あんまり

見られない光景だろ。思わず... はははっ」


アンドロメダは、むくれたような顔になる。


「別におかしいわけではあるまい?」

「いや、おかしいわけじゃないぞ」

「そうか...なら良い」


いや、内心、めっちゃおかしいと思うぞ。神の王が空を飛ばないで馬車に乗り、たかが人間ごときの学園1つではしゃぐなんて。


あぁ、笑いをこらえるのに苦労するな。



「はいよっ〜」


馬車が学園の門の前で停止した。俺は荷物を担いで馬車から出る。


門のそばには他にもたくさんの馬車が停まっている。そう、

この学園は生徒の大多数が貴族や騎士の子供。歩いて登校して

いる人なんて誰もいない。


「おはようおざいます」

「こちらこそ、おはようございます」

「あら、昨日はどうも」


活気にあふれている門を俺は誰にも挨拶されることなく、通り

抜ける。



いや、決してぼっちというわけじゃない。魔法は下手で、

めんどくさい奴にもよく絡まれるけど、友達はきちんといる。


......まぁ、少数だけど...



「シリウス、我輩はどこにいれば良い?」


声かけられたー! 俺はマッハで後ろを振り向く。


「なんだ....アンドロメダか.....」

「この我輩に向かって、なんだとはなんだ」

「ちょっと期待したじゃないか」

「..........」


待てよ。なんでこいつがいるんだ?


「おい、なんでお前がいるんだ!ゴブリン化計画はどうしたっ!」

「まぁ待て。我輩は霊体にはなりたくない」


つまりはただのわがままだ。低レベルすぎて、俺は硬直する。


その後、俺がアンドロメダを、説得している間にプレアデス学園

2年生の、2学期最初の授業は俺以外、全員出席で終わっていた。




「学期最初の授業から遅刻ですか。シリウスくん」

「...はい......」

「なぜ、遅れたのですか?」

「...まぁ...色々とあって...本当にすみません」


今、俺は学園内のコロシアムで、クラスメイト40人の前で

シーファ先生に怒られている。


ほとんどの人が経験したことあると思うが、人の前で怒られるのは

一対一で怒られるのより4倍くらい恥ずかしい。


特に後ろの方で、ロバートとその愉快な仲間たちがこっちに不快な

笑みを向けてくるため、俺は更に4倍の屈辱を味わっている。


アンドロメダはというと、先生の姿を見た瞬間、霊体化しやがった。

後で散々、恨み言をぶつけよう。



「では、シリウスくん。あなたにはペナルティとして、今から

みんなの手本になってもらいます」

「手本...ですか?」


まずい。最悪なのを引いてしまった。


「せ、先生も知っていますよね?僕は魔法が ...」

「何を言っているんです?魔法ではありませんよ」

「え?」


俺の心の中に希望が芽生える。先生はやれやれという顔をして


「そのことについて一時間目の授業で説明したんですけどね」

「すみません」


今は先生に頭が上がらない状態だ。早くこの状態から

脱しないと、後で雑用を色々と押し付けられる。


「今学期から我々2学年は、武芸をやります」


武芸か。やったことはないため、分からないが、少なくとも

魔法よりは希望があるはずだ。そう信じたい。



「シリウスくんには武芸の第一回の授業としてみんなの前で

模擬戦を行ってもらいます。」

「模擬戦ですか...」


いきなりかよ...


「えぇ。そこであと1人、シリウスくんの相手をしてくれる人は

いませんか?」


すると、ロバートたちが話し始める。多分、誰に俺をボコさせる

か決めようとしているのだろう。


「じゃあ、俺が」


出てきたのはロバートたちの中で最も体が大きい、バウスだった。


バウスは魔法は上手い方ではないが、確か、喧嘩はとても

強かったはずである。


相手としては間違えなく最悪だ。



「では好きな武器を選んでください」


シーファ先生に言われ、俺たちは武器を選び始める。

バウスは選ぶ様子もなく、槍を取った。


俺はどの武器が一番いいか吟味する。

あるのは剣と槍と矛と2本の短刀。


俺は使いやすそうな剣を選んだ。


「いいのかよ?そんな短いので」


耳元でバウスが挑発してくる。


「長さが全てだと思うなよ」


武術を全く知らない俺だが、今のは自分でもカッコよく

答えられたと思った。













次回、戦闘し−ん。果たしてシリウスは?

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