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6話 腐属性魔法ってなんかやだ

「わしにはもう時間が無い。」とヒナタに告げた。


普通に考えて寿命だろう。しかしそれだけじゃないように感じた。


「死ぬのは怖いか?」死にそうにそんなことを聞くことはタブーな気がしたがヒナタは聞いた。



「もちろん死ぬことは怖い。人は未知の世界、人知を超えたことに恐怖を抱く。しかし死は当たり前にあるものだ。人が死ぬのが嫌だと思うのは後悔があるからだとわしは思う。」



老人は笑顔で答えた。その笑顔からは後悔の文字は見えなかった。自分の人生を振り返りそれを良しと思える。そんな様子が現れていた。



「お前さんは、前の世界ではやり残したことはないのか?」




「特にないなぁ。将来の夢もなくただ入れる会社に入ったし学生時代の友達なんかいない。まず欲しいと思ったこともない。ここまでクズだと彼女いる?なんて聞くまでもないだろう。」




ちょっとだけヒナタは拗ねた。老人の質問にじゃない。死んでなお何も残っていないすかすかの自分の過去にだ。



「そうか。何も無いお前さんは何かをひたすら頑張ったことはあるか?何か熱中したことはあるか?」



その言葉にヒナタの心を握りつぶされるほど苦しくなった。なんとなく生きてきたヒナタには少し耐えるにはきつい言葉だった。


「…。」ヒナタはなにも答えられなかった。





「まぁ、しかしお前さんのその人格が魔法に影響し、新しい属性を増やしたというのは確かじゃろう。」



「新しい属性?」



「炎魔法や氷魔法などのメインの属性ではないものの事じゃ。」



「俺はどんな魔法が使えんだ?」



「檻を握って体の中にあるモヤモヤを意識してみろ。」



ヒナタは縦に等間隔に並んでいる檻の鉄の部分を握る。ゆっくり目を閉じて体の中心を意識する。



(体の中心になにか違和感を感じる!これがモヤモヤか!)



ヒナタはそれを掴むように意識を持っていく。固い何かを掴むような感覚。



「もう目を開けてもよいぞ。」


ヒナタは目を開けると握っていた檻は掌の中で粉状になっていた。檻はヒナタの握っていた部分だけが無くなっているのを見て驚いた。



「お前さんの魔法は腐属性魔法だ。」




(なんか性根が腐ってるから腐属性魔法が使えるってさすがにやりすぎでしょ!神様!あぁ、かっこいい魔法がよかったぁ〜。)





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