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神帝との契約  作者: レビウス
11/15

11.軽蔑の目線

「おい、ゴブリン。用意はできたか?」

「なんだ人間?お前こそできたのか?」


プレアデス学園の2学期2日目、俺たちは互いにアンドロメダの

正体がばれないよう、練習を繰り返している。


「着いたようだな。いくぞ、ゴブリン。霊体化しとけ」


アンドロメダは無言で霊体化すると、俺に続いて、馬車を降りた。

門付近は朝早いというのに、圧倒的な賑わいを見せている。


「おお、シリウス。今日は珍しく朝早いな」

「あぁ、お前こそ今日は早くないか?」

「まぁな。何しろ今日はみんなが何の神生と契約したか分かるんだろ。

楽しみで早く来ちまったんだよ」


俺に話しかけてきたのはフェルドだ。楽しみと言うことはこいつは

なかなか良い神生と契約できたらしい。


「そういえばルーナはいないのか?」

「俺も今日は見てねえよ。もう中にいるんじゃないのか?」


フェルドとルーナはいつも一緒にいるイメージなので、俺は少し、

不思議な感じがした。ちなみに、フェルドは幼い頃から、ルーナを守って

きたらしい。主にナンパなどからだ。


それほど、ルーナという少女は美人だった。さらに名門貴族のお嬢様で

あり、おしとやかな優しい性格。まさに月と言った感じだ。


だが、その性格故に、人から頼まれたことを断るということがあまり、

できないらしい。そのためのフェルドだ。がさつなフェルドと静かなルーナ。

全く合わないように見えて、実は結構、相性が良かった。



「おい、シリウス。お前は結局、何と契約したんだ?」

「......」

「あ、いや、言いたくねぇんなら良いんだが」


フェルドの問いに俺はどう答えれば良いのか分からなくなる。どうせ後で

何と契約したかは、ばれるのだから今は言いたくないという気持ちと、

友人には先に打ち明けておいた方が良いという気持ちが、俺の中で

ぶつかり合っている。


―――――――言うか......


「ゴブリンだ....」

「え?なんて言った?」

「俺はゴブリンと契約したって言ったんだ」


フェルドは混乱しているようだ。恐らく、なんて言ったら良いのか

言葉を選んでるのだろう。


「別に慰めてくれなくたって良いぞ。俺はゴブリンでも満足だからな」

「あ.....あぁ...」


俺たちはしばらく無言になった。


――――――――気まずい....


そのまま、お互い無言で歩いていたら、いつの間にか俺たちのクラスに

着いていた。


クラスに入って俺はあることに気づいた。


――――――おや?今日はロバートが絡んでこないぞ?


いつも絡んでくるロバートが絡んでこなくて俺は違和感を感じる。


いや、恐らく絡んでこれないのだ。模擬戦でバウスを庇ったロバートも

かなり恥ずかしい思いをしたはずだ。昨日の今日のことだし。


だが、ロバートの回りには相変わらず、たくさんの人が集まっていた。


「ロウナイトだ、すげー」

「お前、こんなのと契約できたのか。いいなー」

「いや、別にロウナイトと契約したなんてそこまですごいことじゃないよ」


ロバートはみんなにロウナイトを見せつけている。


何故だろう......奴は謙遜しているはずなのに、とても自慢に聞こえる。



「いやーシリウス君じゃないか。君は何と契約したんだい?」


前言撤回、いつもと変わらない嫌な奴だ。


「何だって良いだろ」

「いや、君も僕のロウナイトを狙ってきていたじゃないか。

友人として結局何と契約したのか、それともできなかったのか気になるよ」


後ろからとてつもない殺気がする。アンドロメダだ。どうやら

ロバートウザいというのは俺とアンドロメダも共通らしい。


黙っていて後で何かと疑われるのも嫌なので俺は言った。


「ゴブリンだ.....」


周りがざわざわとし始める。何人かが俺から離れていった。

ロバートはといえばなんとも嬉しそうな表情をしている。


「ゴブリン、ははっ、ゴブリンか。やっぱり君にはお似合いだよ」


ロバートだけではなく周りまで俺に軽蔑するような視線を向ける。


「おい、ロバート。調子に乗るなよ。何と契約したってシリウスの勝手だろ」


フェルドが俺を庇ってロバートを攻撃する。一方、ロバートは


「今は誰も君の意見なんて聞いてない、単細胞」


と余裕の表情だ。俺はフェルドに「やめろ」と言うが、フェルドはロバートを

にらみ続けている。


やばい...殴り合いになるかも...

俺がその状況を想定して身震いした時、ドアが開いて、レイラが入ってきた。




どうも、こんにちは。作者のレビウスです。この小説ではもう少ししたら、大きな動きが

起こる予定です。そこまで、つまらないと思うかもしれませんが、どうか付き合いください。

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